家族進化論
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2025年10月02日(木) Grit

昼休みには生徒たちが楽しそうに落書きをして
います。
私は「やめなさい」とは言いません。

が、消し方がいい加減で昼休みが終わる時点で黒板
が汚ければ、注意を促す必要を感じます。
「公共物をきれいに使えないなら、今後「落書き禁
止」みたいなつまらない規則を作らないといけなく
なるよ」と。
あるいは、落書きしたのとは別の生徒が、係でもな
いのに一生懸命黒板を消しているのを目にすること
もあります。
そんなとき、「そういう生徒の心遣いで教室の雰囲
気が保たれている」ことを、全体にきちんと話した
いと思います。1分もかからずにできる話だけれど、
するのとしないのとではクラスの雰囲気に確実に差
が生まれます。

誰がどんな落書きをして、最終的に誰が黒板を消し
たのか。そういうことは、昼休みに教室を訪れて、
見ていないとわかりません。
何かを思って、落書きを消して授業に備えてくれた
生徒がいるのに、「お、なんか今日黒板きれいだね。
週番の人、この調子でいこう」みたいなトンチンカ
ンなコメントは避けたい。
そして、「ただ見ておこう」と思って教室にいけば、
誰かしら話をしに来るものでもあります。これは、
中学1年生に特有かもしれません。

いずれにせよ教師と生徒の関係も「人と人の関係」
で、一つずつの出来事が積み重ねられてそれぞれの
関係が確立されていきます。
そこにハウトゥーはありません。
人として「いいな」と思えばそれを相手に伝えるし、
馬鹿な話にも興じたいし、怒りや失望を感じれば叱
ります。

言葉でのやり取りが生じるのは、「見ている」から
こそです。

忙しい中で限外はあるわけですが、「ただ見ておく」
時間を、できる範囲で毎日ちょっとずつ作っていく
と、なにかいい作用があるような気がしています。


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