short story


2005年03月30日(水)


「些細な解放」


空を見上げて
真っ直ぐな飛行機雲があったら
そんな日は
雲ばかり見て
過ごしてしまう一日。

陽に照らされた雪が
あっという間に溶けてゆくのが
妙に嬉しかったので
そんな日は
ずっと観察して過ごす一日。

子供が公園で
何度も滑り台を滑り降りるのを
思わず目で追ってしまって
眺めてばかりで過ごす一日。

普段はあまり気にしないような
とても些細なことで
変わらない日常の
あまりにくだらない事から
私は穏やかに
解放される。

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日記才人