Land of Riches
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話題になり見たいと思い始めてほぼ半年。ようやく映画『侍タイムスリッパー』を劇場で鑑賞してきました。 この間に日本アカデミー賞を受賞したり、Amazonプライムで配信も始まりました。 今回はTジョイ品川で見ましたが、大手劇場で見れるのもブレイクしたから。
スタッフロールまで行かずとも映像から低予算は感じるのですが、それ以上に娯楽を作る意義 (作中では時代劇がテーマになっていますが、それに映画製作を仮託しているのかと)を強く感じて、 感動しました。主人公と同境遇ライバルの真剣使用ラスト殺陣は予想外にも泣いてしまいました。 (会津と長州の不仲に全く説明が無かったので常識扱いなのでしょう)
私は人よりは時代劇(特に暴れん坊将軍)を見て育ったと自認していて、とうらぶの天保江戸で ボス戦に仕込まれた時代劇風BGMも感じ取れます。そんな私が侍タイムスリッパーを通して改めて 見たくなった殺陣は刀ステでした。私にとって殺陣と言えば板の上で刀剣男士がするもの。 中でも鈴木拡樹さんの三日月は別格。無論、アンサンブル勢の技があってこその美しさとも理解しています。
現実味に乏しい、それでいて人の心を打つ要素が散りばめられた作劇。 人が娯楽を求めるのは、心にとって必要な贅沢だからなのでしょう。 「今日はその日ではない」 いつか終わると知りながらこの言葉を口にした主人公たち。何よりも私の胸にぐさりと刺さるセリフでした。
2025.4.10 wrote
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