French Wolf の日記
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2000年11月23日(木) カレーライスと聖書

目が覚めたらもうすでにお昼過ぎだった。友人にコーヒーを淹れてもらい、朝のひとときクラシック音楽談義に花が咲いた。

カレーが無性に食べたくなり (昨日も焼肉屋で食べたことなんかすっかり忘れていた!)、自宅近所にある名古屋発の CoCo壱○館に出かけた。野菜カレー、辛さ普通、400 グラムと野菜サラダを発注して、テーブルに置いてある「特製スパイス」をふんだんに振りかけて食べた。こうすると、1 辛や 2 辛にして追加料金をとられるよりも、安く辛いカレーを食べられるのである。裏技。

ここで、友人とは別れ、ここ数週間買おうと思っていた聖書を古本屋で仕入れた。かつて大学時代に持っていた聖書は、アメリカに住んでいた頃ルームメイトの M の睡眠導入剤としてあげてしまったのである。不覚だった。

何でまた今ごろ聖書に再び目覚めたかというと、今読んでいる本の影響が強い。加賀乙彦の「永遠の都」である。筆者がクリスチャンかどうか定かではないが、登場人物に経験がキリスト教徒が登場するのである。日清戦争、日露戦争後の昭和初期が舞台であり、戦時中の主義者やキリスト教信者に対する弾圧や理不尽な迫害が時代の風潮であったのにもかかわらず、自分の信仰を全うするべく、警察の度重なる拷問にも負けず強い意志を貫き通した「菊地夏江」とその夫「菊地透」に惹かれたのである。

古本屋で買ったというのもまた何かの縁かもしれない。新しい聖書を本屋で購入するくらいたいしたことではない。もっとも、かつて友人から「聖書は買うものではない。もらうものだ」といわれたこともあるが。いずれにせよ、古本屋に聖書を売った人には、いったいどのような経緯があったのか。大学の授業で必要になったから聖書を買ったものの、その後信仰がなく売り払った人かもしれない。敬虔な信者であったのにもかかわらず、生活苦のためやむにやまれず聖書を手放したのかもしれない。


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