 |
 |
■■■
■■
■ サルボ。
触れたら壊れてしまうんじゃないかと思った。 だってずっと俺が欲しかった輝きが突然目の前に現れて。 …夢かと思ったんだ。 でも夢じゃなくて。
俺が確かに自由を手に入れた瞬間。 今もこの手に残る感触。 もう一度触れたくて。いや、一度と言わず何度でも。 だから俺なりに作戦を練ってみた…けど結果は見えている。
「この馬鹿猿!」→ハリセン→終了
あ〜あ。八戒だったらこういうの得意そうだよな。
「何らしくもない溜め息なんか吐いてんだ?」 顔を上げると黄金の輝きが目に飛び込んでくる。 「三蔵!」 自然と顔の筋肉が緩むのがよくわかる。 「ホラ、行くぞ」 さり気なく差し出された手。 一瞬よみがえるあの光景。
…どうしていつも三蔵は俺が欲しい物を与えてくれるんだろう。 いつだって。いつだって。 あの時も。あの時も。
「三蔵、大好き」 そっと、聞こえない位小さな声で呟いて 三蔵の手をしっかり握り締める。 俺が求めたモノ。…そう、三蔵が俺の全て。
2001年03月16日(金)
|
|
 |