「刻々」

| |
以前、起こったことも これから起こる事も 私の身に降りかかるもの全てが まるで霧を晴らすかのように 世界を切り開いてゆく。
瞬きは止め処なく 微笑みは絶え間なく 鼓動は早く 歩みは止まらず
また今日も無事に家に帰る。
|
|
「ネジ」

土の匂いと 優しさの気配。
たくさんのネジの中から ちゃんとピッタリ合うものを 探し当てたよ。
君に出来ないことも ひょっとしたら 僕にはできるかも。
|
「霧の眠り」

君を叫ぶ。 雨の匂いがした。
霧が世界を閉じ込めて 僕は丸くなって眠る。
深く 深く 眠る。
|
「それは隔絶された世界」

勢いよく閉じられたドアは その理由がなんであろうと 私を悲しくさせる。
音もなく固まった空気に 開くことのできない扉の名を そっと呟くしかないんだ。
|
「愛しさの側」

| |
たまたま 偶然だけど 僕は愛しさの側で 生きている。
|
|
「あやふやな一歩前」

晴れと雨の境界線。 崖っぷちと谷底。 一歩前の足跡。 午後12時。 昨日と今日。
僕と君。 君と僕。
|
「系譜」

目に見えないほど小さなものが それを形作り ついには 全く目に見えないものをも 生み出した。
それでもまだ 歩き続ける。
受け継いだものを伝えるために 胸一杯に息を吸い込んで。
|
「この世の法則」

この世は混沌としている。 と、人は言うけれど それは結果論であって 少なくとも私を突き動かして いてもたってもいられなくするものは それよりももっとシンプルな もっと確かな何かで 成り立っていると思う。
|
|
|