ケイケイの映画日記
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| 2026年05月11日(月) |
「プラダを着た悪魔2」 |

超楽しい!「2」が作られていると聞いた時から、首を長くして待っていました。そして期待以上の出来でした。女性と仕事を描きながら、実は性別を問わず、人生において仕事とは?を問いかける秀作。ゴージャスでクールで情熱的な作品。監督は前作と同じくデヴィッド・フランケル。
かつて花形ファッション誌「ランウェイ」で、編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のアシスタントをしていたアンディ(アン・ハサウェイ)。現在はジャーナリストとして活躍。しかし、経費節減のため、契約していた会社をクビに。しかし「ランウェイ」誌のオーナーからの鶴の一声で、「ランウェイ」に復帰する事になります。
二人の他、エミリー役のエミリー・ブラント、ナイジェル役のスタンリー・トゥッチと、主要メンバーも同じです。エミリーは現在ラグジュエリーブランドの幹部、ナイジェルはそのままミランダの片腕です。監督も脚本も主要人物も、そのままの引き継ぐのは、続編では珍しい事です。その威力を存分に発揮しています。
主要人物のキャラは20年前のまんまなんです。皆が皆、時代を見据え自分の中で昇華しながら成長しているのに、中身はそのまんま。もうそのまんま(笑)。ミランダは相変わらず通常モードで尊大ながら、オーラをまき散らし、エミリーは仕事の出来る野心家なのに、人格は小物感満載。アンディは相変わらず、根拠もないのに猪突猛進で、先を切り開いて行く。あぁ懐かしいなぁ。彼女たちを見ていると、人間としての成長は必須科目だけど、円熟なんかしなくていいんだよと、肩を叩いて貰っている気になります。
時代は代り、コンプラもアップデート。スマホは秒刻みで鳴りまくり、世間の反応はネットが一番。そして雑誌はオワコン扱い。誰もが憧れた「ランウェイ」は、凋落の一途を辿っている。時代に迎合しながら、「自分らしさ」を見失わない事は、実はとても難しい。その事を実現させたのは、「双子の成長も見られなかった。失ったものもたくさんある。それでも私は仕事が好きなの」と語るミランダ。女性が仕事を生き甲斐にするには、まだまだ覚悟が必要なのです。
かつては編集長を目指していたナイジェル。ミランダから手酷い扱いを受けながら、20年後の今も彼女の片腕です。アンディにもう編集長は目指さないのか?と問われ、考えていないと答える。それは年齢ではないはずです。女性たちが貪欲に仕事に向かう様子と対照的です。ナイジェルの20年は、ミランダを支える事で、自分が輝くと悟ったかのようです。ミランダが太陽なら、ナイジェルは月かな?この男女を逆転させたような間柄は、トゥッチのエレガントな紳士ぶりも相まって、とても素敵でした。
20年前も超大物だったメリル以外の三人は、この作品を切欠に大躍進。特に成長著しいのがエミリー・ブラント。主演のヒット作もたくさん持ち、今やアンと肩を並べる大物俳優です。今の彼女からしたら役不足の感のあるエミリーを、楽しんでいるかのようでした。きっと彼女の中で特別な役なのでしょう。
ファッションショーですか?の、目まぐるしく衣装を変えるのですが、これが眼福で超素敵。カメオ出演も、あまたの名のある人が出演で、これもとても楽しかったです。お若い人は、出来れば前作を観てからの方が、作品をより味わえるかと思います。
ミランダがね、自分のために奔走したアンディに、「あなたは自分のためにやったのよ」と、彼女流の礼を述べると、アンディも頷きます。でもね、大ラスで「君は僕の秘蔵っ子だ」と、ナイジェルがアンディに告げた内容も、同じ事。それは日本語だと、「情けは人の為ならず」というのです。この言葉は万国共通となのよね。とっても含蓄のある言葉です。
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