無責任賛歌
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2002年10月24日(木) |
多分、心の壁を作ってるのは私の方なのだろうが/『空前絶後のオタク座談会3 メバエ』(岡田斗司夫・山本弘)ほか |
仕事で半日出張。とある会議に参加。 ホントは一人で行く予定だったのだが、例のちょっと心に悩みをお持ちの同僚の女性が、急に「私も行きます」と言い出す。いや、プロジェクトの一員でいらっしゃる、というよりは企画者の一人であるので、それは別におかしいことではないのだが、今日いきなりそんなこと言い出して通るものかどうか。 ……通りやがるし(-_-;)。 一つ企画を通すのにも書類が揃ってないとか、上の連中、いろいろ融通利かないことも多いくせに、なんでこんなに簡単に話が進むのだ。下っ端の私じゃ話にならんと判断されたか。 ともかくねー。ご一緒しましたけどねー、別にヘンなことはありませんでしたけどねー、まあ、30分で終わるお話し合いが、1時間半かかったとだけ言っておきましょうか。私もそのクセあるから、人のことは言えんのだが、同じことを三度も四度も繰り返して話すのはやめましょうよ。しかも中身仕事と関係ないことばかりだし。これまでも仕事上で実のない愚痴を聞かされてきたけど、出張先の相手にまでそれを延々とやるか。アチラさんも事情はご存知なのだが、ちょっと閉口してたぞ……って、それを私が止めなきゃなんなかったんだろうけれど、でもさあ、心の弱い方に向かって何が言えようか(T∇T)。 昼食も今日はその方とご一緒である。 出張先の近所のスパゲティの専門店に入ったのだが、食事を注文する前に勘定を払おうとするし(どうやらチケットを予め買うものと勘違いしたらしいが、なぜそう勘違いしたかは不明)、食事中もやはりクドクドと愚痴を聞かされ続けるし、この人ホントに大丈夫だろうか、という気がしてくる。 でも以前みたいに、「あの人を殺して私も死ぬ」とかスゴイことは言い出さなくなってきているので、少しホッとしてはいる。心が弱いだけで、性格の悪い人ではないので、なんとか頑張ってほしい。できれば私を巻き込まないで(←外道)。
疲れ果てて帰宅したあとすぐ寝る。夜になってようやく起きて、しげと「ツタヤ」に行く。 こないだからしげは、渡部篤郎主演の『ストーカー』を探していたのだが、ようやく見つけて、それをレンタルしに行くことにしたのだ。私はテレビでざっと見ていたので今更興味はない。ついでに内田有紀版の『時をかける少女』とか鈴木杏版の『金田一少年の事件簿』とか佐野四郎・川島なおみの『乱歩』とか見損なってたテレビドラマの類を借りてもらう。レンタルは「返さなきゃならない」強迫観念と、「どこに行ったか解らなくなる」恐怖で滅多にしないのだが、けれどDVDになかなかならないからいたし方がない。……それに見始めるとホントにキリがなくなっちゃうからなあ。既に遅いかも(^_^;)。
DVD『アベノ橋魔法☆商店街』4巻。 第8話から第10話までを収録。第8話『ときめけ! アベノ橋☆学園商店街』は恋愛シミュレーションゲームのパロだけれど、作画レベルまでゲームに合わせてヘタレにするこたなかったんじゃないか(^_^;)。しかしこうしてパロられたもの見ると、恋愛ゲームがどれだけ男の欲望に迎合することのみで成り立ってるかってのがよくわかるな。世間ではゲーム脳がどうのこうのと騒がれているが、もともと恋愛ゲームにハマるやつの脳がどうかしてるのである。 もちろん私も昔ハマったぞ、『センチメンタルグラフィティ』に。あのゲームの最大の欠点は、えみりゅんとのシミュレーションで「『りゅんりゅん』言っててウザッタイから殺す」というコマンドがない点だと思うがどうか。 10話の『ぽわぽわ(はあと)アベノ橋☆メルヘン商店街』は、知人の島田賢志君が原画で参加してる回。と言っても見てもどの絵画いてるか分らんな。本人の絵は結構クセがあるけど、もう以前より随分上達してるだろうし、多少線が歪んでても作画監督が修正してるだろうし(^_^;)。彼ともまた連絡取れたら取りたいんだけど、HNのままじゃ私が誰だか分らないだろうしなあ。
岡田斗司夫・山本弘『空前絶後のオタク座談会3 メバエ』(音楽専科社・1680円)。 毎回読んでてワクワクする座談会シリーズ、これでまた『史上最強』シリーズと同じく三部作が出揃ったけれど、こちらはまだまだ4・5と続くんだろうなあ。タイトルは『ヨイコ』『ナカヨシ』と来てたんで予想していたけれどもやっぱり『メバエ』。他愛無いことだけれど当たると嬉しい。次は『ヨウチエン』と予想する人が多かろうが、意表をついて『ヒカリノクニ』ってのはどうだ。特撮座談会ならピッタリだと思うが。 それでは各座談会について簡単に感想。
①カートゥーン徹底大研究(ゲスト・眠田直) 見てたなあ、ハンナバーベラ。つまんないと思いながらね。眠田さんも指摘してた通り、子供のころ、『トムとジェリー』のクオリティの高さに比べて、『ドラネコ大将』や『大魔王シャザーン』や『電子超人Uバード』や『宇宙怪人ゴースト』はどうしてこんなにつまんねえんだ、とか思ってたからなあ。映画とテレビの差……と言っても、映画だって『トムとジェリー』はリミテッド・アニメなんだけどなあ。やはり予算をケチれば駄作しかできねえってことなのかな。 当時の番組、全部主題歌歌えるけどだからと言って本気で面白がってたとは言えない。昔のアニメファンはつまんなくても放映されてたアニメは必ず見てたのである。『チキチキマシーン猛レース』がマシだったってのもまさしく設定のみの面白さだったからなんだね。
②食玩フィギュア徹底大研究(ゲスト・海洋堂専務取締役・宮脇修一) 「日本人はフィギュアが嫌い」という宮脇さんの言葉には注釈が必要だろうなあ。嫌いというよりは人形に求めるクォリティが日本人の場合高過ぎるのである。二次元のマンガキャラを人形にすることなど、土台不可能なのだが、その不可能を求めてしまうのが業というもの。手先の器用な日本人は量産化された人形にまで名匠の作る唯一無二のワザを求めていると言っていい。 だから「百鬼夜行」シリーズで、人間のフォルムを必要としない妖怪に目を付けたのはいいアイデアだと思ったのだが、気がついたら世界名作だのタイムスリップだの松本零士だの手塚治虫だのにまで手を広げているのである。それでもほかのメーカーに比べればディテールやシチュエーションには格段に凝ってるのだが、しげなどはそれでも「似てない」とヒトコトで片付けちゃうのである。 あのダン・エイクロイド好き好き大好きどうにでもしてよ~ンのしげが、ブルース・ブラザースの人形だけは絶対に買おうとしない。日本の技術にすら満足しないしげにしてみれば、海外の似ても似つかないクソフィギュアなどただのパチモンにしか見えん、ということなのである。 こんな客は多分日本中にゴマンといるだろう。私のように「ここまで頑張ってりゃ充分」なんて優しい客はそうそういないのだ。海洋堂さん、大変だよな。とりあえず「手塚治虫」は『ワンダー3』が出るまで集めますんで。
③大怪獣徹底大研究(ゲスト・開田裕治) 「怪獣」について語れるゲストもたくさんいるだろうが、「画集」という形でその思いの丈を語ってきた開田さんはかえって「言葉」で語る機会が少なかったように思う。 平成『ガメラ』の「元気玉」(みんな『ドラゴンボール』が元ネタみたいに言ってるけど、みんなのエネルギーを集めるっての、『太陽の王子ホルスの大冒険』の昔から、やたら使われてるネタだぞ)やプラズマ火球が許せるかどうかって問題については、実は私も「どうでもいい」派だ。手首切って血まで見せといて、中身がエネルギー体って矛盾してるじゃん、というのが岡田さんの主張みたいだけれど、手の部分は肉体で腹の部分には横ちょに「エネルギーふくろ」があるってことでいいじゃん(^o^)。物語の構造自体をぶち壊すほどのミスじゃないし。 けど、怪獣映画いかにあるべきか、とか、怪獣のリアルさについての談義も誰かと思い切りやってみたくはあるんだよなあ。けどマジで何十時間も甲論乙駁状態になっちゃうのが予想されちゃうから怖くて口にできないんだけれども。「怪獣映画全肯定」か、「第一作『ゴジラ』以外全否定」とう極論を私が口にすることが多いのも、そう言っといたほうが論争にならずにすむからである。
④ガンダム&ガンプラ徹底大研究(ゲスト・バンダイホビー事業部・川口克巳) 意外に思われる方もいらっしゃるかもしれないが、私はガンプラには全くハマらなかった。『ガンダム』で好きだったのは、ドラマだったりフラゥ・ボウだったりセイラさんだったりミハルだったりマチルダさんだったりララァだったりするもんで(^_^;)。私の好きなメカって、やっぱり「流線型時代」だからさあ(^o^)、部品がやたらゴテゴテしてるのって、ダサイとしか感じないのよ。川口さんの名前もこないだ読んだ『少年マガジン』のガンプラマンガで初めて知ったし。 でも私より下の世代の人って、やっぱりガンプラから入ったって人多いんだよなあ。ミノフスキー粒子の設定知らないで堂々と『ガンダムファンです』って言いきれちゃうやつもいるんだからなあ。いや、ガンプラファンがみんなそうだとは言わないが、本編見ないでファンだって称するやつが多いのも事実なんで、実はフィギュアのファンってのを私はあまり信用してないのである。ジオラマ作って、「これはガルマが落ちた時のザクとガンダムの位置を画面からシミュレートしてみたものです」って語れるレベルの人なら立派だけれどもね。 『オトナ帝国』の万博シーンで泣けるかどうかって件も含めて、オタクの感覚の断絶って、昭和40年生まれを境にしてるんじゃなかろうか。 だからこそかえって、下の世代の人で昔のアニメとか特撮に興味持ってくれる人がいると嬉しくなってしまうのである。もちろん、その時代を生きてきた感覚まで実感することは不可能だろうが、温故知新を厭わぬことこそこそ普遍的なオタクの資質だと思う。 っつーか、「古い作品だから見たくない」なんて考えの持ち主はフンコロガシ以下だと断言していいと思うが反論は認めないのでそのつもりで(^o^)。
2001年10月24日(水) こぉのー、むねのとぉきーめきぃー/『彼氏彼女の事情』12巻(津田雅美)ほか 2000年10月24日(火) 年取ったシワをCGで消すってのは無理?/ドラマ『ウルトラセブン・地球より永遠に』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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