無責任賛歌
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2003年08月07日(木) |
さよならロドリゲス/『クロノアイズ グランサー』2巻(長谷川裕一)/『謎解き少年少女世界の名作』(長山靖生) |
名付けといて殆ど使ってなかったけど、こないだ水没したしげの車、ロドリゲスと言うのであった。 水没直後もまだ動いちゃいたんだけど、しげがムリヤリ動かしてるうちについに完全にオシャカになってしまった(乗るなよ)。しげがこないだ、練習に出かけようと乗って、県道に出る寸前に、プスンと音を立ててエンコ、仕方なくしげと私と二人で駐車場まで押して戻してたのである。うまく戻せなくて隣の枠にギリギリだったので(でもハミ出てはいない)、そこの車の持ち主からクレームがあって謝るというオチまでついた。水没までは天災としてもあとの苦労は人災だぞ、少しゃ悪かったと思えよ、しげ。 で、そのエンコしてたロドリゲス、私が今朝、朝寝坊してる間に、クレーン車に釣られて持ってかれたそうな。 しげ、「起こそうかと思ったけどやめた」と言うが、どうしてそんな面白いものを見せてくれなかったのだ。そういうときは叩き起こしたって全然構わないのである。 でも実際にその様子を目の当たりにしたら、かなり淋しい気分になったかもしれない。自分では基本的には唯物論者のつもりなんだが、いざ別れるとなると何か胸に迫るものがあるのである。そういうのは唯物論者とは言わないか。
昼はずっとDVD。『プリズナー№6』、1話から立て続けに9話まで見る。もう1話1話の感想書いてたらキリがないので省略(^_^;)。 でもこれが私のSFマインドの基盤を作ってくれたドラマであることは間違いない。完全版がようやく見られて嬉しいんだけど、差別用語の吹き替えがやたらカットされてるのは業腹なのであった。 「きちがい」の類はまだ仕方ないとしても、「女中」や「粉屋」までカットするなよ。そっちのほうが職業差別だろうが。
車がないので、外食も歩きである。 しげ、最初は「でも近いとこ、ラーメン屋とCOCO一番しかないやん」と愚図るが、「ガストくらいまでなら行ってもいいよ」というと目が輝き出す。 ラーメン屋とCOCO一番屋はマンションから歩いて3~5分の距離にあるが、ガストは20分はかかる。食事のあとの帰りは多少、苦しいかもしれないが、この程度で出不精になってちゃあまりにも老けこみ過ぎというものである。 まあ、たまにはしげと二人で、てくてく歩いて行く雰囲気も悪くはない。歩き遅れまいとしげが腕を“つまんで”くるのには困ってしまうが。
ガストのディスプレイでユニーク占い。人間の値打ちを測るってのがあったんでしげと試してみたら、私が四億円で、しげが三万八千円。この極端な差は何なんだいったい(^_^;)。この手の測定をやると必ずと言っていいほどしげは最低ランクの評価が出るのだが、別に企んでやってるわけではないのである。
夜、チャットで鍋屋さんとまたもや『トリビアの泉』話。 鍋屋さんはまだ『トリビア』を御覧になったことがないそうで、「観なくてOKなんですか?」と聞かれたので「それなりに面白いですよ」と答える。 毎回、貶すだけ貶しといて何だと思われる方もおられようが、興味がなきゃ見るわきゃないのだ。三木さんや唐沢さんが関わっていながら、このレベル? って思いがあるから、自然、モノイイもキツクなっちゃうんである。小、中学生から見れば、あれでも充分面白いだろう。ネタの間違いや演出のヘタレぶりは、オトナになってくうちに自然と気づくものだ。 誰とは言わんが某君の息子さん、この日記は別に子供を読者には想定してないんで、この番組が面白いからって、バカにしたりはしてないから安心してね(^o^)。
マンガ、長谷川裕一『クロノアイズ グランサー』2巻(講談社/マガジンKC・560円)。 最大の敵……ってことになるんだろうな、かつてタイキやアナたちの仲間として「グランサー」であったグリーナム・ターンディックの登場。実は「真に平和な世界を生み出すための実験」として、数々のパラレルワールドを作り出し続ける“千界の王”。もちろん、「うまくいった」世界もあるのだけれど、「失敗した」世界もある。そしてその「失敗した世界」は……。 リクツとしてはグリーナムのやり方には一理も二理もあるから、主役であるグランサーとて完全正義にはなりえない。これまでにも善と悪との単純な二項対立に陥らない、ある意味、夢も希望もない「どうしようもない未来」とも見える世界を構築しながら(『マップス』なんて、宇宙消滅の予定調和で終わるはずだったんだものなあ)、なおそれを越える「指針」を描いてきた長谷川さんのことだ。きっとトンデモナイ落ちを用意してくれてるとは思うのだけど、やはりハラハラしてしまうのである。ダイナミックなSFマンガを書かせたら、長谷川さんが第一人者であることは間違いないと思うんだが、今までは何だか不遇をかこってたような気がしてならない。それがついに本年度の星雲賞コミック部門受賞。未読の人は前シリーズの『クロノアイズ』から揃えて読もう♪
長山靖生『謎解き少年少女世界の名作』(新潮新書・714円)。 オビに「大人にしかわからない名作のウラ側」とある。 『フランダースの犬』『王子と乞食』『小公子』など、世界の名作の時代背景やウラ話を簡潔に纏めたもの。こういうのは実際の「なんとか名作全集」の最後にはたいてい付いてるんだけど、読者の子供への教育的な配慮なのか、あまり悪いことは書かないものである。 でもアノ名作のアノ作者が実は徹底した人種差別主義者だったとか、アノ名作が書かれた理由は戦意昂揚が目的だったとか、子供でも知っといたほうがいいことってあると思うけどねえ。創作が欺瞞の産物だってことは事実だし。 でも『吸血鬼ドラキュラ』の「伯爵=カウント」が「数える=カウント」に通じてて、それが「貴族の搾取」の象徴だってのは偶然の一致だと思うけどねえ。
2002年08月07日(水) コギャルかく語りき/DVD『久里洋二作品集』/『ヒカルの碁』18巻(ほったゆみ・小畑健)ほか 2001年08月07日(火) 代打日記 2000年08月07日(月) 胃袋には限界があるのだ/『江戸幻想文学史』(高田衛)
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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