無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2005年04月05日(火) ボケボケ大行進/『毎日かあさん』2巻「お入学編」(西原理恵子)

 いつもの、しげのボケ三題。
 新しい職場に変わって、しげが何だか浮ついている。転勤したのは私であって、しげではないのだが、何かやたらと「プレゼント」をしたがるのだ。
 こないだから博多駅やらキャナルやらに行くたびにあちこちのファンシーグッズの店を覗いては何やら物色している様子なので、「何、探しとん?」と聞いたら、「弁当箱」と言う。
 「かわいい弁当箱と、それを入れるかわいい手提げがほしいとよ。ミッフィーのがあればいいっちゃけど、いいのがないと」
 「……誰がそれを使う?」
 「あんた」
 「オレは要らんぞ。何で四十過ぎたオッサンがそんなの持って歩かにゃならんか。不審人物と間違われるわ」
 丁々発止の末、何とかミッフィーの弁当箱を使うことは回避したが、今、私が持たされている弁当箱はウルトラマンキッズである。

 二つ目。
 このしげの「プレゼント癖」はやはりビョーキと呼ぶしかないくらい激しくて、油断するとどんどん不必要なものばかり買ってくるのである。
 もう何度も何度も「要らないから買ってくるな」と言っておいたのに、「薄型でいいの見つけたよ」と言って無理やり持たされたのが、「折り畳み傘」である。
 これで私の鞄には、折り畳み傘が“三本”仕舞われることになった。
 で、私の鞄を持ったしげが言ってくれた台詞がこうである。「重いよ。無駄なもの入れとかないで置いてったら?」
 ……傘、置いてくぞ。

 最後の一つ。
 しげが突然、「あんた、何でオレの秘密、知っとるん?」と、唇をとんがらせて聞いてきた。言葉だけを聞いたら何だかえらく隠微である。まるで私がしげをストーカーしているみたいではないか。
 「なんのことだよ、いったい」
 「日記に書いとったやん。オレがこっそりコンビニ弁当食べてるって。せっかく隠しといたのに」
 「何だそんなこと……って、お前なあ、部屋の中、食いかすだらけにしといてバレないとでも思ってたのか?」
 「思ってた」
 バカである。ほかにも私は、しげがヒミツにしている“つもりの”あんなことやこんなことも全部知っているが、いちいち調査なんかしなくても、しげの行動したあとの“痕跡”がいたるところに散乱しているのである。メシ食ったあとに米粒が口の端にくっついてるようなものだ。観察力のある人間なら、その日しげが何を食ったか、「匂い」でわかってしまうだろう。つか、牛肉か豚肉か鶏肉か、カレーかラーメンか、その中から選べばいいのだから、推理するほどのものでもないけどね。


 さて、転勤してトンガリさんとはめでたく縁が切れた私であるが、もう一人の既知外さんは、予測していた通りの行動に出られた模様である。
 出勤してみると、机の上に見覚えのあるワープロ印字のハガキが一葉。送り主の名前は、この職場に以前勤めていたある人物の名前になっているが、私とは全く面識がない。もちろん送り主はホモオタさんで、他人の名前を騙っているのである。今日になって初めて知ったのだが、ホモオタさん、五年ほど前までこの支社に勤めていたのだ(もちろん使い物にならなくて追ん出された)。
 本文はかなり社内の事情について詳細に書かれているので、そのまま紹介することはできない。かいつまんで内容を記せばこんなとこだ。
 「あなたはホモオタさんと知り合いでしょう。ホモオタさんはそちらの支社に勤めていたとき、○○さんのカメラとか○○さんのパソコンとかを借りたまま返さずに着服しています。あなたからホモオタさんに返却するように言ってやってください」
 ……関わってほしいんだなあ(苦笑)。こんなにモテたことは、私の一生において数えるほどしかないぞ。最初に出会ったのがまだ私が20代前半のころだから、もう二十年になる。よくもまあ、かつての一念をしつこくしつこく持ち続けられるものだ。でもどんなに思われても相手がホモで(正確にはバイらしい)オタクで既知外だから嬉しくも何ともないけどよ。
 迷彩のつもりなのか、ホモオタさんは無記名で私などへの中傷ハガキをばら撒くだけでなく、これまでにも繰り返し他人の名前を使って「自分の悪口」をこんなふうにばら撒いている。つまり「自分も中傷ハガキの被害者ですよ」というフリをしているのだが、とうの昔にホモオタさんのイカレ具合は本社から各支社に至るまで遍く知られるところとなっているので、迷彩が迷彩の役目を果たしていない。……ってことは本人も分かってるはずなのに止められないのがビョーキなんだよねえ。
 笑えることに、今回送られてきたこのハガキにも総務の付箋が付いていて、「ホモオタさん本人からのハガキと思われますが、一応お渡ししておきます」と注釈が付けられていた。一応、上司にハガキを見せに行ったのだが、私が手にハガキを持っているのを見るなり、「おう、来たかね」と笑って受け取った。もうみなさん先刻ご承知なのである。
 ストーカーと言ってもハガキをばら撒くだけでそれ以上の実害はないので、本社としてもこれまでは、いったん現場を離れてもらって新入社員と一緒に研修・再教育させるといった程度の措置しか取れなかった。そんなことをしたって、根っからお脳の方に問題があるのだから、「あいつもこいつも自分を裏切ったどいつもこいつも自分をバカにしているのだ悔しい悔しいえいくそえいくそみんなみんな死んでしまえ死んでしまえ、きいいいい」というホモオタさんの被害妄想・強迫観念は治りようがないのである。
 本社でも、こげな既知外、どげんしたらよかとねと、持て余してるらしいことはいろいろと聞き知ってはいるのだが、雇ったのはテメエラなのだから、ちゃんと後始末しろよと言いたい。またぞろこういうビョーキが再発しているようなら、本当に強制的にでも病院に叩っこんだ方がいいように思うのだが、それも「人権に鑑みて」ムズカシイらしいんである。で、いつか誰かにもっと大きな被害が出たときはどうするんでしょうね? こういう問題、巷にゃゴロゴロしてると思うんだけど、世の中の「人権擁護派」主義のみなさんに納得のいく説明をしてもらいたいものだよねえ。追求したってどうせ沈黙するだけだろうけど。


 今日で新職場も三日目だが、なかなか慣れない。
 慣れないというか、前の職場に比べて、ある課からある課への連絡がやたら滞ってるので、対応ができないのだ。別に自慢するわけではないが、私は自分の仕事に関して事前準備は怠らないほうである。もちろん、抜けがないとまで言い切るつもりはないが、会議の時間や場所などを確認するくらいのことは誰でもすることだろう。
 で、「これこれこの懸案について、今日、会議はあるんですか?」と課長に確認したところ、「こっちでもう準備しますから、藤原さんは待機しててください」と言われたのだ。
 ところがまあ、それならこちらはこちらで別の仕事の準備を、とやりかけていたら、「会議が始まってますよ、すぐ来てください」と連絡が入って、慌てて会議室に遅刻して駆け込むことになってしまった。要するに課長から課長へと連絡していくうちに、伝言ゲームのように内容がズレていっちゃったらしいのである。
 あー、だったら連絡は文書かなんかできちんと渡すようにしてくださいよ。だから支社のくせに広すぎるんだってば、ここ。


 マンガ、西原理恵子『毎日かあさん』2巻「お入学編」(毎日新聞社)。
 離婚したけど、西原さんは鴨ちゃんのところへ時々子供を連れて行く。父親の権利がどうとかで、調停で会う日が決められているのだろう。だからマンガにも相変わらず鴨ちゃんはあのまん丸のイガグリ頭の無精ひげのへんてこなキャラで登場する。
 娘さんが西原さんの耳元でこうささやく。「おとしゃんとおかしゃんはけっこんしてるの?」
 西原さんは答える。「うんそうだよ」。
 小さなうそだ。いつかはそれがうそだとばれる日が来る。あるいはもううそだと娘さんは気づいているかもしれない。それでも西原さんは小さなうそをつく。このうそはとても冷たくて、そして優しい。
 こういうマンガを描けるのに、西原さんはあとがきで「何描いていいかわかんなくなって」なんて言うのである。何でも描いていいと思う。何を描いたってファンは付いてくると思う。賞を取ったとか、そんなのは関係ない。『ちくろ幼稚園』のころから、『まあじゃんほうろうき』のころからのファンがたくさんいて、決して離れることはないと思う。
 西原さんは、私が一番ファンレターを送りたいと思いながら、絶対にファンレターを送るまいと決めている作家さんだ。多分、私の拙い筆では、どんなに褒めちぎってもファンレターにはならないから。

 巻末の石原慎太郎と西原さんのツーショットがラブリー(笑)。

2004年04月05日(月) 誰を、なんのために追悼しているのか、ということ。
2003年04月05日(土) やっぱりヨッパライ(^o^)/『ヒカルの碁』21巻(ほったゆみ・小畑健)
2001年04月05日(木) 鼻血ブーって覚えてる?/『ブレーメンⅡ』2巻(川原泉)ほか



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