2004年06月28日(月) 死なないで
作家で脚本家の野沢尚さんが自殺したというニュースを読みました。ガ〜ン。いや、正直言って彼の特にファンであったわけではありません。でもなんか、春には鷺沢めぐむさんが自殺して、こうして続くと、表現者は今、死ぬしかないのかな?なんて思ってしまって悲しいです。
そりゃ、作家が自殺するなんて珍しいことじゃありません。芥川も誰も彼も自殺してる。作家の思考はそういう風に運びがちだろうし。でも今というこの閉塞感だらけの未来が真っ暗な社会にあって、表現者が次々に、しかも「次作を期待されているであろう」表現者が自死を選び取って行く現実が辛いです。今が生きるには辛過ぎる時代であり、何かを敏感に感じ取る人たちが生きて行くことが困難な時代であることを、証明されているような気がして。今と言う時代に表現者が何かを表現することに虚しさを感じてしまうことが証明されているような気がして。表現が無用であるかのように思えて。葛藤が無意味だと言われている気がして。
今、死を意識している人達、どうかどうか生きてくださいと言いたい。自死は止めてくださいと言いたい。いきなり何も言わずに、いやたとえ言われても死なれたら、残された者は、どうしたらいいのかわかりません。こんな依存をされて迷惑だろうけど、残される者たちのためにせめてもう1度生きようとしてくださいと言いたい。特に何かを表現してる人達よ、あなたたちは我々の生きる希望なのです。あるときは糧にさえなるのです。どうか死なないで下さい、と言わせてください。そしてもちろん、あなたも死なないでね。