ゆうの日記

2002年11月15日(金) Hなできごと

僕が小さかったころ。
父と初めて遊園地に行った。
どこの遊園地だったか覚えていない。
最初で最後の父と二人での外出だった。
父の後につき、地下鉄に乗った。
人でいっぱい混んでいた。
迷わないように父の後にぴたりと付き、
離れないように、父の背広の裾を握った。
小さな僕には地下鉄の揺れは大きかった。
まわりは僕より背の高い人ばかり。
服以外まわりは何も見えなかった。
1駅、2駅・・・。
ようやく目的地に着いた。
意外と大勢の人が降りた。
遅れないように、父についていった。
でも、なぜか少し離れた。
二人連れの女子学生が怪訝そうに僕の顔をのぞき込んだ。
同じ色、同じ生地。
そう見えた裾は、その女子学生の制服の裾だった。
恥ずかしくなり、謝りもせず急いで逃げた。


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