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■ よく晴れた日だった
東宝エリザ、前楽です。 山口トート、石川フランツ、塩野ちびルドルフは本日で千秋楽でした。 
なんだかいろいろ思うこと、感じることあり。 またしてもサクっと覚え書き。詳細は週末にでもまとめます。
一路シシィ。 「私だけに」とコルフ島で対照的なイメージで静かに涙を流す姿にクラッ。 内野トート版だとシシィとトートの間に存在する反発力が山口トート版だと ホントに弱いなぁ。最初から彼女の魂はトートに半分取り込まれている感じ。 この半身が欠けた感覚がいいなぁ。 一路さんが全編通してとても綺麗に見えた。和紙みたいな強さ。
山口トート。 昨日は一部不調だったと聞いていたけど、今日はそうした感じは全くなく カッコイイ系トートでした。えーと、山口トートにしては情熱的な熱さを 感じるシーンが何ケ所か。銀トートのような積極的にアピールするタイプの 熱さではないのだけれども、噴火寸前の火山みたいなブワッと来るような 熱気を感じたトートでした。 「最後のダンス」の爆裂ロングトーンは普段よりはかなり長かったけど、丁度 よいところで切り上げた感じがGoodでしたよ!(やりすぎ、って私が思う半歩 手前位で終わったのさ)ここの声はやっぱり昔のようなシシィに突き刺さる みたいな感じではないのね。去年は「ゴジラの放射能砲」とか言っちゃったけど 今日は間欠泉みたいだったなー、って何だよソリャ(笑) 最後通牒の「♪なかない~で~」でトートもちょっと貰い泣きみたいな声で 誘惑してくるのがちょっとツボでした。 井上ルドとの心理的なシンクロ具合が良かった。 「悪夢」の塔の上でフランツに変な気を送ってた。(笑) 最後のシシィを受け止めるところで「大丈夫。怖くないからこちら側へおいで」って 感じに両手を広げた柔らかい雰囲気が綺麗だった。 鏡に映る自分の背後に立つ「死」のイメージが強かったなぁ。憑依系かと いうとそういう訳でもなく、全ての人間の心の中にソレは存在していて半身は 常に繋がっているみたいなトート。
石川フランツ。 前半の少年っぽさと中年期以降の頑固っぷりの落差がステキ。 自分の元に戻らないシシィを思う落胆ぶりと、ルドルフとの対立で見せた 激しさのコントラストがいい感じ。 「夜のボート」で目深にかぶった帽子の下からシシィを見つめる瞳の熱さに 泣けました。
井上ルドルフ。 最初に見た22日よりもルドルフのキャラクターが複雑さをましてる感じ。 オープニングではシシィと判りあえたハズなのに出来なかった事への疑問が 彼をあの暗い場所に縛り付けているような感じがした。 「闇が広がる」は絶望の叫びのよう。上手くトートに煽られて死の淵へ一気に 駆け出すような銀トート版とは印象が違い面白い。 マイヤーリンクでのどうしようもなく怯えた姿が良かったです。 ちびルドの塩野くんとフッとした寂しそうな表情が似ていていいなぁ。
高嶋ルキーニ。 怪我が心配でした。階段の昇り降りや重い物は動かせないみたいで、墓場では ちびルドルフの肩乗せはなし。腰を曲げるゾンビな移動もなくて上手の隅で 亡者たちのダンスを眺めていました。 バートイシュルで荷車を押さずに手ぶらでやってきて、後からシシィちゃんが プンスカしながら押してきました。「んもぅ~」って言ってサボってるルキーニ を睨んだちびシシィに客席からは笑いが。 キッチュで客席におりないと2階席からでも支障なく見えるなぁ・・・ 全体に舞台サイドの壁付近に立っていることが多く、いつものようなフラリと 人の間を移動するところがなくなってましたね。あと足取り軽く動いていた ところも、ゆ~っくりステップを踏むような移動方法。 でも、そうした動き面以外は普段通りのちょっと皮肉屋でガサツなルキーニ。 あまり人とからまないことで死者達の物語との距離感が適度に開いた気もして 良かったかも。
んで、最後のシシィ暗殺。 いつもは例のヤスリをジャケットの影に隠すようにしてコソっと一気に近付いて まるで雷が落ちたか、風が吹き抜けたような感じでシシィを襲っていた印象 だったのですが、今日はゆっくりとあの段差をあがりシシィの前に歩いて いきました。そして彼女の道を塞ぐかのように立ち止まった後で、一瞬彼女の 顔を覗きこむ。シシィも自分を刺そうとしている男の顔をハッキリと認識 したように見えました。たぶん、その顔はトート。 あの瞬間、ルキーニはまぎれもなくトートだったんだ!と背中がゾクっとしました。 トートの下僕とか、操られているとかではなく、「死を与える者」としての存在。 これがかなりキました! ワハハ。エリザはこういうシーンがあるから通うのやめられないんだよ!って 最後に思っちゃったなぁ。
他キャスト、アンサンブルさんについてはまたあとで。
★カーテンコール 今日で楽日の人は挨拶がありました。(東宝の公式に速攻で画像とコメントアップ されていますが・・・あの場にいた人が読んだら随分印象が違うまとめかたよ)
いつものカーテンコールで順番にキャストさんが出てくる時に高嶋さん、石川さん 山口さんには本当に大きな拍手でした。 石川さんは深々&長々とおじきで応えてくれ、山口さんはいつものような名前コール が客席から飛ぶ中、センターまでテクテク来たところでクルっと奥の塔の方へ 数歩歩いてから戻ってきました(笑) この後ろを向いた時の翻ったコートが妙にカッコよく見えたよ。 舞台前に出て来たところで大きく手をひろげてパーっと笑顔で拍手を受けてました。 この時に足もドーンッと開いて立っていたので、まさに「大」の字みたいな感じ。
全員並んでのお手ふりの後でもう1度幕があいて、挨拶開始。 まず一路さんがしきりの挨拶をする為に皆の列から少し前に出たのですが、それに つられて石川さんや寿さんもちょっと前に出てしまったんですねー。 まだ出ちゃダメだよ、って感じで隣にいた村井さんに笑われる石川さん。寿さんも アラ、間違えちゃった!みたいに照れ隠しで笑いながらピョンッってジャンプして たのが妙に可愛かった。
石川さん→塩野くん→山口さんの順番で挨拶。公式サイトよりはもう少し詳しく 書いてみます。でも言い回しの違いや抜けがあっっても御勘弁。
★石川さん 小首をかしげながら挨拶する姿が可愛いなぁ。
「僕は今日で一応終わりなんですが、この板の上に人の大半はこの後大変な 稽古が~ (横で聞いていた一路さんがエエー?って顔で笑ってました。なので明日の大楽に 期待しちゃったんですけど、ちょっと違う方向に石川さんの話が進み) 先日ラウシャー役の松澤さんに「禅ちゃんはさー、博多のホテルどこ?」と聞かれ ましたが、私は『モーツァルト!』に出ていません! (後ろに並んでいた松澤さん大弱り顔で笑ってるし、周りも大ウケでした) けれど、自分もクンツェ&リーヴァイファミリーに受け入れてもらえたんだなーと 思いました。 昨年の公演が終わってからいろいろな役をやっていて、ベルリンの壁を壊す手伝い やパリのバリケードの上、海賊船でピーターパンと戦った経験がフランツに生かせ て少し成長した姿をお見せできたかなと思います。 いつかまたこの役でお目にかかれる日まで精進します。 ありがとうございました。」
★塩野くん マイクをつけていなかったので、井上ルドが自分のおでこのマイクを指さして これで話す?って言ってるみたいでした。寿さんも自分の頬マイクを使う?って 感じだったので、その周囲が妙にほのぼのワールド状態。 結局一路さんの頬マイクで話すことにして、背をかがめて頬をちかづけてくれた 一路さんに並んで挨拶。塩野君は公式通りかな。
「大好きな「エリザベート」に1ヶ月間出演できて幸せでした。 トートになれるまで頑張ります」
トート発言に客席も舞台の上も笑いと拍手で一杯になりました。 塩野くんはいつかテナルディエもやりたいんだよねー。がんばれー。 一路さんもちびトートの発言にウフフって感じで笑ってましたね。
宣戦布告をされた金トートは笑い顔のままジーッと塩野くんを見て固まってましたよ。
★山口さん 公式の発言は内容はあってます!でも言い回しが激しく違いますね(笑)。 東宝宣伝室さんのイメージ戦略の苦労の跡が・・・。 塩野くんの発言をうけて一歩前に出た山口さん。一瞬考えたような感じでうつむい 顔をあげると、ちょっと胸を張って首をかしげた姿(小さい男の子がやるとヒジョーに 可愛いいばんりぼポーズ風)で舌ったらずな子供口調で話し始めました。
「ぼくもー このー1ヶ月間ー このぶたいに出てー 幸せでしたーぁ こんどー トートをー(チラッと塩野くんの方をみて) やるっていうけどー なんだよーぅって 感じです それまでー おじいちゃんもー もう少し がんばるぞー(胸元で小さくガッツポーズ)」って雰囲気が正解。
ずっとお子さましゃべりで通すので、途中で後ろから一路さんに (=゚ω゚)ノ ペシッ と ツッコまれてしまいました!可愛いかった! 最後の「ありがとうございました」だけはいつものイイ声で挨拶。 黄泉の帝王様の挨拶でもう舞台上の雰囲気はグチャグチャ(笑)
3段落ち状態の挨拶で一路さんの締めが「子役3人のあいさつでした!」って。 石川さんが「ええー!私も子役ですか~!?」みたいな表情で笑っていたのもよし!
まだ1公演あるせいか舞台の上はちょっと息抜きな感じのホワ~ンとした雰囲気で 皆さん笑顔でした。
また幕がおりて次に開いた時には一路さん、山口さん、石川さん、塩野くんと 家族の肖像状態の4人だけがセンターに。 一番端から一路さんと山口さんの間にトテトテ移動した塩野くん。 3人からちょっとだけ離れて山口さんの隣で笑って手を振る石川さん。 本編のシシィ、トート、ルドルフとフランツみたいな立ち位置よー。
その後も一路さんと山口さんの二人カテコが4回? 一路さんのお疲れ様の拍手を送られた山口さんは両手を腰に当てて、チョコンと 膝をまげた姫挨拶で返してました。お互いの手首を掴んで振り振りとかさ。 なんかこの二人の並びを見ていると和むわ。
舞台本編の重さからポワワ~ンと解放されるみたいな気持ち。
これでくづきの「エリザベート」2005年版観劇はラストです。 30日の千秋楽に行かれる皆様、楽しんできてください! そしてステキなレポ щ(゚Д゚щ)ガモーナ!!!
そうそう!帝劇の空調は今日も調子が悪かったよー。 2階席はちょっと蒸し風呂な感じ。 自分が熱くなっているのか、それともホントに周囲が暑いのか、よくわからん 状態でした(^^; それと幕間に1階ロビーで図面らしきものを持った背広なオジさんの集団に遭遇。 空調関係の工事の人?それとも噂の大規模工事用のチェックさん? 単に来月の舞台装置仕込み準備?などと考える。
2005年09月29日(木)
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