MIKI.PRUNEの方丈日記
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城山三郎 「落日燃ゆ」 を昨日、読み終わる。
15日、小泉首相の靖国神社参拝問題がまたしても
起きて、その翌日から本棚にあったこの本を読み返す。
この本は、7人のA級戦犯のうち、たったひとり
文官であった元総理、外相の広田弘毅の物語である。
外務省の役人として、外相として、そして、総理として
各国との平和外交による解決を求めていった広田弘毅。
しかし、時は軍部が実権を握り、平和外交はことごとく
戦局の渦に葬り去ってしまう。
その軍人たちと同列に、戦犯として絞首刑にされた広田さんの
生き方、人柄にこころ打たれる。
東京裁判の検事・判事は日本独自の統帥権を把握できず、
また、軍部による独裁がわからない。
戦争の責任は自分にもあるという信念から、裁判で発言など
自らについて何も語らろうとせずに逝った広田さんは、
とても意思の強い方です。
兎角、このような場合は自分に有利な発言をしたりする。
広田さんは「ただ、わたしは自分からしゃべるつもりはない。
しゃべれば、だれが強いことをいった、だれがこうしたなど、
いわざるを得ない。」
「自ら計らわぬ。」という考え方の人なのだ。
人は、自分さえよければという考えが主流で、自己中心的な
考えの人が多い。今は、まさにその時代。
私も広田さんのようには、いかないかもしれないが、
どうしたの、こうしたからなどと言わない人になりたい。
他人を蹴落としてまで正当化するような人間にはなりたくない。
靖国問題を議論する上で、広田さんのような人間がいたことを
日本人として忘れてはならない。
また、昨日から同じく広田さんと東京裁判で裁かれた東條英機の
「東條英機 歴史の証言」渡部昇一著を読み始めた。
戦争を知らない私は、いま、あの時代を知ろうとしている。
今日の一句
戦いの 真実もとめ 夏の夜に読む
亡き人の 思いを掴む 検証のたび
今日は、とてもいい日でした。
人間ひとりじゃないんだ。
何処かで誰かが見ていてくれる。
心配して、応援してくれてる。
友達って、いいな。
今日の一句
処暑なりて さわやかな風 吹きぬける
遠くより 聴こえる声の 優しさよ
秋のはじめ 郷愁漂う かの地思ふ
今日の甲子園の決勝戦は、両エースとも
互いに譲らず、
緊迫したとてもいい試合でした。
それにしても88回大会は、手に汗握る
素晴らしい試合ばかりで、面白い。
追いつ追われつの試合やサヨナラ試合など
印象に残るゲームが多い。
明日、どちらが勝っても
君達は素晴らしい!!
どちらもガンバレ!!!
今日の一句
青春の 輝き魅せる 甲子園
暑き日に 熱き戦い 譲らずに
一球に 魂込める 球児たち
日航機123便、大阪行きの飛行機が墜落して
はや21年を迎えた。
この事故は、520名の乗客・乗員の命を
奪った単独航空機事故最大の惨事となる。
圧力隔壁が破れ、油圧系統が破壊されて
操縦不能となった飛行機は、迷走の末に
群馬県山中の御巣鷹山に激突する。
操縦桿を必死に操り、懸命に飛行機をどこかの
空港に降ろしたいとしたパイロットや航空士、
恐怖と戦った乗客が犠牲となってしまった。
事故につながる原因は、しりもち事故の
修理ミスによる人災である。
この事故を取り上げた吉岡忍著「墜落の夏」は
事故機の出来事を克明に描いた小説で、
読んでいると乗客のひとりになったような
錯覚を覚えるほど、真に迫った事故機の様子が
窺える1冊です。
また、この事故の新聞記字の取り扱いに
翻弄された記者と新聞社を描いた横山秀夫著
「クライマーズ・ハイ」は、原因の圧力隔壁を
紙面のトップにするかどうか、締め切り間際の
緊迫した新聞社の様子とその記事を扱った記者と
取り上げるかどうか迷ったキャップの苦悩が
手にとるように描かれている物語です。
21年の歳月を過ぎても、なお、人々の記憶に
残るこの事故。
生き残った4人の乗客にも苦悩の日々が続いたに
違いない。看護士となり、母となった少女。
幸せになってもらいたい。
ハイテクな機器を搭載した飛行機も
ただのかたまりとなってしまったこの事故。
利益や効率ばかりでなく、
安全を最優先してほしい。
今日の一句
夏空に 消えた魂に 永遠(とわ)の祈り
夕闇せまる夏空に 届けよ皆に 鎮魂の鐘
戦争の悲惨さと原爆症で苦しんだ人々を描いた
井伏鱒二「黒い雨」を読み終わる。
読んでいて、胸がずっしりと重くなる作品。
やはり、戦争をしてはならないと思い知らされる作品です。
平和に慣れすぎて、自分だけいい思いをする昨今、
助け合う心、他人を思いやる気持ちを忘れた日本人は
大切なものを失いつつある。
先人達の生きたいと思った気持ち。
苦しみ抜いて死んでいった人たち。
戦争の犠牲となった人たち。
そんな過酷な現実の中で、生きようと必死の戦った人たち。 支えあった人たち。
この苦しい時代を生きた先人達の苦しみを
今の人々も共有しなくてはならない。
もう一度、日本人としてどう生きるべきかを
問い直すきっかけとなった本でした。
今日の一句
瞬間に 命を奪う 夏の日に
一発の 黒き爆弾 きのこ雲
突き抜けて 体も心も 焼きついて
廃墟あと 生きようとする 人間たち
残されし 吾に問いし 生きること
今日は立秋。暦の上では秋となる。
まだ、梅雨が明けてようやく本格的な夏を
迎えようとする地方は、立秋なんてまだ
はやいよと言いたい。
台風が不気味な感じで近づいている。
東京の日の入りは、なんともいえないそらでした。
美しいという表情と、何か起こりそうな表情を
しているような!
ずっと暮れるまで、電車から見入ってしまいました。
風邪がよくなりません。ちょっぴりだるい感じです。
早く寝よう。
今日の一句
台風が 近づく予感 つかの間の静けさ
今日、8月6日は広島に原子爆弾が投下され、
多くの尊い命が奪われた日です。
唯一の被爆国、日本人の私たちができることは
原爆の恐ろしさを内外に訴え続けることだと思う。
被爆して、一瞬のうちに亡くなれた方、
後遺症に長年苦しめられた方など犠牲者の
気持ちを考えると戦争の恐ろしさ、愚かさを
声を大にして、言いたい。
「戦争では何も解決しません。
戦争をしてはならない。
ただ、愛する人は守りたい。」
今日の一句
青空に 平和を祈り 黙祷す
暑き日に 熱き思い 届くよに
いつまでも 生きていた人 忘れない
P.S 今日から夏の甲子園を舞台に高校野球が始まりました。
勝つものと負けるもの、
青春の汗と涙と笑顔が溢れている。
みんなガンバレ!!!
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