読書記録

2025年07月17日(木) 死の鳥 / 小池 真理子


内容紹介 定年後、小説講座で教えながら独り暮らす、澤登志夫。プライド高く生きてきた男が不治の病に侵され、余命を知った時、死をどう迎えるか−。いつからか準備を始めていたある計画を胸にひとり冬の信州へ向かう
ー澤を崇拝する教え子・26歳の宮島樹里は自らの昏い過去と向き合い、澤から何を受け取るのか。
尊厳死を描いた傑作長編。


 死に方については様々なことを考えた。彼がいつも理想形として思い描くのは、たまたま入った銀行で順番を待っている間、押し入った強盗に銃口を向けられることだった。


 ー俺はどんなふうに死ぬんだろうか?
と常々思ってしまうのもやむを得ない状況にはあるのだ。
目を閉じてそのときの光景を想像してみる。死因は何か?
場所はどこで誰がそばにいるのか?
自分はどんな姿で、いかなる心境で末期の風景を眺めているのだろうか?




「脱血死」




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