2004年08月22日(日) |
不定期連載:「セルピコさんのやりくり旅日記8」ガッツさん重症一ヶ月 |
狂戦士の甲冑の後遺症(?)で、ガッツさんの身体はぼろぼろになってしまいまいした。あの屈強でマッチョなガッツさんが痛みで気を失う程の凄まじさです。 シールケさんと妖精二匹が治療と看病にあたっています。キャスカさんの面倒はファルネーゼ様に全面的にお願いし、私とイシドロさんは食料調達、掃除、洗濯、炊事を担当しました。 ガッツさんの服も狂戦士の甲冑のおかげでボロボロです。私は街へ出る機会がありましたので、食料と共に布地を買い込んでおさんどんの間に、ガッツさんの服の仕立て直しをしてました。食事の用意や掃除洗濯の間にお裁縫です。 掃除は風の精霊さんに手伝ってもらいました。ちょっと邪道な使い道だったかもしれませんが、羽ぼうきの微風で埃がざーっと吹き飛ばされて綺麗になるので重宝しました。
「セルピコ、お湯が沸いています」
ファルネーゼ様です。わかりました、ガッツさんとシールケさんの所へ持っていかなければなりません。包帯を取り替えないといけませんし、滅菌も気を付けなければ。
「セルピコ〜、ウズラと喰える鳥獲ってきたぜ」
イシドロさん、お疲れさまでした。でも、まさか「盗ってきた」んじゃないでしょうね? むきーっと怒るイシドロさんはとりあえず無視して、ウズラの羽をむしって下ごしらえをし始めました。一匹は丸ごと煮込んでポトフにしましょう。ウズラに塩をすり込んで、ローズマリーにタイムにニンニクと野菜類を一緒に煮込みます。これでしたら少しはガッツさんも口にする事が出来るでしょう。 後の鳥は焼き物にします。内臓をとって中にハーブを詰め込み、塩をすり込んで串に刺しました。ちょっとファルネーゼ様手伝ってくださいませんか?
「セルピコ、どうすればいいのです?」
焚き火の上でこうやって串を少しずつ回しながら火で焙るんです。少し熱いかもしれませんが、ゆっくり焦らないでやってみて下さい。きつね色に焦げ目が付いたら私を呼んで下い。後は私がやります。その間に川へいって洗濯をしてきます。ガッツさんの血と膿で染まった包帯が痛々しいです。
‥‥‥私は甲斐甲斐しく何をやっているのでしょう。ガッツさんに消えて頂く絶好の機会なのですが‥。
「セルピコ、うまくいかないわ」
ウズラを焼くのに苦労するファルネーゼ様、キャスカさんが横で心配そうに見ています。 こうです、火あぶりは得意ではありませんか。
‥‥‥ファルネーゼ様、大泣き。 後は私が全部やりました‥‥‥_| ̄|○。
|