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2007年10月26日(金)
大切なことを忘れていました
昨日、結局彼が帰ってきたのは1時を回ったくらい。
眠くて勉強しながらいつの間にか寝てました。

今日は久々にゆっくりできる気がして嬉しいです。


今日で2週間の精神科の実習が終わりました。
最後の最後で久々に実習中に泣きそうになりました。
新患で外来に来ていた患者さま。
物忘れがひどく、娘に迷惑をかけると随分悩んでいらっしゃいました。
娘様も患者様のことが心配で心配で、
認知症の疑いが強いと先生に言われてからは
涙をじっとこらえる場面も。
最後にお二人一緒に先生の前に座ったとき、
患者さまが娘様が泣いていたことに気付いてしまい、
患者さま自身もこらえきれず泣いてしまいました。

2週間で抑うつ状態の強い患者さまはたくさんいらしたのですが、
認知症の方はこの方が初めてでした。
「頭の中の消しゴム」という映画が話題になりましたけど、
まさにあのまんまです。
少しずつ壊れていく自分が怖い。
これからどうなっていくかを考えると辛い。
それと同時に今娘にどれだけ迷惑をかけているのか、
これからどれだけ迷惑をかけていくのか…
お二人の絆が強い分、見ていて本当に辛かったです。

どうしていつもの道で迷子になるの?
どうして趣味だったことができなくなっていくの?
どうして大好きだった料理を忘れていくの?
どうして可愛い愛犬をいらないと感じてしまうの?

本当に辛かったです。


恥ずかしい話ですが、
今までの実習では患者さまの身体状況や、
治療方針にばかり気を取られていて、
精神科を回るまで患者さまの精神状態を意識したことが
ほとんどないことに気付いてしまいました。
本当に情けないです…
ついついその科に応じて新しいことを学ぼうとした結果でもありますが、
常に患者さまの気持ち、困っていること、
前と比べての変化などに気を遣わなければならない
と実感しました。

こういうこと、
確か大学受験のときは結構考えていたはずなんですね…。
いつの間にか忘れたまま、
患者さまと接していた自分が悲しいです。
来週からはこのことを意識して実習に臨みます。



さて。
旅行に行っている間に彼の就職の結果が出ていました。
無事に大学病院での研修が決まりました。
以前にも書きましたが、
2年間の実習のうち初めの1年は関連病院での研修を希望しています。
どうせなら一緒に住めるところに…
と二人で考えていたのですが、
今日の朝、最後の確認をして、
希望を提出したようです。

どうなることやら…。
来年からも一緒にいられるといいんだけど。


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