つきよにわらふ

2005年12月13日(火) くちびるがきれて あかい血が滲むほどに

この街の寒さは以前にも増してつらい
雪だ などと 浮かれるな この街の空気の結晶を雪などと呼ぶな あほんだら
お願いだからきやすくわたしの頬に触れるな
悪態をつく 頭上にはオリオン座 双子座宮も鎮座しており/支配しており

張り詰めた冬を
吹雪の中のまなざしを
噛み締めるくちびるを

今わたしは冷たい人間になろうと必死なのだ
無意味なことをしていると知れど 防衛本能 しかしどうせ無理・無駄
私の知る冬は厳しくはあれど冷たくはないので

わたしを育てた冬の国
然様なら
わたしはこの街ですこしだけ悪い子になってすこしだけつよがって生きてゆきます
頬に触れる汚れたしかし温もった手を善しとしながら
そこにひそやかな快楽を見出す罪悪感に駆られながら



2005年12月12日(月) チャンダン/let it be/養命酒/ヤリ捨てストーブ/捻れる逢瀬

星占いによると ですね
決定権は既にこちらの手中にはないそうで
振り返ってみると
これまでも全てのことはなるようになってきたしならないようにはならないできた
と 思うと
恣意的にならずに済み多少楽になるわけです
まあ香でも焚いて月が満ちるのを待とうかという気にもなるわけです
そして同じく振り返ってみると
小生の書いた文章で後の人生に影響を与える内容のものは常に低迷期に書かれておるわけです
認めるけど現在低迷も低迷、どん底ずんどこに低迷なので
まあビートルズでも口ずさみながら手足でも温めてもらおうかという気にもなるわけです

状態としては悪くない、悪くない
養命酒20ccで入眠できる現状はきっとそんなに悪くない


髪を切ったらなんだか横顔ばかりが無駄に白く艶かしく
わたしが十代を過ごした部屋に設置してあった石油ストーブが噂の松下電工リコール品で
使うだけ使って主が不在になってからリコール代5万円をかくしてウチの両親が手に入れるわけに相成りまして(わたしによこせ)
いわゆるヤリ捨て状態(しかも身売りに出される)なのですが
ふとストーブに感情移入してみたりして、しかし
痛くなったら余りにもやすやすと白い錠剤即ちセ○スに頼るわたしの慢性的な頭痛は実は長年一酸化炭素に曝されていた所為なのかと思うと腹立たしく
まあストンともとの状態にもどった今日々
横顔がやり場もなく白く眼ばかりがぎらぎらして
ストーブに感情移入・・・それでもいいかすこしのあいだであってもわたしはぬくもりに似たものをもしかしたら与えられていたのかもしれない
たとえそれがかげかたちもなく少しずつ蝕んでいたとしても・・・
なんて考えてやはりぞっとしてみたり あはは ビョーキ ビョーキ

兎にも角にも。
金曜は冬空に遊ぶ。
たくさんのひとと会った後で二人の人物と逢瀬。
わたしの軸をこれまでも捻らしてきたひとびと。
捻れが捻れてもとどおりにはならないもんか。
ここにきてまた眼がぎらぎらと、破壊本能。
自分が怖い。
こういう場面でいちばんうつくしかったりしてきたならしいから。



2005年12月11日(日) 莞爾トシテ笑フ、美容院の鏡の前で

昨日は第二の故郷にわたしを形成してきたひとたちと会うために出かけた、寒空のした。

兄と慕うひとに、

どんなちいさな蝋燭の灯りでも、蜘蛛の糸でも、お前の中にお前が残っていれば、大丈夫なんだよ、絶対に大丈夫なんだよ、
と言われた。

蝋燭の灯が蜘蛛の糸が消えてしまう危機感、そのリアルな極限を一瞬であっても見てしまったわたしは、
ああ良かった、わたしが消えてしまわなくて良かったと心から思って思い切り泣いた。


人生で後にも先にもたった一度かもしれない、牙をむいて刃向かった過去のある年上の人には、

信じられないほどつらいことというのが世の中には確かに存在して、それを経験している間はきっとそのことは誰にも言えないし言おうとするべきではないけれど、それまでの自分が崩壊して自信も自我も消えて無くなったときに残るものがいちばん大切なものなんだと思う、
と言われた。

そのひとからそんな言葉が出るなんて昔なら想像もしなかったひとだったから、さぞやつらかったのだろうと、そしてそれを乗り越えつつある彼がわたしにはとてもつよく美しく見えて、
わたしもあなたみたいに笑える日が来るでしょうかと珍しく素直になって、私たちは酒を飲んだ。


ふにゃふにゃで頼りなくて、でもつらいときはいつもわたしが先に泣いてしまっていた親友は、

あっこどうして言ってくれなかったの、つらかったね、ほんとにつらかったね、

と言って泣いてくれた。
彼女はわたしの知らない間に強くなっていて、しゃんとしたまなざしで、わたしたち強くならなくちゃいけないからね、強くみせなくちゃいけないからね、とつぶやいていた。


そう、わたしたちは強くならなくちゃいけない。弱くても強くみせなくちゃいけない。つらいけどそういう宿命。そういう道を自ら選んだ。
今がどん底とは限らない、これからもきっと信じられないようなことはたくさん起こる。
けれど。
誰もが経験するわけではないことを経験して、それでも蜘蛛の糸ほど残った自分を抱えながら生きる決心をしたから、そしてわたしは女だから、
べそかきながらもわたしは強くなる、誰にも負けないいい女になる。

髪を切った。
美容院の鏡の前で笑うわたしは美しくて自分ですこし怖かった。



2005年12月05日(月) そしてわたしは笑う(以下三つのことを行った後に)

大丈夫、不安定こそが美学
変化は秒単位で起こっている

今わたしがすべきことは

①私の中に存在する問題(それはかなり昔から明らかになっている→こぐま座のしっぽ、13歳の発熱するわたし)をはっきりと文章のかたちにすること

②莞爾として笑いながらそれを破り捨て可能ならば火をつけてこの街に降る灰とすること

③いちばんたいせつなひとに(それがたとえ最後となろうとも)ありがとうひどいことをいってごめんなさいと伝えること

これらの事柄は必ずこの順番で遂行されなくてはいけない。

大丈夫、
どうやらわたしはまだ笑えるようだ
花も血も嵐も踏み越えて



2005年11月12日(土) さようならのあいさつ

さすがに
日記すら書けないという日がきてしまいました。
わたしの人生のテーマであろう部分に深く触れていた女性が
亡くなりました
あまりにあっけなく

今のわたしは自分を失っており
何も考えられなくなっており
ただ息をすることで精一杯です

しかし宿命のように
わたしは書かなくてはいけないので
書かないと私は内的に死んでいってしまうことが解っているので

もう一つの文章を
再開させるべきときが来たように思っています
しかしそれに踏み切るにはまだ私の中に何の解決も悟りも生まれておらず
その日まで。
皆様さようなら。
ここに誓います、わたしは逃げません。決して。



2005年11月05日(土) そのひとを悲しませる細胞を切り刻みながらわたしは泣かない

脂肪がね
虹色にひかって
あ きれい て
一瞬でも思った 自分に嫌悪 午前3時

こんな 裏切り者が
かなしくもうつくしいひとの人生を狂わせるのかと思うと
ただ 憎くて
だけどあいもかわらずなにもできなくて
わかってあげたい というのは 完全なエゴで

だいじょうぶ あなたは殻を割った て
そのうつくしいひとに言われ
泣きそうになりました
けれど私はもう二度と泣いてはいけないのです
13の頃に 涙は流し果てた筈なのです


***********************


私は詩が書けないのです。
それなのにこのところ抽象的な文章が続いているのは、
そこに具体を表現してはいけない確固とした理由があるわけなのです。
ひとのことを具体的に書いてはいけない。
しかし流されてもいけないし難しい。
わたしはわたしのことをわたしのことばで飽くまで具体的に表現しなくてはならないのです。なんか知らんけど。宿命なのです。そう思っています。病気か。
書かなくてはいかん事がずっとひっかかっているのです。
(こぐま座のしっぽ。
13歳の発熱するわたし。)
しかし相当な勇気の要ることなのです。
決心してから実行に移せず気付くと1年が経っていますな、秋ですよね、今。
よくわかんないや。二日酔いだし。
よくわかんないやほんと。最近どうなの?と問われ、近況を嘘偽りなく口にしたらものすごく嘘偽りっぽくなって落ち込みました。
ひとも季節も変わりゆくものだし。
良いんだけどね、それはそれで。また傷ついたなと思うだけで。私の一部がまた死ぬだけで。ぶつりと。
しかしね。そのようなことが起こったらわたしはもうひとを信じないだろうし何より呑気に文章を書いたりすることをやめるでしょうね。
カストルの死ですね、完全なる。



2005年11月03日(木) 天空輪

不眠不休
且つ白い錠剤摂取
更に肋骨も折れている ときている
今日は秋晴れか?
空に大きい車軸が回る
もう歩いている感じもしない
お香に火を点けたり
レトルトのパスタソースを妙に酸っぱく感じ嘔気を催したり
雑誌の表紙の猫の眼に見つめられたりしながら
そうしながら私はあなたのことふと考える
多分酷い二日酔いであろうあなたも
そんな風にふと私のこと考えてくれていたらいいのにな と思う
というわけで私は一旦ねえ、眠るのです、
誰も起こしてくれるな。
夕刻には仕事をするから。解ってるから。



2005年11月01日(火) いてえよわき腹。ひとしきりびいびい泣いた後で。

そんなこんなで肋骨骨折。したらしいどうやら。片腹痛い冗談じゃなく。
なんでだ?いつだ?
咳もしておらずマラソンもしておらず最近セックス(はげしいやつ)もしておらんというのに。
かるしゅーむ不足でしょうかね。
文章を書いていないせいでありましょうかね。



2005年10月23日(日) 酒すら飲めないのははじめての症状で軽い焦燥感

モノの溢るる現代社会において
だれかの模倣であることをしないことは非常に非常に難しいことと考える
例えば私の書くこの文章であれ幼少時からの記憶の累積模倣模倣で成り立っているのに他ならない

のだが

そんな私の純粋な尊敬信頼リスペクトの対象であった人物が
恐らく自身の無意識下であった鋭利な感性を自ら突然捨て模倣に走ったようであることを感知して

まあ参ってますよ、この二三日。ええ。
職業を最大限に活用して自らをセデーション。
ほらふわふわしてきています、
私はそんなに強くないのです、誰か解ってお願いだから。
弱音だって吐くんだから。
もうただ憎くて。病が。あなたが。全てが。
酒すら飲めない。



2005年10月22日(土) 無題

不和
その臨界点
今日中に私は壊れてしまうかもしれない
まあそれもいいかと思う


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