日々の泡

2008年11月20日(木) だいだいいろ

オレンジの夕焼けに照らされると
こどもの心が抜け出して
勾玉の形にゆらゆらと
どこかへ漂って行くのです
こどもの国へ行くのでしょうか
夢の世界へ行くのでしょうか
好きなように漂わせ
わたしはこつこつ歩きます
夜が近づき
北風ぴーぷー
さびしい時間がやって来ます
迷わないように
帰っておいで



2008年10月23日(木) ミッドナイトブルー

夜、駅に佇んで時間をやり過ごしていると
わたしの住む人口十万人の小さな待ちの駅は
刻々と夜が増していくのでした。
それは増していくのでした。
濃い青のインクがもったりと粘度を増していくように
どんどん重くなっていって
少しずつ人影がまばらになって
きっと あとほんの少ししたら
すっかりどこもかしこもミッドナイトブルーの夜が浸透して
色も形もなくなりそうな
そんな夜の感じです。
おしまいに遠くで汽笛が聞こえそうな
そんな夜の感じでした。



2008年09月21日(日) 忘我

午後、
リビングでヨーガのポーズをとっていると
突然の雨…
コブラのポーズで腹ばいになりながら
しばし呆然と雨の音に耳を澄ませた。
PCからジェフリー・ディヴァーのリンカーン・ライムシリーズの朗読を流しながら
ヨーガするのって
おかしいよな。
ヨーガは「無」の境地をめざすのに
耳からは連続殺人事件ですもんね。
けれど、激しい雨音に
しばしコブラは鎌首をもたげたまま
激しい雨に
我を忘れていたのでした…


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茉莉夏 [MAIL]