「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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ハルがだんだんと意味のある言葉を発音できるようになってきた。
一番最初に言えるようになったのは 「おかー」だったけれど それから 「えいやん」(メイちゃん) 「なんな」(バナナ) 「いってたーい」(いってらっしゃーい) なんて結構むつかしい言葉も増えた。
さぁ、いよいよ感情を伝える言葉がはじまるなぁ〜。 「めー!」(ダメー)とか 「やー!」(イヤー)とか そればっかり言うようになるんだろな〜、と楽しみにしていたら ハルさんは違った。
気に入らないことがあると カッと目を瞠り(なんてことを!)という顔でにらんだあと 口を尖らせて「んも〜〜〜っ」とまず不満を表現。 そして眉間にタテジワを寄せて「あんあんよぉ〜っ」。
この「あんあんよぉ。」は ミーちゃんの「なんなんよぉっ?」である。 そっくり。発音の抑揚も。言ってるときのタチの悪い顔も。
赤ちゃんの真っさらな美しい脳に、 兄姉から暴言辞典が書き込まれてゆくのは耐え難い〜。
舌足らずに「めーよぉ。」(だめよぉ)という赤ちゃんがかわいいのに いきなり足元からガン見して「なんなんよぉ?」とねめあげられてはカワユサ粉砕である。
こりゃいかん。
ハルにお茶を汲んでやろうとして お茶が飲みたくはなかったハルに 「あんあんよぉ?」とやられた兄も
食事の時間にイスに座らせようとして 座りたくはなかったハルに 「あんあんよぉ?」とやられた姉も
こりゃいかん。と実感したらしい。
こうしましょう。
ハイ、みなさん、本音で物申したいことは多々おありでしょうけれども、 今見たようにハルさんは、あなた方の真似をして言葉を覚えておられます。 特に、短い。キツイ。大きい声で叫ぶような言葉は、発音しやすいので覚えやすい。 いやでしょ?こんな小さい子に「うっぜえ!」て言われたら。
なので 今からあなた方は演劇部だと思って、セリフに注意してください。 ということにした。
すべてアドリブで進む演劇部。 モックンが「うるさい!」とマルの鼻歌に怒鳴ろうもんなら 「ハイハイ、今のトコのセリフ、言い直し。」とダメ出し。 「エー、エーと、・・・・・静かにして・・くださらな〜い?」 マダムになる必要はないのだが。
モックンの友だちが玄関を上がるときに 「よお。」 「ハルが真似するから今のリテイク。」 「あ、えー、・・・・こんにちわ。」 出迎えたハルさんもぺこりとこんにちわ。 思春期のややこしい男の子も否応なく巻き込まれる演劇部。
舞台監督がほしいです。
「ハルちゃんが」、というワンクッションがあるので 「なんなのその言葉遣いは!」などと親が直接、思春期の子どもたちにガミガミ言わなくても 軌道修正してゆくのもよいところ。 ハルさまさまです。
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