「この人深入りするとウザいだろうなぁ。」と 鬼のような事を漠然と思い抱いていた人を。 今日心の底から「ウゼェ。」と思ってしまった。 自分から歩み寄る事は絶対無くて こっちが歩み寄った所で楽しくない顔して 歩み寄って来なくなると途端に不機嫌になる。 本気で、はっ倒しそうになったから 「帰るね〜。」とワガママ言って帰った。 その途中で同僚二人を捕まえて 「多分オレ帰った事で●●キレると思うから、 そうなったら『あいつ強引だよねー』って 一緒に文句言っといてよ。 居なくなった奴の事悪者にしといて。 オレなら手っ取り早いじゃん、馬鹿だからさ。 嫌われるの慣れてるしさ、手っ取り早いんだよ。」 そう言って笑って帰った。 満面の笑み。 面倒臭いあの人に嫌われて、 同僚二人には嫌われ役を買って出るイイ奴と思い込ませ、 そして私はクスクスと笑う。 ダメだ。 それはダメだ。 あの人をズタズタに引き裂いてしまいたいんだ。 身体を? 違う。 身体中コンプレックスの塊だ。 そんな身体を傷付けたところで意味は無い。 心だ。 心を引き裂きたいんだ。 意地ばかり張っていつも張り詰められてる心を、 ズタズタに、ズタズタに、 ズタズタに引き裂いて、引き千切って、壊してやりたい。 あぁどうか。 クリスマスの日、ナイフが届きませんように。
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