+--- Cinema Memo ---+


■ MOULIN ROUGE<ムーラン・ルージュ><☆☆☆☆☆> 2001年10月20日(土)
1899年のパリ。作家を目指してパリにやってきた若者クリスチャンは、ひょんなことから享楽の夜の世界“ムーラン・ルージュ”で一番の人気高級娼婦であるサティーンを主役にしたショーの台本の制作を頼まれる。燃え上がる恋に溺れる二人だが、サティーンを身請けすることを条件に出資を引き受けた公爵の激しい嫉妬が二人を引き裂こうとする……。

監督-----バズ・ラーマン 出演----ニコール・キッドマン ユアン・マクレガー

音楽☆☆☆☆☆ ストーリー☆☆☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆☆ 俳優☆☆☆☆☆ 総合評 ☆☆☆☆☆

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映像---独特の着色をほどこしたきらびやかな世紀末のパリは、まるで「バットマン」のゴッサムシティのように芝居っ気たっぷりの魅惑的な世界。ミッドナイトブルー、薔薇の真紅、そしてきらめく宝石のプリズムが、至高の愛を高らかに彩ります。

ストーリー---椿姫とオルフェウス伝説を原案に、TRUTH,BEAUTY,FROODOM,LOVEというテーマが語られています。人生で一番大切なのは、人を愛し、愛されること――ファンタジックな設定だからこそ、ストレートなメッセージが素直に心に届く素晴らしいミュージカル!

キャスト---男を騙すことが商売、ベスト・フレンドはダイヤモンドだけ――と歌うサティーンが、真実の愛に目覚めてしまったことで得た歓びと苦しみ、それらの変化をニコール・キッドマンが素晴らしい演技で見せてくれました。前半の彼女は確かに美しいのだけれど、後半苦悩にやつれ、涙で化粧の剥げた顔のほうが輝いて見えるのです。「泣きじゃくらせたら天下一品男優」のユアンも、普通の俳優がやったら「えーい、女々しいやつめ」と思えてしまうところをそう思わせないところが実はすごいんですよねえ。脇を固める一筋縄ではいかないキャラの面々(とくに劇場オーナーのジドラー)も言うことナシ。猥雑で現実をサーヴァイブしていかなければならない人間への共感もあるからこそ、純粋な愛が際立つってものです。

私見---出ました、全部五つ星!あらすじは古典的なんですが、ここはもうおまけだ!(笑)音楽で感動することも多い私なので、この映画にはやられたー!!としか言いようがありません。サントラでじっくり聴くと二人の歌の上手さ、感情の込め方がすごくよくわかるのです。それも本番で実際に歌ったものだというから驚きだ。芝居、歌、踊り、そして小説。この映画はすべての愛と創作をつかさどる美神に捧げられているのです。

http://www.foxjapan.com/movies/moulinrouge/

※DVDを観ながらまた涙、涙……




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Written by S.A. 
映画好きへの100の質問



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