武ニュースDiary


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2003年12月31日(水) アニタ死後の「十面埋伏」

今年、2003年もあとわずか。
1年間、おいで下さいましてどうもありがとうございました。
来年は、どうなるかわかりませんが、
続くところまでよろしくお願いいたします。

さて、2003年は、アニタ・ムイの早すぎる死という
思いがけないできごとで幕を閉じる形になりました。

アニタの死を知らされたチャン・イーモウは悲痛な面持ちだったといいます。
当日朝6時、金城武、チャン・ツーイーらと共に赴いたロケ現場で
チャン監督は全員にアニタの死を告げ、3分間の黙祷をささげたそうです。

チャン監督は、アニタの万一の時に備え、
早くから代替案を用意していたという報道もありますが、
31日の北京青年報は、チャン監督自身の言葉として、
「今日まで、代替案を用意したことはない、どんな俳優とも接触していないし、
アニタ・ムイの出演部分は1字たりとも変更していない」を紹介し、
監督が今、脚本の構成の調整に着手したと伝えます。

アニタの代わりが誰になるかについても、諸説紛々で、
先にブリジット・リンが代役に入るというニュースもありましたが、
それについて、張偉平は否定した、というのと、
はっきりと否定しなかったというのがあります。
少なくとも、香港と台湾の女優から選ぶことになるだろうと言われ、
マギー・チャン、カリーナ・ラウ、ミシェール・ヨー、
果てはジョイ・ウォンまで名前が出ている一方で、
会議を経て、中国の宋丹丹に正式決定したというニュースも。
と思えば、アニタを記念するために、代役は求めず、
脚本を書き直すことに決まった、という報道もあります。

いずれにせよ、アニタの死の直後ではなく、
二、三日はおいて発表はされるのではないかと思うので、
今の時点では何もわからないと考える方がよいでしょう。
すべては、まもなく明らかになることです。
アニタがついに参加できなかったことも含め、
「Lovers 十面埋伏」がどのような映画に仕上げられるのか、
来年、私達は見ることになるでしょう。

皆様、よいお年を。


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BBS  22:05


2003年12月30日(火) 永川での金城武(十面埋伏・Lovers)●アニタ・ムイ亡くなる●追記

永川での金城武(十面埋伏・Lovers)  2:40

よそ様で、この記事のあることを教えていただきました。
「十面」ニュースはしばらくいいよと思ってましたが、
真偽はともかく、いいニュースは、やっぱり、いい、ですね。
というわけで、日本語にさせていただきます。

**********

ャン・イーモウは常に煙幕を張り、
東を打つと見せかけ西を打つ術に長けている。
昨夜10時、金城武が記者達すべての目をすり抜け、
闇に乗じて永川茶芸山庄に〝忍び込んだ〟。
昨日午後、金城武は山で撮影に入った。

昨日の昼食後に、金城武はワゴン車で茶芸山庄から出発、
扇子湾竹海のロケ現場に到着した。
彼は捕り手役人の服を着て、背も高く、格好よく見えた。
昨日はアクションシーンの撮影で、チャン・ツーイーとの一対一の戦いだ。
ロケ現場での金城武の様子を見ることはできなかったが、
夕方、記者は幸運にも茶芸山庄で、彼がホテルに戻るところにでくわした。
確かに素敵に輝く眼、大変長い髪はうしろで1つに結び、
一緒に帰ってきたチャン・ツーイーとそっくりだった。

髪型は同じでも、受け入れられ方は全然違う。
ホテルの従業員の話では、金城武は非常に穏やかな上、
自分の方からにっこりと挨拶をするので、みんなにとりわけ好かれているという。
一番きらわれているのがすなわちチャン・ツーイーだ。
スター風を吹かせ、挨拶をしたことがない。
普段は部屋にこもって人と顔を合わせないし、
出れば鼻持ちならない顔つきをしているとのことだ。
(重慶商報 2003.12.29)

***********

チャン・ツーイーに関しては、前にも似たような報道がされていて、
プロデューサーだかマネジャーだかが否定していましたね。
しかし、これは手厳しすぎ。
そういう噂の立つ(誤解かもしれませんが)原因はあるのでしょうが、
判断材料がないから、読み流すだけです。

さっき、BBSにちらと書いた元ネタは、重慶「晩」報で、
それは、金城武が来たというので、付近の人たちが押し寄せたため、
警備が厳しくなり、近くに寄って撮影中の姿を見ることはできなかった、。
しかし、撮影終了後、衣装を着替えた武を見た人たちがいて、
それによると、髪がとても長く、ポニーテールにして、
黒いコートを着ていたということでした。

記者も近所の人も、ちょっと興奮気味……。
大陸ではほとんど姿を見せないからでしょうか。

先の成都商報の記事は、聞き書きですね、きっと。
で、それには、怪我でアクションはできないと書いていた。
重慶晩報にも、内部の者がもらしたとして、ワイヤーアクションなどはやらず、
普通の演技部分だけだと言っているのです。
私は、どうも違うんじゃないかという気がずっとしていて、
このところの報道に引っかかっているのですけど、
この重慶商報の記事は、
撮影現場は見られなかったというのがナニであるものの、
アクションシーンを撮ったとあり、こちらが本当なんじゃないかなあと思ってしまいます。

どのみち、何も公にはされていないのだから、
自分の気に入った情報を信じていればいいのかな……。



アニタ・ムイ、亡くなる 10:40

昨日、緊急入院を伝えられていたアニタ・ムイが
今朝2時50分(現地時間)、子宮ガンから肺の働きが衰えたため、
亡くなったと新聞が伝えています。
享年40歳。
5歳から、母親とともに歌舞団で芸能活動を始め、
歌手・女優として数々の受賞など、実績を残した……
との今朝の中央社報道でした。
武君とはデビュー映画で1度共演し、
10年余りの歳月の後の2度目の共演が楽しみでした。(合掌)


追記  21:40

「東方三侠2(ワンダーガールズ2)」でアニタ・ムイと共演した
(させてもらったという方が正確か?)武ですが、
当時のアニタとの2ショットが残っています。
こんなキャプションと共に……

写真その1


見かけは大人っぽい金城武だが、いたずらっ子が彼の地

     ↓

写真その2


先輩のアニタ・ムイと写真を撮ることになったら、
いたずらっ子武はあっというまにカチンコチンの、はにかみ屋に変身。


夕べのアニタ危篤の報に、芸能界の友人達が次々と病室を訪れて
見守ったそうです。
その1人、ジャッキー・チェンは、「にぎやかなのが好きだったアニタは、
友人達がみんなやってくるのを待って、息を引き取った。
静かで、とてもきれいだった」と語ったということです。

日本で撮影したCMが最後の仕事になったわけですが、
強い性格から敢行したこの日本行きが、命を縮めたという人もいます。
金羊網にアニタへの一問一答が紹介されていますが、
(いつのものかはわからない)
それによると、一番好きな歌手は、西城秀樹と山口百恵で、
忘れがたい思い出に、日本で開催されたアジア青年音楽祭で
西城秀樹と共演したことをあげています。
一番好きな国にも、日本をあげてくれていたんですね。
自分の欠点を、健康に全然気を遣わないこと、と言っているのが、
今になると目を引きます。


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BBS 


2003年12月28日(日) 張藝謀・なぜ2本も武侠映画を撮るのか(青年時報)&金城武、永川に到着?

チャン・イーモウ、初めて同じ題材を扱う
理由は「英雄」の出来栄えへの心残り


これまで、同じ題材を繰り返したことのなかったイーモウが、
なぜ「英雄」に続き、同じ武侠映画である「十面埋伏」を撮るという、
前例のないことをしたのだろう? 
この渦巻く疑問について、昨日、記者は、
プロデューサー張偉平の口から理由を聞くことが出来た。

完全無欠の人間はいないと言われる。
だが、張偉平がチャン・イーモウについて語るのを聞くたび、
記者はいつも、チャン・イーモウは張偉平にとって
完璧な人間であることを痛感するのだ。
まず、その他の著名な監督達と比較して、張偉平はこう賞賛する。

「『紅いコーリャン』から『菊豆』、『紅夢』、さらには『キープ・クール』等に至るまで、
チャン・イーモウは、一度も同じ題材を繰り返していないことがわかる。
つまり、毎回違う題材の映画を撮っており、それは非常に大きな精力が要ることだし、
挑戦性もさらに大きいと言うことができるだろう。
こうしたやり方はハリウッドの有名な監督達でさえ、挑戦しようとしない。
チャン・イーモウの勇気と、創造力を十分証明するものだ」

それでは、なぜ武侠映画をまた撮らなければならなかったのか。
張偉平は2つの原因をあげる。
1つは、チャン・イーモウが武侠物1作だけでは満足できなかったことだ。
彼は「十面埋伏」はもっと良い撮り方ができると考えている。
作品が公開されれば、その正しさが証明されるだろう。
2つめには、「英雄」を完成後、
かなりの心残りな部分をチャン・イーモウが感じていたことがあげられる。
観客からも少なからぬ批評があった。
この反省点を「十面埋伏」で改善し、
完璧に美しい武侠映画を作りたいと願ったからである。

題材が同じだから、題材以外のところでは、決して重なってはならない――
2つの武侠画のストーリー違うものになるのは必然だ。
たとえ、一般の武侠物では主人公の死で終わるのが普通だとしても、
チャン・イーモウは決して同じにしないだろう。
最近、ある新聞が、「十面埋伏」のエンディングについて推測し、
チャン・イーモウは今現在、映画のラストについて決まっておらず、
最終的にどんなふうになるかわかっていないが、
時代劇アクションであるからには、いずれにせよ、
主人公の死で終わるだろうと書いた。
これに対し、張偉平は、馬鹿馬鹿しい、「絶対ありえない」と言う。
その全面的否定の語調から、記者は、
「十面埋伏」のラストは、少なくとも主人公は死なないに違いないと確信した。
(青年時報 003.12.27)

***********

さて、「日本で怪我の治療中」の金城武が、
昨日、永川に到着したと報じる新聞もありました。
怪我でアクションができないので、吹き替えで行い、
クローズアップシーンだけ本人で撮ると。
また、夜10時の遅い時間だったので、メディアの注意を引くことなく到着したが、
一番興奮したのはチャン・イーモウで、やっと武が到着したのを喜び、
自ら出迎えて撮影計画を相談した――というのです。

到着時間に監督の様子まで報じていて、まるで現場取材というおもむきですが、
やっぱり引っかかるところがあります。
27日の到着というのは、数日前から新聞に出ていたことで(真偽はともかく)、
であるなら、夜10時だからマスコミが気が付かないなんてことあるだろうか?
私なら夜中まで張ってるぞ。

それに、怪我でうんぬんというのがこの件のポイントなのに、
なぜ、到着した武の足の様子とか、全然書いていないの?

しかも、これを報じている成都商報というのは、
監督一行が永川に着いたとき、写真を撮ろうとして
スタッフに暴力をふるわれたというので、告訴する、と言っている新聞じゃないの。
どうして、よりによって、アナタ方が独占キャッチするわけ?

このところ、完全に疑い深くなった私は、大本営発表以外、
一喜一憂はすまい、と心に決めておるわけです。


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BBS  19:50


2003年12月27日(土) 朱延平の話

「Lovers 十面埋伏」は、いよいよワーナーのHPにアップされ、
やはり、公開は来年夏ということで、
中国語圏を狙った「向左走、向右走」とは違う戦略で
プロモーションがされるようですね。
こうなれば、あとは、待つだけ。

ところで、KIMIKOさんが香港のサイトで貼ってくださった
過去の記事、多分朱延平監督に関する文章から、
武の名の出るところだけ、カットして紹介してくださったと思うのですが、
それをちょっと。

***********

もちろん(朱延平は)ジャッキー・チェンと金城武も撮ったことがある。
この芸能界の勝利者達を語る彼の言葉は、相変わらず率直で、可笑しい。
「ジャッキー・チェンは、若いときは不細工きわまりなかったな。
後で二重瞼にしてからは、かっこよくなったが。
こんな醜男がこんなに人気者になるなんて、まったく想像できなかったよ」

彼は何はばかることなく、またこう言うのだ。
「金城武は以前は丸太ん坊みたいだったよ。
四小天王の中で一番ギャラが安かった……
私は彼のことをすごく生き生きしたヤツだと思ったので、コメディをやらせてみたら、
なんとまあ! すごく呑み込みよかったわけだ」

金城武は、今でも朱延平とは良い関係にある。
台湾に帰るたび、朱延平を食事に誘うのだ。
ではあるけれども、彼が朱延平のもとで光り輝くことはなかった。
朱延平もいさぎよくそれを認める。
「そうだな。しかし彼は博士課程まで行ったけれど、
少なくとも幼稚園時代は私が教えたんだ。今の彼の演技はすごくいいよ」

「また彼で映画を撮らないんですか?」と私は聞いた。
「考えてごらん、彼のレベルがここまで来てしまったら、
私だって大作を用意してオファーしなくちゃならない。
ちょこちょこっとというわけには行かないさ。
彼を金稼ぎに使ったりしたら、尊敬をかちとることはできない。
彼だって食事に誘ってくれなくなるに違いないさ、そうだろ?」

***********

この文章は、数年前のものではないでしょうか?
朱延平が、また金城武で映画を撮らないのかと聞かれて、
「あの子を金儲けに使うつもりはない」と答えた、というのを、
以前、中華圏娯楽ニュースを訳出して伝えていてくれたサイトで
読んだ記憶があります。
妙にそれが印象に残っていたので、
今回紹介された文章が目にとまったのでした。


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BBS  21:55


2003年12月25日(木) 再びDiaryキリ番

カウンターの数字を、ライコス時代からの通し番号に修正しました。
50万とその前後で、キリ番企画を行ないます。
このあとは、しばらくお休みします。
詳しくはゲストルーム(BBS)をご覧下さい。
なお、キリ番に当たった方は、カウンターの数字を
コピーして、メールに貼り付けてお送り下さい。


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BBS


2003年12月24日(水) 「エスクワイア」(香港)の付録●金城武は脇役?

「エスクワイア」(香港)の付録 0:20

香港の「エスクワイア」が15周年というので、
この15年に取材した男性スターから10人を選んで、
写真と記事を再録した付録をつけています。
タイトルは「情迷君子珍蔵本」。
参考までに、とりあげられたスターは、
アンディ・ラウ、竹野内豊、アンディ・ホイ、トニー・レオン、ルイス・クー、
ダニエル・ウー、ジャッキー・チョン(張学友)、レオン・ライ、
アーロン・クォック、そして金城武です。
2000年9月号の記事から、写真が4点と文章が転載されていました。

ただし、写真の内2点は、未発表だったもの、
また文章も、2003年現在にあわせて、3ヶ所ほど、手が入れられています。
その文章を以下に。

金城武:真実

自由
笑っていないときの武は、「天使の涙」のおしの青年や「不夜城」の裏社会の男、
「神様、もう少しだけ」の作曲家、
さらには「向左走、向右走」の孤独なバイオリニストを思い出させる。
間近で彼と触れ、私はようやく武の殺傷力をはっきりと見てとった
――彼は周囲の空気を凝縮する力を持っているのだ。

あるいはこう言うべきかもしれない。
笑っていないときの武は様々な面を持ち、
その顔を、その目を見るだけで、その目の内にたぎる感情が感じとれる――
憂鬱げであろうとクールであろうと、
彼はいつも人の注意をやすやすと奪い取る力を持っている……。

武と一緒に彼の数占いをやってみたら、結果は5であった。
5の人間は極端に自由を必要とするんですよと、私が言うと、武は笑った。
「ぼくはどこにも家を買うつもりはないですよ。ホテル住まいが好きですから。
毎日洗濯したり、掃除したりの面倒がない。とっても気楽ですよ」
もちろん、彼は、自由になればなるほど、楽しいということなのだ。

心変わり
武のように優れた容貌なら、恋人の心配はないんじゃないだろうか。
彼の恋愛面はきっと多彩であるに違いない。

「あなたは気が多いほう?」と尋ねてみる。
「いや……わからない。きれいな女の子に出会って、
自分の気持ちをすごく伝えたいときもありますけど、
気持ちを育てていく時間が自分には絶対的にないことを考えると、やめてしまう。
すぐ好きになる? 気が変わりやすいかどうかですか……? 
いえ、嫌いだった人を好きになるのも、実は心変わりですよね、違います?」
武はいたずらっぽく笑った。
私は黙っていた。この問いには困った。

武は、パパラッチの盗み撮りは怖くないと言う。
なぜならほとんど町に出ないからだそうだ。
もしかしたら、みなさんも、その間彼が何をしているのか知りたいでしょうね。
なんと答えは、ゲームをしたり、ネットをしたり、友達と飲みに行くことだけだそうだ。
らんちきパーティーや踊ったり歌ったりといった、若い人のやることは、
武は全く興味がない。

勇気
武に、勇気がある方かどうかきいてみる。
彼は意外にも恥ずかしそうに答える。
「いえ~、怖がりだから」
そばの人たちもすぐに同調して、武が普段すごくクールに見せることができるのは、
まさに怖がってるからなのだと言う。

私は彼に言った。
台日混血という立場で日本のドラマに出演することで、
台湾、香港、日本の間を、目に見えない形で、近くしていると考えたことはないか? 
その年、「二千年の恋」が香港・日本同時放映をなしとげていた。

「……もしかしたら、ぼくがどうして台湾に帰ってドラマに出ないのか、
疑問に思うファンもいるかもしれない。
でも、実は、日本のドラマは、香港・台湾・日本の3つの場所で
見ることができるんですよ……ぼくはもっと違ったものがやってみたいだけなんです」

とはいえ、武の演じた工作員は非常に素晴らしく、ひきつけるものがあった。
実際、武の演じてきた役柄は非常に変化に富んでいるのだ。
初期の朱延平のコメディの主役から、ウォン・カーウァイ風の演技、
さらに、日本映画「スペーストラベラーズ」から「ラベンダー」の天使に至るまで、
武の演じた役は、全部異なっていると言うことができる。
このような幸運に恵まれる俳優はそれほど多くはない。
むろん、彼自身の、何にでもなりきる高度な可塑性も一種の天分である。

真実
武の答えはどこかとらえどころがないが、
しかしそれでも私は、彼の本当の一面を感じとった。
「実は、あなたは推理劇とか、冷酷な殺し屋役が一番似合うと思っているんですよ。
あなたの目は演技できる目だから」と私は言った。

彼は少しきまり悪そうな様子をし、その場にいた人たちも大笑いした。
大げさだと思ったのだろう。だが、私の言ったことは本音だ。
それでもし機会があったら、ぜひ推理物に出てみたらいいと勧めた。
きっと、木村拓哉の「眠れる森」や
竹野内豊の「氷の世界」に劣らぬ出来になるに違いない。

私のいつも思っていることがある。
武には木村の円熟はないし、
竹野内の成熟もない。
だが彼らには欠けている、まっすぐな温かさがある。
これは中国人の血が半分流れているからだろうか。




金城武は脇役? 8:35

ここ数日、中国サイトで出ていた疑惑のニュースについて、
フーロンがコメントを出しました。(フ―――――ッ)
クリスマス・イブの何よりのプレゼントです~

金城武の役は縮小? ギャラは少し?
「映画を見ればわかる」とマネージャー


金城武は「十面埋伏」ではただの助演なのか? 
ギャラはアンディ・ラウの5分の1しかないのか? 
大陸サイトが、金城武はこの注目作中では脇役に過ぎないと報道したことについて、
金城武の所属事務所、フーロンのマネージャー、張漢菁は
「映画を見ればわかること、余計な憶測は無用」と述べた。
また同時に、金城武は松葉杖をついていないことを明らかにした。

金城武は映画「十面埋伏」に全力を注ぎ、
今年10月からはウクライナに飛んで撮影に参加、落馬して負傷したと伝えられた。
非常な努力を払った大変な撮影であることがわかる。
ところが、大陸のサイトが彼の作品中での役について、
脇役であると指摘したのである。

張漢菁は笑ってこう語った。
「ギャラの額の件は、お答えできませんが、納得できるものであるのは確かです」
落馬して負傷し、今も松葉杖が必要だということについても、
はっきりとこう言った。
「そんなに大怪我では全然ありません。
現場に怪我をして松葉杖をついているスタッフがいたので、
誤って伝えられたのではないでしょうか。
落馬しての引っかき傷や擦り傷はあります。
しかし大きく差し障るほどのものではありません。
金城武は現在、大変健康です」

金城武は映画出演中もアルバイト稼ぎを忘れず、
非常に忙しい撮影の中でも、2度、暇をもらって日本でCMを撮る。
「もし、重傷なら、自由にCM撮影に動き回ることは不可能ですよ」
と張漢菁は言った。
(星報 2003.12.24)


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BBS  


2003年12月21日(日) チャン監督の発言から

「十面埋伏」に関しては、チャン・イーモウ監督が言ったとされる言葉だけ、
少しさかのぼりますが、一応チェックしておこうと思います。
12月17日に、あるCMを取ることになった監督が、
それについての記者会見に出たときのこと。
映画については多く語らなかったのですが、終わった後、記者達が取り囲んで、
そのときに話したことも併せて、少し。いずれも抜き書きです。

ャン・イーモウが盗撮事件について初めて発言した。
「この事件からは、マスコミの関心が非常に高いことがわかる。
それ自体は我々にとってよいことだ。
しかし私自身は、このような行為は好まない。
以後、できるだけこのようなやり方はしないでほしい」

また、国際路線を取ることに決めたことについては、フランクに話した。
彼は、日本は現在中国を除くとアジア最大の市場だが、まだまだ十分ではないから、
世界進出路線をとらねばならない、これはすべての映画監督の目標でもあると、語った。
また、自分の変化に満足をしているし、自分にとって非常に新鮮である、
とも述べている。
(時代商報より 2003.12.18)

ニタ・ムイがいつ撮影に加わるかについて、
チャン・イーモウの答えは極めてあいまいであった。
「これまでのところは、まだ辞退していないとしか言えない。
が、いつ撮影に入るかはまだ決まっておらず、彼女の体調を見なければならない」
このコメントが、以前の、映画はまもなくクランクアップするという発言と
食い違っているのは明らかだ。
言外から、アニタ・ムイの出演はまだクエスチョン・マーク付きであることがわかる。
(北京晨報より 2003.12.18)

題の「十面埋伏」について、
チャン監督は、まだ5分の1の撮影を残しており、
来年前半、公開の予定だとのみ語った。
この新作の話になると、チャン・イーモウは非常に楽しそうだ。
彼は、自分は典型的な「武侠愛好者」だと言い、
「英雄」撮影と同時に新作「十面埋伏」製作の計画を進めていたほどだ。
そのころ、昼間は「英雄」を撮り、夜は「十面埋伏」の脚本の準備をしていた。
また、2人の脚本家にロケ地を訪れて、〝武侠の気分〟を体験してくるよう頼んだ。
このように準備が十分だったので、新作の進行は非常に効率よく進んでいる。

「英雄」の公開後、〝シーンは壮観だが、中身は空疎〟だという評があった。
これに対し、チャン監督は、ひとつの映画に対する観客の評価が様々なのは、
ごく正常な現象だと考えている。
観客の評価はそれぞれに正しい。
だが、彼には観客の好みに合わせて自分の映画を作ることはできないのだ。
しかし、「十面埋伏」が、観客に全く新しい〝武侠の感覚〟を
感じさせるものになるということは言えるだろう。
絶えず新しいものと変化とを求め続けることこそ、
チャン・イーモウの一貫した作風なのである。

映画の商業的価値について、チャン・イーモウは十分重視している。
彼は次のように語る。
「興行成績が監督のプレッシャーになってはいけないが、
監督は少なくとも投資者に損をさせないことで、2作目を撮ることができる。
現在、<投資>と<回収>というワンセットの経済用語は、
既に中国の映画監督のおしゃべりにいつも出てくる話題となっている。
商品経済社会において、監督達の物事の見方にも、大きな変化が現われている。
<興行成績>は今後、どの監督も必ず考えなければいけない問題になるだろう。
それはいいことだと思う」
(晨報? 2003.12.18)


ニタ・ムイの出演辞退の可能性があるというニュースについて、
チャン・イーモウは、今現在、自分と撮影班は、辞退の話は何も聞いていないと、はっきり述べた。
新作は、何らかの原因でスケジュールが狂ったとしても、必ず来年前半には公開されるという。
また、次のようにも語った。
「私は武侠物の超愛好者で、もし、どうしても新作と『英雄』との共通点を挙げなければならないなら、
それは両方とも武侠映画だということだ。その他はどこも似ているところはない」

「英雄」に対する観客の評価はまちまちだったが、
この作品は2億を越える奇跡的興行成績を打ち立てた。
これには、チャン・イーモウはいささか自慢げに、
「『英雄』の成績は中国映画史上においては、空前絶後だと思う。
だから『十面埋伏』が、その成績を越えることは絶対ないだろう。
だが、興行成績が私のプレッシャーになったことは1度もない」
と話している。
(揚子晩報 2003.12.19)


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BBS   22:50


2003年12月20日(土) 「ゴールデンボウル」について・4

「十面埋伏(Lovers)」の撮影が18日に重慶の永川に移り、
マスコミも大挙して追いかけているため、トラブル続発。
また、アニタ・ムイの去就など、連日のようにニュースが出ていますが、
マスコミとのいざこざは、あまり興味がないし、
アニタ関係も、次の日にはニュアンスの違う記事が出たりするので、
もう少しはっきりしてから、取り組んでみたいと思います。

金城武とアンディも追っかけて永川に行く(行った)ようで、
マスコミがこれだけ多いと、その内、姿が報道されるかもしれません。
記者会見もまだ先になりそうで、でも、私は
彼が元気になってから、ゆっくり姿を現してくれればいいと思っています。
(最近の怪我報道で、すっかり動揺してしまいまして……)

「向左走、向右走」関係では、最近DVDとVCDが発売され、
その関係で、台湾の星報に、
この映画は、台湾で、今年後半、最もヒットした中国語映画であり、
かつて大ヒットした「君のいた永遠」の興行成績を抜いた、
と書かれてありました。(^^)

また飛び飛びになっていますが、
「ゴールデンボウル」についての文章、多分これが最後です。

金城武&黒木瞳の天真爛漫~「ゴールデンボウル」

これは名脚本家野島伸司の新作であり、
「フードファイト」と「世紀末の詩」のミックスされたものであって、
セリフにしろコメディ要素にしろ、またオールディーズの多用、思想の表現……
すべて野島色がかなり濃いものの、全体にあまり病的なあざとさはなく、
非常に温かみがあり、気楽に見られる。
全体のトーンは天真爛漫な明るさである。

(野島伸司は「フードファイト」の脚本は書いていないが、
原案の企画を手がけ、フードチャンプを賭けた対戦を中心軸にするというのは、
つまり野島の構想である)

ボウリングを題材に、毎回ボウリング場の存廃にかかわる対決が行なわれるとはいえ、
「フードファイト」では勝つために、ともすれば死ぬほど食べることになりがちで、
ごちそうを食べるのに苦しんだり、気持ち悪くなったりを免れないのに比べ、
「ゴールデンボウル」での対戦は、明らかに観賞に価するものになっている。
少なくとも気持ちよく見られる。
しかも、金城武の投球ポーズはまるでカッコよさの極致であり、素敵といったらない。
このドラマは、ボウリングをただ雰囲気作りだけに
使っているのではないことも言っておくべきだろう。
毎回の対戦の最後のカギを握るものとして、
いつも超難度テクニックのお手本が示される。
その妙技に、見る者は目を見張り、驚きの声が湧き起こる。

主役である金城武と黒木瞳は、非常に新鮮なペアだ。
この年齢差の組み合わせが実に絶妙で、好印象だ。
金城武演ずる芥川は、証券会社の〝貴公子〟。
退社後、ゴールデンボウルでボウリングをし、ストレスを発散する。
黒木瞳の佐倉瞳は平凡な主婦だ。
いつも買い物帰りの時間を利用してボウリング場に来て、寂しさを紛らしている。
幸せの裏では、夫の浮気があり、ある。
彼女の人生観は芥川と知り合って後、変化が訪れ、
一幕の天真爛漫な掛け合いが始まるのである。

芥川と佐倉瞳はボウリング仲間であると同時に、お隣同士でもあった。
2人ともボウリングの名手であるだけでなく、
偶然にも芥川の恋人が同じ「ひとみ」という名前であり、
その縁が、彼らに、より親近感と理解を深めさせた。
2人の関係は非常に微妙で面白い。
2人の年を越えた友情と心の交流が、このドラマの一大ポイントである。
2人のウイットに富む会話は、まさに典型的「野島語録」である。

金城武は実にかっこいい! 性格も、かっこうも、髪型もかっこいい。
背広にネクタイ姿は相変わらず素敵だし、
もっと凄いのは、投球のスタイルで、物凄いカッコよさだ! 
このドラマの金城武は、誰にでも当たりのよい人物で、
カッコイイだけでなく、お笑いも嫌がらず、好感度満点である。

黒木瞳は滅多に見られない〝かわいさ〟を見せる。
40の女性があえて可愛さを強調し、それがこんなにいい感じで、可愛くて、
視聴者に違和感を感じさせないのだ。
黒木瞳は確かになかなかのものである。

ドラマのもう1つの主軸は、もちろんゴールデンボウルの存廃だ。
非常にシンプルで、要するに、経営不振に陥ったため、
地上げ屋がビルを買収に来るが、売りたくないのでなんとか遅らせようと、
ボウリング対決をするはめになるというものだ。
その対戦に、金城武と黒木瞳がゴールデンボウルの代表として出場し、
2人協力して挑戦を受け、次々に斥けてゆく……

脇役達では、まずゴールデンボウルの従業員、松本莉緒は
しばらくご無沙汰の松本恵で、前より少し太ったが、血色よく、ずっと快活になった。
ドラマでは汚いかっこうをし、演技の実力で再スタートしようとしているようである。

榎本加奈子は、今回、子どもを育てるために
やむを得ず水商売をしている未婚の母を演ずる。
大変大人びて、綺麗になり、女らしくなったが、もう少し太った方がいいだろう。
とにかく痩せすぎだ。

ひときわおかしい中年の母親でボウリング仲間の「千秋」を演ずる瀬川瑛子も、
あげておかなければならない。
ベテラン歌手で、ドラマには出演したことがないが、
非常に上手で、精彩があり、ドラマに大きな役割を果たしている。
(小葉・文)


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2003年12月18日(木) 「向左走、向右走」VCD●追記

←Yes Asiaより勝手に拝借。

これが届いたので、ついつい全部見てしまいました。
懐かしい……
やっぱり好きです。よくできてると思うし。
終わりの方、じんと来てしまいました。

DVDはリージョンコードが違うので見ていませんが、
VCDは、台北で観た、北京語版と同じ編集でした!
嬉しいです。
で、北京語音声のときは、孫燕姿の「遇見」が流れ、
広東語のときはジジの歌になります。

あと、ジジの歌2曲のMTVが入っています。
これはサントラに付けてあるのと同じだと思います。

以上、ご参考までに、ご報告。


追記 12.21 0:30

DVDもVCDと同じだそうです。
台湾で見た(香港ではどうだったか知りません)北京語版と広東語版との
違いは、次の通りです(反転して下さい)。

気付いたところは2ヶ所です。
①公園で武が鳩にバイオリンを聞かせるシーン
 北京語版では、まずアップでバイオリンを弾くところが映され、
 その後、立ち上がってお辞儀をし、カメラが引くと、
 聴衆は鳩だったことがわかります。
 広東語版では、この部分がなく、武がバイオリンを弾く姿を
 俯瞰でとらえるシーンから入っていきました。

②レストランから2度目にお弁当を取り寄せるところで、
 ジジの魚料理のお弁当は、武に届けられたのと違い、
 生臭いままだったので、ジジがまずそうに箸を運びます。
 広東語版ではこの次に、ジジがトイレで吐くのです。
 北京語版にはそれがありません。



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2003年12月16日(火) 三菱携帯CM、中国でも●追記(1・2)

台湾のサイトでニュースを紹介してくれていますが、
三菱の携帯電話広告、中国大陸でも放映されるようです。
ただし、機種は違いますが。
D505iのときに、一緒に撮っていたのでしょうか?
詳しくは後ほど。
お急ぎの方は、中国語サイトへ↓。(7:45)

      


金城武、三菱携帯電話M720のキャラクターで
成熟した魅力を発揮
9:45

国際的に知られた携帯電話メーカー、三菱が
流行のカメラつき携帯の新機種M720の発売にあたり、
現在アジアで人気絶頂の映画スター、金城武をイメージキャラクターに起用した。
この発売と同時に、金城武のM720の最新CMが、
中国国内の主なテレビ局で放映される。

CMでは、摩天楼にぶら下がった金城武が、美しい都市の夜景にふと心奪われ、
絶体絶命の状況で、なんと摩天楼をよじ登りつつ、
一方でM720を取り出すのを忘れず、
このあわやというときに、自分と美しい夜空、
そして光り輝く都市の景色をカメラに収めるのである。
斬新なアイディアのもと、金城武の危急存亡の際にも悠揚迫らぬ魅力と、
M720の出色のカメラ機能が一体となり、
この携帯電話の、一種大人っぽく今風な、ユニークな魅力を十分にアピールしている。

ご存知のように、金城武と三菱携帯の組み合わせはこれが初めてではない。
日本での三菱のキャラクターとして、金城武のイメージは、
三菱の日本での売り上げにプラスの宣伝効果を果たした。
今回金城武を中国での新商品発売のためのキャラクターに選んだことについて
三菱は、1つには、両者が良い協力関係にあることと、
そしてより大きな理由は、金城武のアジアでの影響力と独特な風格を
見込んでのことだと話している。

ここ数年、日本で活躍中の金城武は、順調にスター街道を歩んできた。
ことに、最近の「向左走、向右走」公開と、
チャン・イーモウに認められての「十面埋伏」主演以来、
そのアジアでの知名度はさらに上昇の一途にあり、人気沸騰中と言っていい。
同時に、長年芸能界で経験を積み、日一日と成熟しており、
その他に例を見ない神秘的都会男性のイメージ作りは、
無数のファンの心をとらえている。
この独特な雰囲気が、M720のターゲットである
成熟した男性消費者の好みとマッチする。

三菱は、また、金城武のアジアでの影響力と訴求力は、
必ずやM720の中国での迅速な普及に優れた推進効果があろうし、
同時に、三菱の中国国内の高級携帯電話分野をリードする
ブランドイメージ樹立をも促進するだろうと確信しているという。
(千龍科技網 2003.12.15)

CM、見たい


追記  12:10

↑と叫んでましたら、
BBSで、しっぽさんが、発見したメディアを教えて下さいました。
本当にありがとうございます。
皆さんもお確かめ下さい。


追記2

BBSのほう、流れていってしまうので、
こちらに移します。

←こちらがサイト   CM(2.1MB)→


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2003年12月15日(月) Japan hour(シンガポールの会見記事もう1つ②)●アニタ・ムイ、出演を辞退(十面埋伏)●追記

Japan hour(シンガポールの会見記事もう1つ②)   1:40

 「おしゃべりは任せた」

武と1対1で会ったことのある記者はたいてい、こういう感想を抱いて戻ってくる。
「彼はプライバシーを油断なく守り、答えがぶっきらぼうになる」

記者が、映画の2人のように、武とジジも縁を信じるかと質問する。
ジジは自分がどうして流れに身を任せる生き方をするようになったかを
とうとうと語り始める。
だが、武の番になると、彼の答えは「そうですね」だけなのだ。
ジジが怒ったフリをして、「ほら、もっと話しなさいよ」とけしかける。
しばらく考えて、彼はこう付け加える。
「もし、映画のように、夢の恋人と会えないのであれば、それもまた縁だと思います。
ぼくは誰か、やはり縁のある他の人を見つけるでしょう」

味気ない回答を埋め合わせるかのように、
彼は記者達の要求にはできるだけ応えようとした。
日本語で質問に答えたり、また別の記者には日本語なまりの英語で答えを返した。
「映画の役のキャラクターと自分とは、たぶんある点では同じだとあると思います。
でも、自分ではどこがとは言えない。周りの人がわかるでしょう。
家族とか友人とか」

その後で、タブロイド紙の記者がその日の最後の質問に、
武が信頼している何でも話せる人間は誰かと投げかけた。
記者達はあらかじめ、個人的な質問はしないようにいわれていたのだが、
武はこの質問に答えてくれた。
しかし、彼は穏やかに「家族と友人と、多分近しい仕事仲間」と繰り返し、
コメントに飢えた記者の群をがっかりさせたのである。

ある記者がこう探りを入れた。
「あなたの役であるハンサムで、
その才能が見かけの良さに隠されてしまっているバイオリニストは、
あなた自身の現実を反映しているように思えます。
そういうことにどう対処していますか」
この質問は、むき出しの痛いところに触れたに違いない。
なぜなら武はしゃべり始め、それは彼の答えの中でも一番長く、
印象的な話になったからである。

「若いときのほうがもっと悩みでした。
ぼくは歌手をしていて、歌を書くのが好きでした。
その頃はすごく優秀だったわけではないけれど、
人にもっとぼくの作品に目を向けてもらいたいと思っていました。
後になって、わかったんです、ぼくが作曲できるかどうかなんて、
他人には大した問題じゃないってことが。
結局、自分に言い聞かせましたね、才能ある人が他にいっぱいいるじゃないかって。

人が誰かに目をとめるのは、普通その人の外見にですね。
これは事実を見なきゃいけない。
外見の良さが全てではなくて、ひきつけるものを持っていれば、それでいいんです。
内面的な美しさですか? 
それは本当に自分のことをわかってくれる人に任せればいいので、
そのことをくよくよ考える必要はないと思います」

午前11時30分。記者会見はとうとう終わった。
カメラマン達がもう少し写真を撮るために、押し合いへし合いして
仮設ステージに次々飛び乗ったので、
ホテルの係は「ステージが壊れますよ!」は大声で警告した。
武はほとんど気付かないほどのため息を吐くと、
自分の任務に従い、目を見開き、眉を上げた。
12年間のキャリアの後、29歳のアイドルは、
誰もがまず見たがるのはその綺麗な顔だということを、
やっと受け入れたかのように見えた。(完)
(Lime 2003年10月号)




アニタ・ムイ、昨日「十面埋伏」出演辞退を決定  9:00

日本でのCM撮影から戻った後、アニタ・ムイの体調は日々思わしくなくなっていた。
昨日、記者が香港のメディアから得た情報によれば、
今月末北京で「十面埋伏」の撮影に参加することになっていたが、
体調不良のため、昨日正式に出演を辞退したという。

体調という、既知の原因の他に、記者はまた、もう1つの辞退の原因となったのは、
ギャラの低さだという話も聞いている。
既に報じられていたように、日本でのCM撮影から帰ったあと、
アニタ・ムイはずっと静養に努め、北京に行く日を待っていた。
が、アニタのマネージャー、マリアンヌは、昨日、記者に、
「アニタは健康に非常に注意していたけれど、
近日来、頻繁に吐き気や脱力などの症状が現われていた」と語った。

アニタの家族や友人は、以前から「十面埋伏」への出演を取りやめるよう勧めていたが、
アニタはあの言い出したら聞かない気性で、みな、どうしようもなかった。
昨日になって、北京での「無間道Ⅲ」の宣伝から戻ったアンディ・ラウが、
内地は非常に寒く、外に出ると震え上がるほどだとアニタに話したので、
ようやく彼女も自分の体が北京の寒冷な気候に耐えられるかどうか不安が出てきた。

マリアンヌによると、昨日の午後、家族及び「十面埋伏」の製作会社と相談の後、
アニタは正式に出演をやめることを決め、今日、それを先方に伝えるとのことである。
しかし、香港のマスコミが明かしたところでは、健康上の理由の他に、もう1つ原因があり、
なんとそれは内地のギャラがあまりに低いことだという。

記者はすぐに「十面埋伏」の内地の出資会社である新画面公司の責任者、
張偉平の携帯電話に電話をし、これについての確証を得たいと思ったが、
張氏の携帯は秘書室に転送されていた。
(成都晩報 2003.12.15)

――と、報道されています。
しかし、情報元とされる香港ではまだニュースが出ていないのですが……。


追記  13:25

今朝の成都晩報の後に出た青年時報では、
張偉平が、アニタの辞退はありえない! と昨日断言したとあります。
まだ撮影に加わっていないのは、映画の進行を調整中のためで、
記者会見を延期しているが、必ず開くとも言っているそうです。

また、北京での主役3人の撮影は終わり、
まもなく四川に向かう。
四川での撮影完了後、もう一度北京の撮影所に戻るという話も
書かれています。

相変わらず、情報は錯綜しているようですねえ……


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2003年12月13日(土) 「十面埋伏(Lovers)」最新潜入記●ワード検索機能●「鬼武者3」雑誌特集

「十面埋伏(Lovers)」最新潜入記 00:05

「十面埋伏(とあちらではまだ呼んでいます)」の現場潜入記がまた載りました。
ある関係者の助けで撮影現場に入り
、身分を明らかにせず、写真を撮らず、質問もせず、1日過ごした見聞録を発表しているのですが、
これは先週のある日ということです。
その中に、金城武の出演部分のレポもあり、
ということは、武は既に北京にいるということになります。

以下、その部分だけ、やや不正確ながら、訳してみますが、
ある1場面をどう演じていたかというところは、やはりネタバレになりますので、
それでもよい方は、白い部分を反転してご覧下さい。

*********

もう少しで金城武とわからないところだった。
以前スクリーンで見慣れた彼はふわふわした長髪に現代の服装だったが、
緑の時代衣装をまとい、髪をまとめあげた様子は、すぐにはパッとわからなかった。
ちょうど、金城武が酔って横になり、
剣でチャン・ツーイーの衣装の袖を突く場面の撮影中だった。
ハンサムな金が心乱れた目で、右手に剣を持ち、チャン・ツーイーの体をなぞるのが見えた。
なまめかしいシーンであるが、剣のクローズアップがあるので、真剣を使用している。
だから金城武は、いかに〝酔ってまどろむ甘やかな境地〟の演技といえど、
実際は大胆さが過ぎるようなことは決してせず、
すでに2度の負傷をしているチャン・ツーイーを
不注意によって、またもや怪我させるようなことがないよう、
非常に気を遣っていた。
無事終わったとき、金城武はそれでもチャン・イーモウに冗談を言うのを忘れなかった。
「監督、よだれを垂らした方がよかったでしょうかね」


このシーンの撮影で、金城武のその日の出番は終わりだった。
しかし、彼が身を起こして立ち去るときは、以前のような、背が高く勇壮な感じはなく、
それどころか、スタッフの助けを借り、松葉杖をついて起き上がったのである。
既知の通り、金城武はウクライナでの撮影中、落馬で負傷をしていたが、
最近は怪我の状態が相当よくなって、2本杖のところが1本杖になっていた。
北京に来てからは、なんと風土が合わず、腹を下し、
大いにこのスターを悩ませることになった。
(東方娯楽より 2003.12.12)




ワード検索機能

このエンピツDiaryにワード検索の機能がつきました。
以前のライコスと同じように、検索した言葉を含んだ日記が一覧で表示されます。
下の方に小さな検索窓がありますので、
検索したい言葉をそこに打ち込んでご利用下さい。
とても便利です。エンピツさん、待っていました。ありがとう!




「鬼武者3」雑誌特集  20:47

お知らせいただきました。
鬼武者3が2月26日発売と決定し、
「東京ウォーカー」他で特集をするとのこと。
で、DVDが付くのは「東京~」だけなのかな?
こちら


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BBS 0:10


2003年12月12日(金) Japan hour(シンガポールの会見記事もう1つ①)●Diaryのキリ番

Japan hour(シンガポールの会見記事もう1つ①) 0:48

「Lovers」の記者会見は音沙汰なく、その他のニュースもなく、
平穏な日々が続いております。
何もないということは、マスコミはもうわかっているからだと思うのです。
また、不意打ちで来るのかも。
ぜんぶ不意打ちで来てほしい。

さて、影が薄くなってる(?)「向左走、向右走」、
これもシンガポールでのプロモーションの取材記事です。
繰り返しのようですが、同じイベントの取材でも、記者によって、
力点の置き方の違い、つまりどの部分をクローズアップするか、
また見たものが少しずつ異なっていて、それを比べてみるのは結構おもしろいのです。
マレーシアの英文雑誌から、2回に分けて――

Japan hour ①

2003年8月28日、100人という、いつにない記者の大群
(そのほとんどは、頬を紅潮させた女性)が、記者会見を待って、
フォーシーズンズ・ホテルの大広間にひしめいていた。
それというのも、金城武が、新作「向左走、向右走」の
シンガポールにおけるプロモーションで出席するからである。
共演のジジ・リョン、並びに我がエドムンド・チェンも列席することになっていたが、
その日の真のスターは明らかに武――シンガポール女性が考える完全な男性と、
台湾女性が最も憧れるセックス・シンボルに選ばれた――だった。

午前10時45分。武がふらりと入ってきた。タックのない白い長袖シャツを着ている。
首に、赤い紐で銀の仏陀のペンダント・ヘッドが下がっている。
肩まで届く長い髪はベッカム・スタイルのハーフ・ポニーテールだが、
なでつけるジェルが必要なように見えた。

「向左走、向右走」は、芯からロマンチストな2人が、
互いに交換し合った電話番号を書いた紙を、雨で洗われてしまい、
困り果てるというロマンチック・コメディである。
2人は隣人たちについて、ほとんど何も知らないのだ。

この映画は、ワーナー・ブラザーズによる初の中国語映画であり、
シンガポールのレインツリー・ピクチャーズとの合作であるので、
双方のお偉方がお定まりの10分スピーチを行い、
武とジジをほめちぎった。返礼に、武は2度ほど頭を下げた。

このなかなかつかまえられないスターが眉をひそめたり、
無意識に席で身じろぎするたび、フラッシュが続けざまに光る。
彼の隣には、ほっそりしたジジが、花柄のトルコブルーの服を着て、
どこから見ても香港の若手スターという感じで、
背筋を伸ばし、お行儀よい微笑みを絶やさない。

武が声を出さずに、エドムンドに親しげに歯を見せて笑いかけた。
お偉いさんがシンガポールの俳優の演技もまた、ほめたときのことだ。
予想通り、フロアから矢つぎばやに向けられる質問のほとんどは、
武とジジに対してのもので、エドムンドはほとんど無視されたかっこうだった。
だが、たまに記者が誰と指定せず、3人に対して質問をしたときには、
武は気前よくマイクをエドムンドの方に押しやるのだった。  (続く)
(Lime  2003年10月号)



Diaryのキリ番

ゲストルームでの20万ヒットに続き、このDiaryページでの20万ヒットの
キリ番企画を行ないます。
詳しくはゲストルーム(BBS)でご説明しております。


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BBS 0:15


2003年12月09日(火) エリクソンのスペトラCM

「Lovers」(いいタイトルですね)が日本のマスコミでとりあげられ、
予告編も上映が始まったとか。
現実味がどんどん出てきてしまうと、もうそちらでわくわくしたい気分になり、
もう、あまり書くこともない気がしています。
そこでAMUさんに頼み、
私の好きなエリクソンのCMをメディアにしていただきました。

台湾で「スペーストラベラーズ」が公開されたとき、タイアップで作られたものです。
映画の予告編のような造りですが、日本語せりふの字幕以外に
入っている字幕と音楽がとっても切なくさせます。
ずっと以前、台湾の方がDolphinさんのBBSで翻訳して下さっていたのを
読んで感激した記憶があります。

  Click!

あなたは、どこにいますか。 (你在哪裡)
あなたは、今、なにをしていますか。 (你現在在做什麼)

俺達のパラダイスでは (我們的Paradise)
いつだって、いい天気だそうだ。 (聴説那裡永遠是好天気)

小さな夢、忘れてないよな (小小的夢想 没忘了吧)

俺達、もうすぐパラダイスだ (我們就快到我們的楽園了)

今このとき、あなたはなにをしていますか。 (此刻的你正在做什麼)


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BBS  1:15


2003年12月07日(日) 「ゴールデンボウル」について・3(私の「ゴールデンボウル」はどこに?)●鬼武者3新Movie

「ゴールデンボウル」について・3(私の「ゴールデンボウル」はどこに?) 0:15

「十面埋伏」の動画と記事を見てしまったら、もう、これで1週間ぐらいは――
いや、もっとかな、過ごせそうな気がして、
あれやこれや見つけ出して書かなくても、という気分になってしまいました。
でも、あれ以上は見なくていい――という絶妙な一服。
何しろ来年、そんな遅くなく見られそうだし、その前には「左右」がある(はずだ)し。
ですが、まあ、既に書いてしまったものは、脈絡ないけどアップしときます。
「ゴールデンボウル」についての文章、まだ途中だったので、その1つを。
台湾サイトからの訳です。

このドラマをやると新聞で初めて知ったときは、
ボウリング!?(そのときは、なんだか冗談みたいに思えた) 
相手役、まさか黒木瞳とカップルじゃないよね!???? 状態でしたけど、
いざ始まってみたら、3ヶ月間、完全に引き込まれました。
あそこにいるのは、もう金城武じゃないし。
芥川って人物を、金城武とスタッフ全員で完全に作ってしまいました。

それ以来、彼がやると言ったものは、たとえ一抹の不安を感じたとしても、
信じて待つ、という基本姿勢がさらに固められたという作品なわけです。
本広さんと山崎さんはもういいよな(作品は面白かったです。
でも、やっぱり監督自身が彼に惚れこんで作ってほしい。
脇役でも何でもいいけど、友達じゃなくて恋してほしいです)と思ったとしても、
彼がまた出るというなら、その理由があるのだろうと考えて、期待します。

私の「ゴールデンボウル」はどこに?

「ゴールデンボウル」を見終わって、思うところがあった。
ゴールデンボールと呼ばれる球はいったい何を表しているのだろうか? 
私は、「希望」の象徴だと思う。
それは最終回に誰もが感じとることだろう。

最後の一球は必ずゴールデンボールでなければならない。
それはただドラマのキャッチフレーズであるだけでなく、
1人1人の希望を伝えるものでもあるのだ。

ドラマの初めに、オーナーは、芥川がこのボールを受け取り、
「ゴールデンボウル」の精神を伝えていってほしいと望む。
それ以降、どの回でも、最後の一球にはきっとゴールデンボールが使われるだろうと、
誰でもほとんど予想がつく。
それは、もはや人々の希望であるがゆえに、彼らの生活を背負っていると言ってもいい。
また大逆転のカギとなる物でもあって、これが登場しさえすれば、
必ずハッピーエンドを迎えるのである。

最終回では、それに加えて、番組を見ている人たちの希望をもになうことになる。
私はこの回を見ながら、「もし、これがとれたら、私の願いもかなうかもしれない」
という想いが心に湧いてくるのを禁じ得なかった。

もちろん、芥川の腕前も1つのカギであって、
これがゴールデンボールをカギたらしめている。
ゴールデンボール、そして芥川がいさえすれば、
私達は、「必ず勝てる」と希望を持つのである。

実は、このドラマを見たあと、私は野島伸司は転換を始めたようだと気がついた。
北川悦吏子が転換を試みた作品と比べると、野島の方が成功している。
最終回を見ていたとき、私は野島のタイプを考えて、
主役男女が平穏な状態に落ち着いて終わりを迎えるという、
このような美しい結末は全く予想していなかったので、
逆に彼の力量にますます感服させられた。
以前は、必ずあざとい内容、人生観を必要とした。
今は、ボウリングの投球の合間を利用して表現することができる。
簡単に言葉にはしにくいことほど、深い意味を持っている。
それを野島は軽やかに表現したのだ。

演出の功績も疑いない。
金城武のイメージを、「神様」「スペーストラベラーズ」などの
ある種、息が詰まるような感覚から、親しみやすい現代青年のイメージに大転換させた。
コメディー的要素の処理も適度で、
脇役たちのやりとりは、まるでこのドラマが自分の近所のボウリング場で
起こっていることのように感じさせはしないだろうか?
非常に説得力がある。

長々と書いてきたが、つまり、みな、1人1人が自分の「ゴールデンボール」を見つけ出し、
大逆転試合を勝ち取れたらいいと思うのだ。
(幽夜・文)




鬼武者3Movie 11:55

よそ様で教えて下さっていた新ムービー。m(_ _)m

ついでに古い新聞記事(トーチュー2003.3.10)


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2003年12月05日(金) International Man Of Mystery②

昨日の続きですが、金城武の経歴を語った部分には、間違いもあります。
例えば、デビュー・アルバムが失敗だったということなど。
以前、大陸サイトの文章で、不遇の下積み時代があった――と
書いていたのもあり、お話としてはドラマチックですが、
この辺りについては、台湾発の情報が一番正しいでしょうね。
その他の部分についても、そのつもりで読んで下さい。

ただ、以前、カム・コクリョンがウォン・カーウァイに武を推薦したことについて
書きましたが(2月17日と18日のDiary参照)、
彼が武に注目したきっかけがわかったのが、収穫です。

********

日本人の父と中国人の母の間に、1973年10月11日、
台湾で生まれた金城は、
混血であるゆえに、幸せでない少年時代をすごした。
かつての香港の娯楽雑誌に、こんな彼の言葉が載っている。
East Move誌の記事である。

「2人の兄と僕は、両親が台湾の他の親達と〝違っている〟のを誇らしく思っていた。
周囲の人間が、それをしんどいことにした。
近所の子は、例えば、父親が中国人でないと言って、いつもバカにし、
僕を〝日本人〟と呼んだ。中国人の血だって流れているのに。
中には遊んでさえくれない子もいた」

台北日本人学校のクラスメートたちまでが、
彼を、その出自ゆえに受け入れることができなかった。
「半分は日本人なのに、彼らは僕を中国人だと思っていた」
という金城の言葉が紹介されている。
「彼らは、どうして僕みたいな中国人の子が
日本人学校に来ているのかわからなかったんだ。
近所の子ども達のように、僕が混血だからって
遊びたがらない子もやっぱりいた」

金城の歌の師匠である陳昇が、
弟子の名前をアニキ・ジン・チャンウーと変えたのは、
おそらくそのような台湾における民族的偏見を考えてのことだったろう。
当時歌手として頑張ろうとしていた
20歳の金城のレコーディングのプロデュースを、
陳昇が担当することになった1993年のことである。
この計画はうまく行った。
アニキ・ジン・チャンウーは同じ年、ポリグラム(現在は
ユニバーサル・ミュージック・グループの一部)と契約をしたのだ。

しかしながら、金城のデビューアルバムは大失敗だった。
挫折の後、このルックスの良い少年は、
エネルギーを台湾と香港のテレビコマーシャル方面に振り向け始めた。
やがて、幸運の女神が、声望ある香港の俳優・脚本家・監督の姿を借りて
彼のドアを叩いた。
甘國亮=カム・コクリョン(「キラー・スネーク」「パープル・ストーム」)である。

「私は阿武(金城の愛称)のテレビCMを見て、
この少年は何か普通と違うものを持っていると思った」
カムの言葉である。
「多分それは、彼の中の日本と中国の血と、悲しげな顔のせいだろう。
きちんと育てれば、こいつは国際的スターになれるかもしれない、
と、私は直感した」

そこでカムは金城を、異才で知られた友人の監督兼プロデューサー、
ウォン・カ-ウァイに紹介したのである。
「カーウァイは阿武をすぐ気に入った。
彼はそのとき『恋する惑星』を撮影中だったので、
阿武をその映画に使うことにした」
後の話は知っての通りである。 (完)
(Galaxie 2003.10.17-30号)


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BBS    1:05


2003年12月04日(木) International Man Of Mystery①

「十面埋伏」の盗撮騒ぎで記事がどどーっと出ましたが、
辞書引きながら読むほど興味はないので、この話題に関しては
特別面白いことのない限り、スルーで行きます。

出来栄え・内容はもちろん興味津々だけど、これは出来上がりを待つしかないので、
あとは、いつ公開されるのか、映画祭出品は?(武のタキシード姿がかかってるから)
そして日本公開はいつ? というところですね、ぜひとも知りたいのは。
近いところでは、記者会は本当にやるのか、武は出席するのか、でしょうか。

武登場までの間、また外国の雑誌記事から。
内容はそれほど、特別なものではないのですが、マレーシアの媒体というのが
興味あったので。
マレーシアにはジジのみがプロモに行ったのですが、
当然シンガポールに取材に来ていて、そのときのことを中心に書いたもの。
英語の雑誌で、タイトルはInternational Man Of Mysteryと、
わざわざ訳す必要もないですね。2回に分けて。

International Man Of Mystery①

8月28日午前10時45分。
シンガポール、フォーシーズンズ・ホテル大広間Aに、
金城武が、ワーナー・ブラザーズ初の中国語映画、
「向左走、向右走」記者会見のため、ご入場である。
たくさんの頭がいっせいにその方を向き、口はポカンと開き、耳はぴくぴくとする。
日中混血のアイドルは下界に降りた天使のように、驚くべき美しさで、
背は高く、浅黒く、精悍な様子であった。
また、その、表情豊かだが、なぜか悲しげな茶色の目には
どこか人をひきつけるものがあった。
そして、その目がひとたび微笑むと、ホールにいる誰もかれも、
この会見には共演者のジジ・リョンとエドムンド・チェンもいることを、
すっかり忘れてしまうのだった。

マスコミが、そんな、ファンのようになってしまってどうするのだと叱られても、
それは無理というものだ。
彼らがミステリアスな金城にじかに会って、インタビューする機会は、
そうそうないのだから。
(記録では、彼がシンガポールを最後に訪れたのは10年前のことだ)
非常にプライベートを大事にする、30歳の俳優は、10年のキャリアの中、
なんとか自分のプライバシーを守り通してきた。
誰も、彼と家族がどこに住んでいるのか知らないし、
両親が何をする人なのかも知らない。
台湾と日本を何回行ったり来たりしているのかも
(この2つの国を彼は故国と呼んでいる)、
誰とデートをしているのかも知らない。

「特定の誰かはまだ見つかっていません」
ジョン・リュウ(「向左走、向右走」での彼の役)の、
恋愛に対する悲観的な姿勢に共感するかと聞かれたとき、
このとらえどころのない俳優はこう言った。
「でも、僕は縁を信じます。
もし、夢中になってしまうような相手と出会う縁にないのなら、
一緒にやっていく縁にある人と、その感情を育てていきますね」

金城の表に出ることを嫌う性格は、仕事にまで表れている。
彼はめったに自分の出演映画のプロモーションやテレビ番組に出てこない。
ファンの前に現れない。サインをしない。
そして今、この俳優は、映画の出演本数も年平均4本から、
1年に1本という状態になってしまっている。
「僕は脚本は選びます」と、このスーパースターは、礼儀正しく、
その低くハスキーな声ではっきりと言った。
「でも、『向左走、向右走』や『ラベンダー』のような、
ロマンス映画だけやるつもりはありません。
あらゆるジャンルの映画に出てみたいです」
短いが、私的な面に関わる答えではないだろうか?
よし、もっと彼自身について細かいことを聞き出そうと、
ジョン・リュウの性格は自分と似ていると思うかと質問すると、
金城は、
「ジョン・リュウでも、他の映画で演じた役でも、
現実の僕と同じかどうかはよくわかりません。
家族と親しい友人だけが、僕が映画で演じている通りかそうでないか、
わかるだろうと思います」
と、(やはり)丁寧に答えて、それ以上の回答をやんわりと拒むのである。  (続く)
(Galaxie 2003.10.17-30号)


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BBS   0:20


2003年12月02日(火) 会見延期の理由(十面埋伏)●「十面埋伏」ニュースさらに

会見延期の理由(十面埋伏) 9:17


昨日の中国時報を見たら、こんな記事が出ていました。
日本でCMを撮り終えたアニタ・ムイの体調に関して
良好と述べた後、最後の部分です。

「アニタ・ムイが香港に帰って入院したことで、
体調が悪いのではないか、
果ては「十面埋伏」の撮影に北京に行けないので、
記者会見が中止になったのではないかなど、憶測が飛び交った。
事実は、アニタ・ムイが原因で中止になったのではなく、
金城武が出席できないのが主な理由で、
出演者がそろって会見できないなら、
いっそのこと延期しようとチャン監督が決めたものである」




「十面埋伏」ニュースさらに 14:20

「十面埋伏」盗撮問題は、映画会社が「明星BIGSTAR」とPHOTOCOMを
正式に告訴する予定ということで、
またニュースが沸騰しています。
大陸の新浪網では、特集で双方の言い分、弁護士の見解、これまでのニュース全文、討論など、
どっと載せていますが、もう付き合いきれません。

ニュースとしては、
チャン・ツーイーがまた負傷して、撮影は一時中断ということ、
映画の中国での公開は来年末の予定だったが、盗撮などいろいろあり、
早めて夏休み時期を検討中
(あれ、前に7,8月と出ませんでしたっけ? もう、わけわからない)、
アニタ・ムイ参加の遅れで、ベルリン映画祭は無理になるかも、
記者会見はもっぱらアニタ・ムイのため、
また北京での撮影はチャン・ツーイーとアンディ・ラウのシーンが主で、
金城武はまだ日本にいること、
北京での室内セットの撮影は今月末に終了して四川に移ること、
などでした。


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2003年12月01日(月) 映画エッセイ②(金城武という文字について・完)●記者会は1週間延期か(十面埋伏)

映画エッセイ②(金城武という文字について・完) 1:50

ニュースに追われて、前の部分が忘れられてしまいそうなので、
これで完結。
ちょっと辛口な終わりですが。

*********

シルビア・チャンが「君のいた永遠」を撮ったとき、
武の目を見て、心がざわめくのをどうしようもなかったという
――これは、後になって彼女自身が言った話だ。
チャンおばさんでさえざわめくのだ、
この映画を見た若い娘達がどうなるかは言えたものじゃない。

男の場合、「君のいた永遠」の武にメタメタにときめくということはありえないが、
この映画を見て、俺の話じゃないかというヤツはきっといる。
言うのもなんだが、実は僕自身、同じようなことがあった。
青春なんてものは多分、似たり寄ったりなのだ。
ある者はギターを弾き、ある者は弾かないだけ。

そのころ僕もギターを弾いていた。
一日中ギターを抱いて、ワンワン言わせてた。
父も僕に言ったものだ、
一体大学を受けるつもりがあるのか、それともギターで食ってくつもりかと。
ただし、僕は武ほど運は良くなく、レスポール型のギブソンも持たなかった。
ぼくが弾いていたのは日産のフェンダーで、それもいとこが買ってくれた中古品。
それでも得意でかき鳴らしていた。
たくさん聴きまくり、耳がどんどん慣れてったとき、
意外にも、「君のいた永遠」で武が弾いていた短いソロが、
こんなに感動的だったのかと気がついた。

                 

この文章はもっと前に仕上がっているはずだった。
青春はもう忘れたかったからとか、苛酷な現実のせいとか、好きな武のためとか、
そんなことじゃあない。
問題は、数日前、友達が買ってきてくれた、新作「リターナー」だ。
武の新作は長いこと見ていなかったから、期待は大きかった。
武は脚本にうるさく、もしいい脚本がなければ、CMで稼いで
映画には出なくともかまわないと聞いてる。

とどのつまり、「リターナー」の監督は、ただ武という看板を使いたかっただけだった。
武が次に映画に出るときは、いい脚本を選ぶだけでなく、
監督もいいのを選ばなければダメなようだ。
中国人に無礼な箇所もいくつかあった。
つまり、見終えて、気分が悪かった。
そういうことが、ものを書こうという気分に影響した――本当の言い訳はこれである。
(曹操・文/E視網 2003.10.30)




記者会は1週間延期か(十面埋伏) 10:00

今回の盗撮問題、とうとう、「明星BIGSTAR」を告訴することにした、と
今のところの最新ニュースで張プロデューサーが語ったようです。
(北京青年報)
盗み撮りしただけでなく、
各メディアに売って商売しているのが違法ということですね。
記者会見の方は、アニタが9日に北京に来る予定で、
当日か、翌日開くとのこと。



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