どきどきどきどきって定期的に確実に刻まれてる。時々潰して壊してしまいたく成る程規則的な音で。苦しくて堪らないんです。頭の先から爪先まで流れるこの赤いモノを体外へと流してみたくなるんです。それは淀みなく定期的に確実に流れてあたしの体から一滴残らず消えるでしょう。それが嬉しいんです。それが怖いんです。それが分からないんです。
そぅあたしが一番の疫病神なんだ。皆が不幸に成るのもヤル気無くなったり情緒不安定に成るのも。全部あたしがいけないんです。皆が幸せに暮らせる事があたしの願いなのに。魔女なんて殺して。皆が幸せで居れる様に。アーメン
昔よく実を潰して遊んだ。中から出てくる白い粉を見たかった。乾燥した殻から油っぽい少し湿った粉を。黒くて硬い実の中に真っ白な粉。大切な大切な実。何となく懐かしい気分。また探しに行ってみようか??
いつかあたしは物語のヒロインに成れるって信じてた。バカでも頭が良くても女の子だったら誰でも憧れる。でもあたしには王子様はもう来ないの。王子様は行ってしまった。あたしを通り過ごして違う処へ。さようなら寂しいけれどあたしは眠り続けるわ。王子様の優しいキスも知らずに眠り続ける。今の時代ぢゃ誰も迎えになんて来てくれないの。自分から進んで行かなきゃ。ね