読書日記

2002年04月19日(金) 「本の雑誌」5月号(メダカ全速号)は元気だ。

「本の雑誌」5月号(メダカ全速号)は元気だ。
今月号も非常に元気な雑誌である。1ページ目の編集長の「今月の一冊」から最後の128ページの「後記」まで全部元気爛漫。
その中でも特にパワー全開なのは、宮部みゆきの4ページに及ぶ「私のオールタイム・ベストテン」キングの「シャイニング」がまた読みたくなった。次が目黒考二の「笹塚日記」今回は妙に快活である。坪内祐三の読書日記。木村晋介の「どたどたどたと一週間」が続く。
さまざまな本好き人間たちがさまざに語る「本の雑誌」も通巻227号。今回もやっぱり元気である。
無理やり3分の2は読んだ。



2002年04月18日(木) 北野勇作「かめくん」(徳間デュアル文庫)と町井登志夫「今池電波聖ゴミマリア」(角川春樹事務所)を少しずつ読む。

北野勇作「かめくん」(徳間デュアル文庫)と町井登志夫「今池電波聖ゴミマリア」(角川春樹事務所)を少しずつ読む。
「かめくん」は第一章「模造亀」(61ページ)を読み終わった。かめくんが雇われた仕事は異次元空間から出現する怪獣と闘い街を救う事だった。かめくんが何者なのかが小出しに暗示されながら淡々とかめくんの日常生活が描かれる。
「今池電波聖ゴミアリア」は93ページまで読んだ。
自己中心的武闘派白石と相棒を組んだせいで聖畝は予想もしない事態へと突き進むことになる。サイバーディラーから盗んだディスクが相当な価値を秘めたものだと気づいた頃、白石が熱を上げて入れ込んでいたマリアという娼婦を誘拐してしまい、聖畝はまたやっかいな事態に引き込まれていく。
どうしても漫画(コミック)風な設定と展開に今一つ乗れない。それでも白石の人物像と白石に引きずられながらも自立していく聖畝の人物像が面白い。
この2作品とも気軽に読める娯楽SFである。



2002年04月17日(水) 北野勇作「かめくん」(徳間デュアル文庫)を26ページまで。

北野勇作「かめくん」(徳間デュアル文庫)を26ページまで。
童話風の雰囲気を醸し出す端正な文章はどこかノスタルジックでもある。
一昔前の日本の街風景の中をかめくんが歩いている。しかしレプリカメなどというカタカナが出てくるのでちょっと違う世界なのだなと了解できる。
この調子でいつまでもかめくんの何の変哲もない日常生活が描かれ続けても楽しんで読み続けることができそうな文章力がある。
途中「男はつらいよ」の寅さんを連想するところもあって短時間ながら充実した読書となった。
今日もいろいろとあってこれだけ。



2002年04月16日(火) 村松友視「夢の後始末」(ちくま文庫1998/09/24)を読み終わる。

村松友視「夢の後始末」(ちくま文庫1998/09/24)を読み終わる。
幸田文から始まり、武田泰淳、野坂昭如、唐十郎、吉行淳之介から椎名誠まで登場する。「海」編集部にいた著者の回想録である。「海」をほんの少し講読していたこともあって懐かしかった。
印象として気難しそうな作家ばかりなのにいとも簡単にそれらの作家と親しくなっているような感じで著者が独特の編集者だったことに気づく。
1984年の「野性時代」6月号を購入していながら結局読まなかったことを強く後悔した。
ここに登場する作家の作品を読んでいなくてもエピソード集として十分読める優しい長編エッセイである。


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