読書日記

2002年04月23日(火) 星野之宣「エル・アラメインの神殿」(メディア・ファクトリー2000/12/19)を読了。

星野之宣「エル・アラメインの神殿」(メディア・ファクトリー2000/12/19)を読了。
久しぶりに漫画を読んだ。
「海の獅子」「エル・アラメインの神殿」「荒鷲と要塞」「アルデンヌの森」「国辱漫画」「国辱漫画2 G.H.Q.」の全6篇。
SF味が最も濃いのは「エル・アラメインの神殿」
戦争ホラーとも言うべき「アルデンヌの森」
架空SF戦記「荒鷲と要塞」はB29対ドイツのジェット戦闘機の闘いがメインで、空中戦の迫力と地上の惨状描写に力があり、傑作である。
最後の「著者書き下ろしあとがき」も読ませる。



2002年04月22日(月) 村上龍「eメールの達人になる」(集英社新書2001/11/21)を少し。

村上龍「eメールの達人になる」(集英社新書2001/11/21)を少し。
文章の書き手として今が「旬」の人が綴る文章はどんなものであれ面白いし、楽しい。
この一見「実用書」の本もエッセイ集として面白い。
19ページの指摘は目新しいことではないにしても刮目すべき意見だった。
いわく、
”実は、「させていただきます」という言い方は、単純に相手に敬意を払い、へりくだっているわけではない。「わたしはこの仕事を自分から望んでやるわけではありません。誰かの命令を受けて、あるいは許可をもらってやらせていただくのです。だから自分には責任はありません」というニュアンスほうが強い。
なぜそのような表現が定着してしまったのか。
それは、いまだに日本社会では、責任の所在がはっきりしないコミュニケーションのほうが好まれるからだ。”



2002年04月21日(日) 小林信彦「物情騒然。(人生は五十一から)」(文藝春秋2002/04/15)購入。

小林信彦「物情騒然。(人生は五十一から)」(文藝春秋2002/04/15)購入。
大きな本屋に出かける時間だけでなく付随する用事もなく手にとることができず、いつになったら状態が続いていた。やっと今日買うことができた。
大量に売れそうな新しい本しか置いていない本屋は近くにある。この本も売りようでは売れるはずなにのに、散歩の範囲の書店では見かけなかった。
今日例のところを参拝した総理大臣が「二度と戦争を起こしてならない。」などとしゃべった。どこかと戦争するための準備が着々と進んでいることを逆説的に証明したように聞こえた。
まさにこの本の題名の通り。さまざまな「物情騒然」状態がやむことのない今の状況であとしてはならないことは「戦争」しか残っていないことを首相は示唆してのけた。
本来ユーモア・エッセイの一種のはずがシビアなエッセイに変わってきているのは作家が実に正直だからなのだろう。
ものが見えすぎる作家が去年一年間を今年のために見事にまとめたエッセイ集。
ただごとではない。



2002年04月20日(土) 読書の原点はデュマとブロンテ。

 読書の原点はデュマとブロンテ。
きょうも「かめくん」の第二章を読んだだけなので過去を振り返る。
アレクサンドル・デュマの「三銃士」とエミリ・ブロンテの「嵐が丘」の二冊が本を読む楽しさ・醍醐味を実感した原点である。
寝食を忘れてとよく言うがそれに近い経験をした。日曜日一日、昼御飯を食べる時間も惜しんでひたすら読み続けた。生活の中で読書が欠かせないものになったのはその時からである。それは高校生のどこかの夏で、あと10数ページで終わることに気がついて何かもったいないような、残念なような思いしたのもその時だった。
SF一辺倒(クラークの「都市と星」にしびれていた。)からジャンルを問わずに読むように変わったきっかけでもあった。


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