読書日記

2002年05月13日(月) 日垣隆『情報系これがニュースだ』(文春文庫)、第七章まで読む。

日垣隆『情報系これがニュースだ』(文春文庫)、第七章まで読む。
第1章 動く地図 第2章 被災者報道 第3章 電脳図書館 第4章 電脳書斎
第5章 デジタルな遊戯 第6章 アナクロな教室 第7章 ハイテク五輪
この調子で25章まで続く現代の日本をさまざまな角度・視点から描破した傑作コラム集。調べは内閣調査室よりも行き届いており、完璧に近いと思われる。
関係書籍はほぼ読破し、当事者・関係者の証言もほぼ裏付けを取り、「私」の視点に徹底的にこだわって書かれた一種の報告書として類例を見ない。
日本の現代を知る上で必読の一冊である。
娯楽性のある本としてもレベルは高い。



2002年05月12日(日) 日垣隆・他『サイエンス・サイトーク ウソの科学 騙しの技術』(新潮OH!文庫2000/10/10)を購入。

日垣隆・他『サイエンス・サイトーク ウソの科学 騙しの技術』(新潮OH!文庫2000/10/10)を購入。
今日は休日にもかかわらず仕事のためまったく読めず。
本を買ってストレスを発散。
他に新潮社編『歴史小説の世紀 地の巻』(新潮文庫2000/09/01)
佐伯泰英『居眠り磐音江戸双紙 陽炎ノ辻』(双葉文庫2002/04/20)
井上雅彦監修『マスカレード 異形コレクション21』(光文社文庫2002/01/20)など購入。
今日は一冊も読めず。



2002年05月11日(土) 日垣隆『<検証>大学の冒険』(岩波書店1994/01/27)を読書中。

日垣隆『<検証>大学の冒険』(岩波書店1994/01/27)を読書中。
 今でも十分読むに値する本である。ただし、まだ全部読んでいない。
第三章おもしろい授業とは 第四章おもしろい論文とは 第五章図書館へ行こう 第七章北の街、南の島 などを章の順番に関係なく読んでいる。
一番最初に読んだのは第七章。住んだことのある街の大学の話題なので親近感を抱いてまず読んだ。専門性と特色がうまく融合すれば充実度の高い学校ができるものだ。
第五章ではこんな文章に妙に感心した。
「いったん活字に親しんだ青年が、書物から遠ざかるには三段階あると見られてきた。卒業、結婚、出産、である。だが、いまや「出産」とは子どもではなく自分が生まれた瞬間を意味する、と珍釈を述べなければならなくなった。」(149〜150ページ)
並行して『情報系これがニュースだ』も読んでいる。
二作品ともに非常に誠実で独創的な本である。驚いた。



2002年05月10日(金) 日垣隆「朝日新聞『紙面批評』私が潰した」(文藝春秋2002年4月号所収)を読んだ。

日垣隆「朝日新聞『紙面批評』私が潰した」(文藝春秋2002年4月号所収)を読んだ。
月刊雑誌「文藝春秋」4月号の192ページから掲載されている報告書である。題名からは意図的に「潰した」としか読めないが、結果として「潰した」ことになったことは本文を読めばわかる。
批評原稿を頼んでおきながら何度も文章の変更を要請し、筆者も極力その意に添ったにもかかわらず、結局朝日新聞社は日垣氏と絶縁するために突然「紙面批評」欄を撤廃してしまった。
朝日新聞もまた所詮「偽善系」新聞だったことを自己暴露したことを報告する寂しげな文章となった。
毎日新聞に書いているものと全く異なるものを作ろうとした日垣氏の壮大な計画は情けなくも潰されたともいえる。
大きな新聞社も一つの権力と考えれば怒りも湧かないが、哀しい話ではある。


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