*妖精の詩(うた)〜fairypoem〜*
fairy.k



 【おひさま】



真夏の太陽の下
僕は道に迷う
仔猫を見つけました

『ねぇ どうしたんだい?悲しいのかい?』

『さびしいのかい?』

『おかあちゃんが居なくなったのかい?』

でも猫は、ずっとひたすら
何を訊ねても泣いているばかりでした

僕はこの娘(こ)に
何をしてあげたらいいのだろう

そこで考えてみました

そうだこの猫(こ)の
失くしかけた心を取戻すために

あの希望の太陽に
遭わせる必要があると思った

『ねぇ、僕の背中に乗ってごらんよ!』

『ほら、こっちにおいで・・・怯えていないで!』

最初は目をクルクルさせて俯いたままの仔猫も
段々心がほぐれてゆき
ちょこんと僕の背中に乗りました

そして猫の顔がにんまりと笑顔になったのです
太陽を観てはじめて声を発しました

『ありがとう!おひさま!』と・・・・・


********************************************
これは、備前さまの【夏が来た】という画 をみて
書いたお話です!



2003年07月21日(月)
初日 最新 目次 HOME


My追加
" height="200" border="0">