2003年10月04日(土) |
赤目四十八瀧心中未遂レポ(遅) |
どうも、お久し振りでございます。
最近ネタがあったりなかったりというよりも 書くのがメンドクサくて書いていませんでした(撲殺)
一応9月25日に「赤目四十八瀧心中未遂」という映画の 舞台挨拶&公開初日を近鉄ア−ト館に観に行ってきました。
率直に言うと、個人的にはこの作品は最近の日本映画の中では なかなか良かった方だと思います。 むしろ以前観て感動した「蔵」「鉄道員」を抜き去りトップに踊りでましたw
ちょっと一昔前でいう日活ロマンポルノな雰囲気がただよっている上に ××なシーンがいきなり出てきたり、×××とか***なんていう テレビじゃ放送コードにひっかかるような卑猥なセリフも出てきたりして、 微妙にオトナな人でないとおススメ出来無いというか…。 出来たら高校生以下の方はもう少ししてから観た方がその味わい深さが さらに良くわかるかもしれませんね。
でもJR天王寺駅や尼崎駅とか、地元の駅が出てきて なんかすごい身近な感じもしました。
この作品は直木賞を受賞した車谷長吉の同名小説が原作で 昭和40年代頃の尼崎・天王寺(新世界界隈)等が舞台なのですが、 原作を先に読んでいたので、フツーにロケをするにしたら ちょっと時代が合わないんじゃない…?と、どうでもいいような 良く無いような心配をしつつ映画を観たのですが…。
いやいや〜そんな心配なんか吹き飛びましたよ〜! 時代背景はさすがに平成に変換されていて、 主人公の生島が尼崎で得た臓物を捌いて串に刺す仕事の賃金も、 小説では1本3円なのが5円になっていたり、 原作に登場する近鉄電車も現在の見なれた近鉄電車の車両だったりと 色んなところで平成の風景が垣間見えていましたが、 “くすぼり”達のふきだまりのような、生島の生活界隈は 正に小説の世界そのもので、現代にあって時代がタイムスリップしたような 中々良い雰囲気に世界が作られていました。
因に、ヒロインのアヤちゃんを演じていたのは寺島しのぶだったのですが、 個人的には寺島しのぶタイプな女の人を想像せずに小説を読んでいたので 一瞬イメージが大きくずれて「え〜?!」なんて思ってしまったのですが、 彼女の演技力はやはり凄い〜! 顔は正直私好みではなかったりするのですが(寺島しのぶさんゴメン) 最後の方には気にならなくなりました。 特に、個人的に印象的なアヤちゃんの台詞に “ドブ川の泥の粥すすって育った女やのに”というのがあるのですが、 その台詞に凝縮されている、アヤちゃんの凄まじい人生模様とかを 見事に表現してくれてむしろありがとうという感じでした。
後は、是非映画を観て頂きたいところなのですが、 残念ながら10月1日で阿倍野の近鉄アート館での上映は 終わってしまいました。 でも、大阪では次回は10月13日より近鉄小劇場で公開されますし、 横浜日劇・ポレポレ東中野でも10月25日より公開予定なので 興味のある方は是非ご覧になってみて下さいね! 最近の映画は日本映画に限らずCGバリバリ!特殊効果満載な映画や 有名女優やアイドル、タレントを使った映画が人気を集めていますが、 CGによる大袈裟な演出が無い、味わいのある役者と風景のみで 重厚につくりあげられたレトロなようで斬新な感がある映画も たまには良いのではないでしょうか?
http://www.akameworks.com/ こちらで映画の内容が少しだけご覧になれます。
しかし、本当に久々に個人的大ヒットな映画に出会いました。 荒戸源次郎監督、本当に素敵な映画を有難うございました。
追記:18年前、道頓堀川に沈んだ「あのお方」にも出会うことが出来ますw 良く目を凝らしてみてくださいね〜ヽ(´ー`)ノ
|