日々是迷々之記
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「一心寺に行くけど行く?」というお誘いのメールをもらったので、昼過ぎにカブで出かけた。一心寺というのは大阪では有名な「庶民のお寺」で「一心寺さん」とか「あっこのお寺さんで」など親しみを込めて呼ばれているお寺である。
そこは、遺骨を粉にして10年分くらい集め、それで大きな仏さん(お骨仏)を作り、それをみんなでお参りするシステムがある。一般的には先祖代々の墓に入るのだろうが、色んな事情で先祖代々のお墓に入らないことを選んだ人たちが集まっているのだ。
その友人のおばあちゃんも田舎のお墓には入らなかった。誰も尋ねてこない田舎のお墓よりも、いつもわいわいと参拝者で活気づいた一心寺さんのほうを選んだのだ。
友人はろうそくとお線香を買い、ろうそくに火をともし、お線香に火をつける。ここでは他のろうそくから火をもらったり、線香を息で吹き消したりしてはいけないと知る。常識なようだが私は知らなかった。でも、友人は普通に教えてくれたのでほっとした。何かお寺で物を尋ねると外国人にでもなった気分だ。
多分、私の母親が亡くなったらここに入れることにするだろう。田舎にも墓があるが、母親はそれを売り飛ばそうとしていたらしいので、田舎のお寺関係の人たちから、とんでもないヤツだと思われているらしい。(大恥)そこにお骨を持っていくのもなんである。
お彼岸はもう終わったのに、沢山の人がお参りに来ていて、参道もにぎわい、ハトがばたばた飛んでいる。こんなにぎやかなところで最後を過ごすのも悪くないというか、病院で寝てるよりいいんじゃないの?と思うのは、私が鬼なんだろうか?
「一心寺」http://www.isshinji.or.jp/
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