日々是変化...遊丸   
炎の蜃気楼(直高小説、イラスト等)&犬夜叉(弥犬小説、イラスト等)ファンサイト『七変化』の日記
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小浜島の星空写真とか、「闇」についてとか。
- 2013年12月04日(水)


こんばんは。
ダイソーで買った一人用土鍋で、最近毎日ミニ鍋大会をしている遊丸です。
ほぼ味噌汁の代わりです。

いやー今年も12月になってしまいましたね。
今年はミラツアレポートのアップが極端に遅くなってしまって…。
3月の長崎、5月の京都と、まだアップできていない始末。
できれば今年中になんとかしたいのですが、
これから少々やることが増えてしまう予定なので、どうなることやら。
せめて長崎だけでも今年中にアップしたいです…。


さて、前回の続きで、小浜島で撮影した写真をご紹介したいと思います。
今回は、星空写真です。
興味がある方は少ないかもしれませんが、
一応ミラージュの内容と関連があるものもありますよ^ ^

星空の写真ですが、天体写真専用の機材は一切使っていません。
普通の一眼レフカメラ(ニコン D5100)と、
ごく一般的なレンズ(ニコン AF-S NIKKOR18-105mm 1:3.5-5.6G ED)と、
少々頼りなげな旅行用軽量三脚(Fotopro DIGI-3400)のみです。
あ、レリーズ(リモートコントローラー)は一応使っています。

小浜島のある八重山諸島は、日本で最も星空がきれいなところとも言われているそうです。
宿泊した二晩は、月齢は若く、天気もまあまあで恵まれた観測日和となりました。


①北の星空(カシオペア座付近)
焦点距離:18mm
絞り値:f/3.5
シャッタースピード:30秒
感度:ISO2500

こちらの写真は、一日目の夜、はいむるぶしのビーチにて撮影したもの。
ビーチの建物の明かりが邪魔なのですが、
なかなか格好いい建物なので、星空と一緒に写してみました。
建物の明かりが明るいので露出は控えめの30秒。
明るいと言っても実際にはこれよりもっとずっと暗いですけどね。
星空は、肉眼で見ても写真とほぼ遜色ないくらい見られます。
秋の星座、カシオペア座が写っています。
カシオペア座はWの形をしていて有名ですが、
星が多いとかえってどこにあるのか見つけにくいかもしれませんね。
目印をつけるとこんな感じ↓
ちょうどカシオペア座をなぞるような感じで、
画面右下から左上にかけて天の川が走っています。
この写真ではちょっとわかりづらいですかね。
肉眼でははっきり確認できました。
星雲・星団は他にも写りこんでいるものがあるかもしれませんが、
有名なものだけ○で囲ってみました。
この写真には写っていませんが、北極星の位置が低くて驚きました。
相当南に来たんだなあと実感。


②いて座付近の銀河
焦点距離:18mm
絞り値:f/3.5
シャッタースピード:30秒
感度:ISO3200

ここからは、二日目に撮った写真になります(二日目の方が天候がよかったので)。
二日目ははいむるぶしのサンセット広場で撮影しました。
こちらの写真に写っているのは、西に沈みゆくいて座と銀河(天の川)の中心。
下方、中央部分に写っている小さな明かりは西表島の明かり、
その左上に写りこんでいるのは樹影。
いて座方向に、私たちが住んでいる銀河の中心があるので、
この辺りは天の川が一番濃い部分になります。
肉眼でもかなりはっきりと見ることができます。
印をつけるとこんな感じ↓
北斗七星のようなひしゃく型が目印です(いて座のひしゃくは六つ星)。


③北十字と夏の大三角
焦点距離:18mm
絞り値:f/3.5
シャッタースピード:68.4秒
感度:ISO3200

露出はバルブにして、キッチンタイマーで計ったので、中途半端な露出時間になっています。
北十字に沿ってぼや~んと明るくなっている部分が天の川です。
印を付けると↓
はくちょう座の黄色いラインが北十字。
デネブ、ベガ、アルタイルを結ぶ青い三角形が夏の大三角です。
また、ベガは織姫、アルタイルは彦星で、天の川で隔てられているのがわかりますね。
そう言えば、小さい頃、天の川って七夕の晩にしか見られないのかと思ってました。
七夕の晩になると、わくわくして天の川を探したものですが、
7月7日って、天候が良かったためしがありません。
もっとも、市街地では天の川なんてまず見られないんですけどね。

この北十字は、超番外編の『Northern Cross』で触れられています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「えぇ。十文字の星というと、南十字星がよく知られていますね。日本では、沖縄のほうまで行かないと見えませんが、明るくてとても美しい星座です。南十字星は有名ですが、北にも十字星があるのは、あまり知られていない。もっとも南十字星よりも暗くて、少し大きな十字ですからね……」
高耶はみとれたように、天にかかる十字架を見つめている。
「北十字星と呼ばれています」
落ち着いた、独特のおだやかな声が、そう語る。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『炎の蜃気楼メモリアル』215ページより

また、『Northern Cross』でも書かれていましたが、
こと座は、ギリシャ神話で、オルフェウスのたて琴だと言われています。
オルフェウス…と言うと、死んだ人間を冥界から取り戻そうとする伝説…。
「死」によって隔たれた高耶さんと直江を思い出します。

北十字は、『七月生まれのシリウス』にもちょっとだけ出てきましたね。
夜半頃生まれたという高耶さんに、
直江が「あなたは十字架の真下(もと)で生まれていたんですね」
と言うシーンがありました。
高耶さんも見上げていたんだなあと思いながら北十字を見ると切なくなります。

因みに、『Northern Cross』で触れていた南十字星、
小浜島でも見ることができますが、今回は季節的に無理でした。
次に八重山に行く機会があれば、南十字星が見える季節に行きたいですね。
私たちが泊まったホテル「はいむるぶし(南群星)」は南十字星という意味です。


④アンドロメダ座とカシオペア座
焦点距離:18mm
絞り値:f/3.5
シャッタースピード:68.9秒
感度:ISO1600

この写真のほぼ中央にアンドロメダ銀河が写っているんですが…わかりますかねぇ?
こんな感じ↓
天体写真に馴染みがなければ、ただの点じゃん?としか思わないかもしれませんが…。
トリミングした写真がこちら↓(多少縮小かけてますので原寸ではありません)
赤道儀等で追尾せずに60秒以上露出していますから、
こうして見ると、かなり流れてしまっていますが…。
地球が自転している証拠です。
○の中央部分、普通の恒星とは明らかに違って、星雲状なのがわかりますよね?
星雲状…と書きましたが、我々のいる銀河系と同じような銀河のひとつです。
地球からは約239万光年離れていますが、アンドロメダ銀河は我々のいる銀河系に接近しつつあり、
約40億年後には、両者は衝突し、約20億年かけてひとつの巨大な銀河になるのだとか…。
途方もない話だな。。。
アンドロメダ銀河は「目視可能」などと書かれていることがありますが、
よっぽど空が澄んでいるところでないと肉眼で見ることはできません。
私がアンドロメダを肉眼で見たのは今までの人生で二回だけです。
一回は、高校生の時。父親に車で連れて行ってもらった富士山の麓で。
もう一回が、この小浜島です。
ただ、双眼鏡を使えば、市街地などでも見ることができます。
興味があれば、探してみて下さい。


⑤昇りくるプレアデス星団(すばる)
焦点距離:18mm
絞り値:f/3.5
シャッタースピード:65.3秒
感度:ISO1600

こちらは、はいむるぶしのセンター棟の方角を撮った写真です。
実際にはこんなに明るく見えませんけど、長時間露出すると、
少しの明かりでも人工の明かりが星空にとっていかに光害となるかがよくわかります。
まあ、写真としてはきれいですけどね。
印をつけると↓
プレアデス星団は、「昴」としてよく知られていますね。
とても明るいので、市街地でも肉眼で星団を確認することができます。
二重星団は、最初の写真に写っているのと同じものです。
この左上の方にカシオペア座があります。


星の写真を撮影したのは、実は、二十年以上ぶりです(年がばれるな/笑)。
皆既月食と金環日食だけは撮りましたが(いずれも普通の機材で)。
高校生の時、地学部(実質天文部)だったので、その頃は、
望遠鏡にカメラを接続して銀河とか星雲とか色々撮ってたんですけどね…。
でもその頃はデジカメなんてなかったので
(そのようなものができるとも想像していなかった)、結構大変でした。
今こうしてデジカメでバシバシ撮れるのが本当にありがたいです。
撮った後に画像の調整もできますしね。
データも自動的に記録されますし(昔は手でメモってた)。
また始めたいと思いますが…、運転免許を取得しないうちは無理でしょうね…。
(さすがに望遠鏡をかついで遠出はできない)


小浜島の星空は、噂に違わず、本当にきれいでした。
私が今まで見た中で、恐らくナンバー1の星空だったと思います。
とても貴重な経験をしたわけですが、今回もうひとつ、面白い体験をしました。
それは、「闇」です。
今まで自分が身を置いたことのないような「闇」を体験しました。
しかも、ひとりきりで。
闇って、夜になれば必ず訪れるもので、身近なように思うかもしれませんが、
意外と私たちは本当の真っ暗闇は体験したことがないのだと改めて思い知らされました。
通常、人間の生活圏では、どこに行っても明かりはあるものです。
山の中であっても、相当奥深い場所でない限り、
道路の明かりや、遠くの市街地の明かりが見えます。
本当に、明かりひとつ見えない状況って、なかなかありません。
でも、そんな闇が、今回、はいむるぶしのビーチまで行く間にありました。
はいむるぶしのビーチは、同じ園内でも少し離れていて、
宿泊棟エリアからは歩いて15分ほどかかるのですが、
星空観測スポットとしてホテル側がこのビーチを推奨している割には、
途中の道筋に、街灯がひとつもありません。
(園内カートがあるから歩いて行こうとするバカは私くらいなのかも)
本当に、何の明かりもないんです。
上を見上げれば無数の星がまたたいていますが、
手持ちのペンライトを消してしまえば、自分の周囲はどこも闇。
自分が歩いている道も自分の足もとも何も見えません。
どんなに目を凝らしても、何も見えないんです。
それはこんな道でした↓
これはもちろんフラッシュをたいていますが、
フラッシュ以外の明かりは、何ひとつないでしょう?
笑ってしまうくらい、闇ばかりです。
道路は一応舗装されているんですが、時折でっかいカニがうろうろしています。
道路の両側は背丈より高い草木が生えていて、
道路との間に芝生の緩衝地帯があるんですが、これはたぶんハブ除けのためと思われます。
そうなんです、ハブが出るんです。私は出会いませんでしたけど。
そして、草むらの中からは何かの生き物が絶えず鳴いている声がしてきます。
まったく何の明かりも見えなかった区間は10分にも満たなかったと思いますが、
その間、もしこのペンライトが故障したり電池が切れたりしたら…と思うと、恐怖でした。
(ホテルのカンテラも持って出たのですが、取っ手が壊れていたらしく、
地面に落としてしまい点かなくなってしまいました。なので頼りはペンライトひとつ)
実際、あまりの暗さに、身の危険を感じて途中で行くのを躊躇ったんですが…。
行かないのも後悔すると思い…。
でも、もし本当にペンライトが故障でもしたら、その場を一歩も動けず、
朝を迎えることになるだろうなと本気で思いました。
(足元から何から真っ暗なので本当に歩きようがないし、方向もわからない)
人間って、明かりひとつないだけで、こんなにも無力なのかと…。
なんだか、不思議な体験でした。
昔はこういう闇って、もっと普通に人のそばにあったんでしょうけれど。
文明と引き換えに、人が忘れてしまったことって、意外と多いのかもしれません。
たったひとりで、こういう完璧な闇の中に身を置くって、なかなかないので、
貴重な体験をしました(相方は部屋で寝ていました)。

ああでも、おすすめはしませんよ。危険を伴うので。
事故だけでなく、人為的な犯罪に巻き込まれる可能性もなくはないです。
まあ実際の話、小浜島のホテルのプライベートビーチで、ほぼありえませんが。
でも、若い女の子はやめて下さいね。


他にも近況とか書きたかったのですが、
長くなってしまったので、今回はここまで。




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