2004年05月13日(木) |
【エベレスト山を身近に観察したネパール③】 |
早朝ホテルを出発して約200キロメートルの旅程を6時間の予定でポカラへ向かった。昨夜まで元気であったY氏一家3人家族の長男が食あたりで激しく発熱したためこの一家はホテルにそのまま留まって静養し医師の往診を受けることになった。旅先では生水は飲まず、野菜サラダ等も食べないよう用心しているので小生は今まで食当たりで困った経験はないが、同行者の中にこのようなケースが発生すると人ごとながら心に痛みを覚える。 市場の写真 今日は移動に殆ど終日を費やすことになるが、車窓に移り変わってゆく風景を眺めているのもまた楽しいものである。観察した路線の風景で特色のある場面を書き抜いてみると
1.道路沿線に立ち並んでいる建物には樋がなく、屋根から長さ30cm程度のパイプが数本間隔を置いて路面方向へ突き出していること。雨のときには屋根に溜まった雨水がこのパイプから路面へ排出されるのである。
2.路線沿いに開けている集落には共同水道と流し場が一定の間隔で設置されていて貯水用の容器に水を注入している女性や盥やバケツに水を汲んで選択をしている女性達が見られること
3.道路を往来している女性は赤色系の原色の衣装 を纏っている人が多いこと
4.川があると川辺で洗濯をしている女性の姿をよく見かけるし、水浴をしている男や子供達をよくみかけること。
5.水入れ容器や農作物を入れた籠を背負って歩いている人々は紐を肩にかけるのではなく、頭の頂上へかけていること。そして歩く姿は俯いた形になっていること。また荷物を頭の上に乗せて歩いている姿もよく見かけること。
6.道路端に立ち並ぶ民家(農家と目される家が多い)には軒先に小さな陳列棚を並べて飲食物を売っているものが多く、並べられている商品はコカコーラや袋入りのスナック風のものが多いこと。陳列してあるコーラやジュース類は日焼けして変色していたりする。こんな辺鄙なところでお客があるのかなと思えるような山中でもこのような店をよく見かけること。
7.谷間ではいわゆる猫の額程の段々畑が「耕して天に至る」 感じで「千枚 田」として広がっていて、ここにアジア的集約農業の典型を見る思いのすること。
8.農家の庭には藁がこんもりと円錐状に積んであり、その下には牛等の家畜が繋がれていること。
9.新緑の季節で木々の梢からは緑が今を盛りと萌えだしていて、生命の躍動感を覚え、わくわくするような景色が続いていること。
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