白い木蓮の花の下で ~逝くときは白い木蓮の花の下で~ 目次|過去|未来 【検索からお越しの方へ】
最近、職場の最寄駅を出たところで『ビッグイシュー』を売る人が立っている。 毎朝、気になってしょうがない。ホームレスの人の支援ってのがコンセプトのこの雑誌。密かに応援したいと思っている。でも、どうしても買い辛いのだ。「ホームレスを応援している私」を主張しているような…いかにも偽善者っぽい気がして、腰が引けてしまうのだ。余計なことを考えずに買うのが支援に繋がるんだ……ってことは充分に分かっているのだけれど。 ホームレスの人と言っても、十羽一束にして語ることは出来ないと思う。止む止まれぬ事情があって、そうなった人もいれば、そうでない人もいるだろうし。ただ私の場合は、今のところ首尾よく仕事にありついているものの、派遣社員という浮き草家業。「失業」の二文字の恐ろしさは身をもって知っているだけに、他人事とは思えない部分がある。 一生懸命頑張っていれば「お金がない」とか「どうしようもなく行き詰っている」なんて状況には陥らないだろう……なんて思う人もいるだろうが、頑張っていてもそういうことに陥ってしまう可能性があるってことは身をもって体験している。いま、私が、それなりにやっているのは、たまたま運が良かっただけに過ぎない訳で。 お金が無いって本当に大変。ましてや家がないなんて、どんなに大変なことだろう。 そんなこんなを思いつつ「何か力になりたいなぁ」って気持ちはあるものの、どうしても『ビッグイシュー』を持って立っている人の目を真っ直ぐに見ることが出来ないのだ。正直、あの雑誌を1冊買うくらいなら、直接その団体にお金を送るほうが楽ちんである。だけど、それでは主旨から外れてしまうものなぁ。 もうちょっと器が大きくなれば、そんなツマラナイことなど考えずに、さらりと『ビッグイシュー』を買えるようになるのかも知れないけれど、そこまで行き付くにはまだまだ修行が足りないみたい……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。 |