Diary
沙希



 『終わりだけのラブストーリー。』

想いの重さに耐えられずに
キミを想う時の喜びと痛みを天秤にかけている。

孤独な夜の空間の中で
視界に映る景色の色はひどく切ない。

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にこにこと笑い続けた。
キミの背中が見えなくなるまで決して涙は流さない
という、堅い意思を持って。
あと10メートル離れたら
きっともうキミは戻ってくることはないから
そしたら思いっきり泣いてもいいよね??
うん、いいよ。
なんていう自問自答を頭の中で繰り返しながら。
完璧な笑顔のはずだった。
気づけば涙が唇まで流れ落ちていたけれど。
それでもきっと、キミはこの涙を見てはいないだろう。
この間まではキミの指と絡まりあっていた
指先は、何も掴むものがなくて
固く握り締めても、自らの手のひらにつめが食い込むだけ。
それでも痛くなんてない。ココロの痛みに比べれば。
少しも痛くなんてない。
痛くて痛くてたまんなくて、どうしようもなくて。
ねぇ、鎮痛剤とか飲んだら効いたりするのかな??
そんな訳ない。
ココロの痛みと身体機能とは一切関係ありませんから。
残念。
これからどれだけの夜を越えれば
この痛みは消えるんだろうって考えたら
絶望的な気分が押し寄せる。
キミと二人で聞いたラブソングを
きっとあたしこれからは一人で聞くんだ。
キミと二人で行った場所で
きっとキミと過ごした時間を思い出してしまうんだ。
キミと二人で見たテレビ番組を
きっとこれからはおうちで一人で見るんだ。
頭の中に浮かぶイタイイタイ空想を消し去る方法を
あたしは知らない。
痛みに身をゆだねてみるのもいいかも??
なんてふと考えちゃうから病的。
それでもいっかぁー。いや、よくない。

ね、楽しいことは山ほどあるんだ。
たとえキミがいなかったとしても。
ね、うれしいことは山ほどあるんだ。
たとえキミがいなかったとしても。
でももし、その楽しみや喜びを
キミと共有できるなら二倍。
これからはそれが半減するだけ。
そんな事実を認識するのが怖くて
見て見ぬフリをしたいんだ。




2005年09月08日(木)
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