Diary
沙希



 『たとえば。』

たとえば、今目の前で
「大好き。」
とつぶやくキミの唇が
「さよなら。」
と動くことを想像してみる。
とてつもなく絶望的な気持ちになって
その想像を振り払うのだけれど。

お部屋の中に二人きりで
なんかもうこの世の中に二人だけしか存在しないような
そんな気分になるけれど
現実はまったくそうではないとあたしは知っている。

妄想が溢れかえって
不安も溢れかえって。
一体あたしにどうしろというのだろう。
キミを思い続けること以外の幸せなんて
もう考えられないというのに。


2005年10月28日(金)
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