2019年12月31日(火) |
高校選手権1回戦 前橋育英-神村学園 富一-立正大淞南 |
高校選手権1回戦 前橋育英高校-神村学園高等部 12月31日 12時 駒場陸 ピッチ良 晴
前橋育英 神村学園 -----中村----- -----寺田----- -山岸------倉俣- 加治屋-濱屋----野邊 ---渡邉--栗原--- -下川床-軸丸-中島-- 並木-相原松岡-関-山田 ---稲田--成富--- -----高橋----- -----吉山-----
前橋育英 監督:山田耕介 前所属記載なしは前橋FC出身 GK 1 高橋怜士 02/01/15 175/68 DF 2 山田涼太 01/07/16 170/60 3 並木歩己 02/03/27 167/58 4 相原大輝 01/08/24 181/61 クマガヤSSC 5 松岡迅 01/07/07 186/81 吉岡中 13 関礼恩 01/10/22 188/68 クマガヤSSC MF 6 栗原諒 01/06/14 175/61 主将・柏レイソルU-15 8 山岸楓樹 01/12/01 175/60 大宮アルディージャU-15 9 倉俣健 01/05/30 173/60 図南SC 10 渡邉綾平 02/02/08 169/64 横浜F・マリノスJrユース追浜 FW 11 中村草太 02/10/15 170/54 控え選手 GK 12 内橋壮一郎 DF 16 水上翼 24 稲村隼翔 MF 7 千葉剛大 17 西山蓮平 20 熊倉弘貴 26 白石郁哉 FW 19 久林隆祐 23 我妻岳
神村学園 監督:有村 圭一郎 前所属記載なしは神村学園中等部出身
GK 17 吉山太陽 03/03/15 172/65 DF 3 成富勝仁 02/03/20 181/72 5 稲田翔真 02/06/29 176/60 7 中島吏九 01/12/06 160/54 13 下川床勇斗 02/04/29 163/51 MF 8 軸丸広大 01/04/06 161/58 主将 10 永吉飛翔 02/07/20 173/65 FCアラーラ 11 野邊滉生 01/07/16 176/67 14 濵屋悠哉 01/06/10 171/64 16 加治屋陸 01/05/28 164/59 伊集院北中 FW 12 寺田聡 02/05/25 170/70
GK 1 山谷海人 DF 2 辻梢吾 MF 4 大迫魁士 6 樋渡鯉太郎 19 芝和希 20 畠中健心 21 山田泰輔 24 佐藤璃樹 FW 9 若松勇斗
双方とも珍しいフォーメーションを採用している。前橋育成は5バックでスペースを埋め、攻撃時は両サイドが上がり前線は⑨倉俣がやや開き気味、⑧山岸が内側寄りで⑩渡邉に自由を与え変化をつける。⑥栗原は攻守の要で展開力がある。近年のポジショナル・フットボールのトレンドを取り入れ、ポジショニングでの優位を狙う。対する神村学園は4バックなのだが、バックラインというよりバックボックスと言った方が正確なくらいで、⑬下川床、⑦中島は偽サイドバックにしても極端に絞り、攻撃時はほぼセンターバックの真ん前に陣取り後方で回す。後方でのパスコースが多いので前橋育英はいくらフォアチェックしても奪えない。前橋育英は5バックということもあり、攻撃時も守備時も攻守分業制に見える。⑧軸丸はボランチなのだが、受けるときはスペースを与えられ、自ら運んで決定的なパスを狙う。なかなか通らないが、一本いいパスが通れば決定機という意図だろう。⑫寺田が明確なフィニッシャー。少ない可能性に賭け、無駄走りでも怠らない。 3分、前橋育英、右コーナーキック⑩渡邉のキックにファーで折り返し⑤松岡が押し込むもオフサイド。徐々に神村学園の後方でのポゼッションが上がり、前橋育英が奪う位置が後方に下がる。しかし神村学園も前線ではキープ出来ないので前橋育英を脅かせてはいない。神村学園は⑯加治屋が中に飛び込み⑭濱屋がその外を伺う動きでかき乱しにかかるが、5バックの受け渡しが確実な前橋育英は全くスペースを与えない。これはミスかセットプレーで決まる勝負だとすぐに思った。10分、神村学園右クロスに⑭濱屋シュートは左に外れる。決定機。14分、神村学園、左クロスに誰か?ダイレクトシュートは右に外れる。決定機。23分、前橋育英が回す時間帯、押し込んで⑥栗原ポストで落とし③並木シュートは神村学園ゴールキーパー⑰吉山が足でセーブ。前橋育英は⑤松岡がロングフィードで前線に送り出し、⑩渡邉にスペースを与え、ややペースを握る。しかし神村学園もすかさず⑭濱屋が切れ込みシュートは上に外れる。基本的には⑧軸丸から⑫寺田へのパスを狙い続けるが、たぶん1試合を通して決定的なパスは1度も通らなかったんじゃないかなあ?ノーリスクで一発のパス狙いはこのレベルで前橋育英相手には厳しいものがある。35分、前橋育英⑬関に警告。⑭濱屋のカットインを倒す。いい位置でのフリーキックは濱屋が左上に外す。決定機。結局シュートも決定機も少なく、決めなきゃ、というくらいの超決定機など皆無で前半終了。0-0。
後半もペースは同じ。双方ミスはないし自らの予測通りのゲーム展開なので先に動けない。非常に難しいカップ戦らしいゲーム。しかも1回戦だ。64分(40分ハーフ)、前橋育英、⑩渡邉が持ち込みこぼれをミドルは正面。決定機。66分には前橋育英⑩渡邉がタメて浮かせるが裏には通らず。この時間帯渡邉浮かせるパスを多用。そして神村学園は68分、⑯加治屋→⑥樋渡。よく走った。これを受けて前橋育英も69分⑪中村→㉓我妻。神村学園の左サイドをけん制する意図だろう。しかしバランスは変わらず、78分、前橋育英④相原に警告。そのフリーキックからの前橋育英カウンター、⑨倉俣シュートはセーブ。決定機。結局0-0で引き分け。次戦進出はPK戦に委ねられる。
神村学園⑧軸丸、成功。タイミングを外し左に。 前橋育英⑥栗原、成功。逆を突いて左に。 神村学園⑦中島、成功。右。キーパー触ったがイン。 前橋育英②山田、成功。左に。 神村学園⑭濱屋、上に叩き込む。 前橋育英⑬?関?成功。左上に。 神村学園⑥樋渡、失敗。上に外す。 前橋育英⑩渡邉、失敗。左上に外す。 神村学園⑪野邊、成功。左に。 前橋育英④相原、成功。左足で右に。
ここからサドンデス。 神村学園③成富、成功。左ポストに当てるが跳ね返りがキーパーに当たりイン。 前橋育英⑨倉俣、失敗。右をセーブされる。
結局神村学園が2回戦進出を決めた。
高校選手権1回戦 富山第一高校-立正大淞南高校 12月31日 14時 駒場陸 ピッチ良 晴
富一 立正大淞南 ---吉倉②-碓井--- ---山田真-楠---- ------------ ------------ -広瀬--高木--小森- 片淵-山田和②石橋-伴木 真田-丸山牧野吉藤-中園 松村②菊仲--大迫-澤田 -----中村----- -----豊田-----
富山第一:監督 大塚一朗 前所属記載なしはカターレ富山U-15出身 GK 1 中村純四郎 02/01/03 170/65 富山北FC DF 2 中園享成 01/10/21 170/60 FCコンソルテ 3 吉藤廉 01/04/29 171/60 4 丸山以祐 01/10/26 180/65 5 真田滉大 01/10/17 168/56 6 牧野奏太 01/12/18 175/64 MF 8 小森登生 02/01/23 172/61 FCひがし 10 高木俊希 02/01/17 173/64 主将 14 広瀬翔一朗 01/10/28 160/55 スクエア富山 FW 11 碓井聖生 01/07/20 180/65 FCひがし 25 吉倉昇空 02/05/26 178/60 控え選手 GK 12 谷中春太朗 DF 7 清水聖己 16 浦崎廉 17 鍋田竜樹 MF 15 中嶋颯樹 19 矢崎謙介 24 中川晟 FW 9 鈴木崚加 20 高橋駿斗 立正大学淞南 監督:南健司
GK 20 豊田純平 02/02/09 175/64 vervento京都F.C. DF 2 澤田琉ノ介 01/10/26 171/60 龍野西中 DF 3 松村巧 02/06/17 173/68 サンフレッチェくにびきFC 5 大迫武早志 01/12/18 175/71 木津中 22 菊仲永遠 01/11/11 166/60 ポルベニル橿原 MF 10 石橋克之 02/01/10 172/61 主将 vervento京都F.C. 14 片淵竜鳳 01/08/16 168/69 大阪セントラルFC 15 山田和樹 02/08/13 171/62 MIOびわこ滋賀 17 山田真夏斗 01/05/31 183/68 SAGAWA SHIGA FW 13 伴木翔 02/01/27 167/64 横田中 18 楠空冴 01/08/28 168/67 高津中
GK 1 岡田洋之佑 DF 6 楠海斗 25 藤原淳 MF 7 三木進生 8 野口鼓侍郎 16 岩永隆利 19 及川兼太朗 29 藤井嵐 FW 11 竹谷嵩登
高校部活には独自のエースナンバーがあることが多い。昔、登録が17人だったこともあって鹿実は全国で準優勝したときのGK仁田尾が2年生で17番だったため正ゴールキーパーは大抵17番だ。久御山などエースナンバーがクライフにちなんで14番のチームも多い。東福岡において15番は次期センターバックの要の2年生の可能性が高い。そして立正大淞南においてエースナンバーは17番である。やはり昔登録が17人だったためか、背番号が一番最後の選手に特別な意味を込めたのだろう。実際、今年度の山田真はプロ内定の注目選手である。キープ出来、強烈なシュートがある。プロ内定情報が無くても立正大淞南を観る際は17番に注目ということは知られている。
さて立ち上がり、富一が押し込む。裏へ素早く出し、ミスマッチを活かしてFW陣がキープする。そして一気に押し上げ、落として⑩高木が散らす。いきなり左スルーパスが通ったり、11分、右フリーキックを⑩高木が左足で狙い外れる。決定機。17分、富一④丸山に警告。24分、富一右クロスにファーでボレー。惜しい。富一は右コーナーキックを⑤真田が担当。⑩高木がヘッドも好セーブ。決定機。30分、富一⑩高木のフリーキックに④丸山ヘッドは上に外れる。32分、立正大淞南、左フリーキック⑰山田真のキックに⑤大迫がニアに飛び込み、結局オウンゴールで先制。0-1。富一はその後も㉕吉倉キープから⑭広瀬クロスに再び㉕吉倉飛び込むも外れる。決定機。結局前半は完全に富一ペースながらも立正大淞南リードで折り返した。
ハーフタイム、富一、⑭広瀬→⑲矢崎。46分(40分ハーフ)④丸山から㉕吉倉シュートは外れる。湘南⑱楠に警告。フォアチェックがアフター……とノートには確かに書いているのだが、公式記録には記載なし。注意だったのだろうか?2か月後に書いているのですでに記憶にない。48分、富一⑲矢崎左シュートはナイスセーブ。決定機。富一⑤真田に警告。富一は激しい守備から入るチームで守備強度が高いが、このゲームの主審は厳しめなので、富一は基準を修正しても良かった。53分富一⑲矢崎に警告。後ろから。55分、富一⑩高木カウンターからミドル、ナイスセーブ。立正大淞南は完全に守勢だが、守備のリズムが出来てしまっている。56分、富一㉕吉倉左シュートはキャッチ。決定機。57分、㉕吉倉→⑨鈴木。決められなかったから仕方ない。58分、富一③吉藤の右ロングスローに立正大淞南バックヘッドでオウンゴール。1-1。ミスといえばミスだが、ついに耐えきれなかったか、という印象。60分、立正大淞南⑤大迫に警告。ラフ。立正大淞南⑱楠→㉙藤井。67分、立正大淞南⑰山田真のパスを富一何とかカットするがこぼれを⑬伴木持ち込み決める。1-2。またも山田真だった。71分、富一、⑧小森→㉔中川。富一はロングスローも織り交ぜ猛攻を続ける。77分、富一、②中園→⑯浦崎。78分、富一、⑯浦崎と⑲矢崎のワンツーからエース⑪碓井が決める。2-2。結局PK戦になる。終盤に追いついた富一が心理的に優位なのか、3倍のシュートを放ちながらPK戦になってしまったという気分なのか。PK戦は「格上」有利だが、両校レベルになると格上・格下とは特に言えない。
富一、⑩高木、成功。逆を突いて左。 淞南、⑬伴木、成功。中。 富一、⑤真田、成功。右。 淞南、②澤田、成功。逆を突いて右。 富一、⑪碓井、失敗。上に外す。 淞南、⑰山田真、失敗。メモが読めない。 富一、⑨鈴木、成功。左。 淞南、⑤大迫、成功。左隅。 富一、③吉藤、成功。左隅。 淞南、⑩石橋、失敗。右ポスト。
結局PK戦で富一が二回戦に進出した。完全に押していたので引き分けたのはもったいなかったが、何とか全国高校総体準優勝校が次戦に進んだ。
公式記録
2019年12月28日(土) |
女子インカレ準々決勝 帝平大-吉備国大 静産大-日体大 |
全日本大学女子選手権 帝京平成大学-吉備国際大学 12月28日 11時 三木防災公園第1球技場 晴 ピッチ良
帝平大 吉備国大 ---今田--近藤--- -----藤原----- ------------ -田中------根本- 橋本-山下--松丸-河野 阿部-川名--小山-鵜木 長瀬-佐久間-石田-松崎 --岡田-長谷川-小川- -----米澤②---- -----キム-----
監督:矢野喬子 GK 1 米澤萌香 99/08/16 160/65 2年 日ノ本学園 DF 2 松崎愛華 00/08/29 160/59 1年 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18 4 石田菜々海 98/09/08 166/57 3年・主将 常葉学園橘 6 佐久間未稀 99/08/10 158/52 2年 湘南学院 13 長瀬あゆ 99/03/21 156/50 3年 湘南学院 MF 10 山下沙耶香 98/11/12 159/58 3年 岡山県作陽 14 松丸綾花 00/03/28 157/51 2年 岡山県作陽 16 近藤彩優子 00/01/15 156/46 2年 開志学園JAPANサッカーカレッジ高等部 20 橋本真優 99/12/20 153/52 2年 十文字 FW 9 河野有希 98/11/05 161/50 3年 帝京長岡 11 今田紗良 00/03/24 163/61 2年 藤枝順心 控え選手 GK 21 戸塚さくら 99/04/03 165/67 2年 修徳中学高校 DF 22 高杉光里 99/08/05 157/54 2年 湘南学院 23 藤原瑞季 99/05/02 162/60 2年 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ 31 川本和 00/05/29 166/61 1年 日ノ本学園 MF 7 山田愛葵 00/01/22 153/49 2年 岡山県作陽 8 高柳朱々奈 97/07/14 158/51 4年 聖和学園 FW 5 石田永愛 99/01/06 162/55 3年 鹿島学園 監督:太田真司 GK 1 キムユミ 97/05/11 168/60 4年・主将 慶南尚ロボット高等学校 DF 2 小川優花 97/12/22 162/52 4年 大阪学芸 3 岡田愛海 99/04/05 164/61 2年 大阪学芸 5 長谷川朋佳 97/05/04 162/49 4年 神戸フットボールクラブレディース 14 鵜木瑠南 00/07/03 155/47 1年 神村学園 MF 7 小山莉奈 99/08/20 163/53 2年 京都精華学園 8 川名みのり 00/04/25 161/56 1年 日ノ本学園 13 阿部楓子 99/11/14 153/52 2年 鳴門渦潮 FW 9 根本梨香子 97/10/14 156/46 4年 日本航空 10 田中ちひろ 98/02/09 155/49 4年 大阪桐蔭 15 藤原恵佳 00/05/03 155/55 1年 日ノ本学園
GK 21 杉野陽咲 00/09/09 161/63 1年 成立学園 DF 4 丸尾梨菜 97/04/24 156/49 4年 藤枝順心 MF 6 森田真弥 98/09/12 162/56 3年 大阪桐蔭 16 板倉楓 00/09/15 150/52 1年 鎮西学院 19 松田こころ 97/11/05 168/59 4年 トレーフルFC fille 23 余田清華 00/05/03 152/44 1年 神戸弘陵 FW 11 黒田桂子 97/11/06 170/66 4年 日ノ本学園
帝京平成大は大学女子サッカー界に急速に台頭した超新星である。関東大学女子リーグを連覇し昨年度あっさり女子インカレも取るかと思ったが準決勝で敗退した。監督は元なでしこジャパンのサイドバック矢野さんで、この観戦記(03年12月20日)にもあるが現役の神奈川大はトップ下だった。つまり攻撃と守備双方の経験が十分あり、身体能力と頭脳を兼ね備えた選手だった。そして帝京平成大のスタイルも決して大柄ではないが身体能力と頭脳を兼ね備えた選手を揃える。急速な台頭故か4年生がスタメンにいない。そして⑪今田が圧倒的な突破力・加速力がある。⑩山下も運べるスピードがあり、バックラインも速い。これに対し戦力で劣勢と見たか、吉備国大が3バックで守備を固め、⑨根本のスピードを活かす。またGK①キムはなかなかのタレント。 立ち上がり敵陣に放り込む吉備国大が押し込むが、帝京平成大陣内に入ってから崩せない。そして4バックでスタートの吉備国大がすぐに3バックへ。猫だましだが、立ち上がり勢いよく入り、すぐに守備的に行くという策か。 センターフォワード⑮藤原は走り回って起点になろうとするが、帝京平成大は巧みに受け渡し、自由にならない。帝京平成大は2トップがスペースに流れ、空いたスペースに2列目が飛び込む。そして右コーナーキックを左サイドバック⑬長瀬が蹴る。誰もがreflectorティーだから左サイドバックが蹴るのかと思う。ところが右利きなのだ。なかなか精度は高い。徐々に帝京平成大の流れになる。そして20分、右クロスに⑳橋本がニア寄りでループヘッド、GK①キムの頭を越して先制。1-0。この時間帯⑪今田はパスセンスまで見せ、⑯近藤はフォアチェックを精力的にこなし、吉備国大は蹴るしかなくなる。26分、帝京平成大⑦河野→⑨山田。27分、帝京平成大、右クロスにファーサイド⑬長瀬シュートはバー。33分、吉備国大クロスを競って③岡田シュートはセーブ。結局前半は1-0で終了した。
ハーフタイム、吉備国大⑩田中→④丸尾。またも4バックに変えるが、押し込まれ、あっという間に3バックに。布陣変更が多いのでいちいち記載しないが、策が当たっているようには見えない。53分、吉備国大⑬阿部→⑥森田。3バックの右へ。そして③岡田が右ウイングバックへ。ポリバレントな選手だ。そして57分、吉備国大、⑭鵜木→⑪黒田。この交代の肝は長身で体重もある黒田をセンターフォワードにおいてロングボールを入れてキープさせるということだ。しかし押し込まれた吉備国大はいいボールを出せない。身長でも体重でも劣勢の帝京平成大だが、そもそもボールを入れさせない守備が出来ている。67分、⑮藤原→⑲松田。これは藤原を限界まで走らせるという策で、予定通りの交代だろう。以降帝京平成大は3人、吉備国大は1人を代えたが、帝京平成大の「クレバーに走る」サッカーの前に、あの吉備国大が押し込まれ、⑪黒田も活かせず最少得点差ながら完敗した。帝京平成だは⑪今田さえも代え、層の厚さを見せつけた。
全日本大学女子選手権 静岡産業大学-日本体育大学 12月28日 13時30分 三木防災公園第2球技場 晴 ピッチ良
静産大 日体大 ---堀江--宮下--- ---児野--目原--- ------------ ------------ 三輪-山下--藤原-藤田 伊藤-今井--渡邊-住永 高島-乘越--彦坂-矢野 茨木-関口--橋谷-奥津 -----若林----- -----福田-----
静岡産業大学 監督:安浪貴之 GK 1 若林祐衣 99/02/26 170/67 3年 広島文教女子大附 DF 3 彦坂桃花 99/08/31 168/64 2年 磐田東 MF 9 矢野粧子 98/11/24 156/50 3年 大商学園 32 高島絢音 00/10/20 155/49 1年 広島文教女子大附 14 乘越令奈 98/07/25 162/52 3年 神村学園 22 山下夏穂 97/06/05 160/50 4年 大阪学芸 23 藤原加奈 97/08/31 152/45 4年 都立飛鳥 34 藤田桃加 99/01/26 147/47 3年 磐田東 38 三輪玲奈 00/12/10 156/50 1年 磐田東 FW 10 堀江美月 97/12/07 174/68 4年・主将 開志学園JAPANサッカーカレッジ高等部 17 宮下愛深 99/08/10 162/48 2年 村田女子 控え選手 GK 16 河合茉奈 99/12/14 159/57 2年 福井工業大福井 DF 6 村松夏帆 97/07/23 160/52 4年 大阪桐蔭 8 櫻田彩乃 98/05/19 162/50 3年 日ノ本学園 15 鈴木杏那 98/12/03 163/59 1年 藤枝順心 MF 25 柿元渚 98/10/25 159/57 3年 鳳凰 29 金丸翔子 99/09/29 154/51 2年 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ FW 11 佐合麻理百 98/04/07 167/52 3年 開志学園JAPANサッカーカレッジ高等部
日本体育大学 監督:中西浩二 GK 19 福田まい 98/05/20 170/60 3年 藤枝順心 DF 3 橋谷優里 97/11/15 164/54 4年・主将 神村学園 MF 5 茨木美都葉 98/05/07 155/44 3年 JFAアカデミー福島 6 奥津礼菜 97/05/12 161/53 4年 藤枝順心 DF 16 関口真衣 99/11/29 176/66 2年 成立学園 MF 7 伊藤さくら 98/04/01 158/54 4年 岡山県作陽 8 住永楽夢 98/03/05 148/48 4年 十文字 10 今井裕里奈 98/02/20 160/51 4年 浦和レッドダイヤモンズレディースユース 20 渡邊真衣 00/09/05 156/52 1年 福井工業大福井 FW 9 児野楓香 98/01/15 154/49 4年 藤枝順心 11 目原莉奈 98/07/23 154/51 3年 日ノ本学園
GK 1 水口茉優 99/02/11 170/58 3年 大和シルフィールドU-18 DF 4 森本紗也佳 99/05/12 164/57 2年 岡山県作陽 15 松永未衣奈 99/09/12 165/52 2年 日ノ本学園 23 毛利美佑 00/04/12 160/53 1年 INAC神戸レオンチーナ MF 21 三浦晴香 00/09/02 161/55 1年 浦和レッドダイヤモンズレディースユース 24 久保田明未 99/09/14 167/57 2年 前橋育英 FW 18 李誠雅 99/06/22 166/58 2年 セレッソ大阪ガールズ
双方ユニフォームスポンサー付き。 日体大のユニフォームスポンサーは背中に工藤建設とある。ふと思ったのは工藤健策というサッカーに対する誹謗中傷ライターがいたということだ。野球好きの中にはサッカーへの中傷をためらわないライターが少なくない。
立ち上がり、静産大は⑩堀江(174cm68kg)のポストを軸に押し込む。堀江を日体大は主に⑯関口(176cm66kg)が主に見ているが潰しきれない。というか堀江は大学レベルではポストを封じようがないと思う。橋谷(164cm54kg)は慎重に自由を与えない守備を見せるが放り込まれた時はどうしても負けてしまう。これに対し日体大はスペースにボールを走らせるスタイルで走力勝負を挑む。⑨児野はポジショニングが良く前を向けば脅威になる。アンダー代表の有名選手。⑩今井の運び方や⑪目原のフリーランニングも脅威。静産大はセンターバックはスペースを良く察知するがサイドは右の⑨矢野はバランスのとれた好選手で破らせないが、左がやや危なっかしい。そして日体大⑯関口はパワーだけでなく左足ロングフィードが脅威で、上でもやれる選手じゃないかなあ。これはもちろん静産大⑩堀江にも言えるが。静産大は⑰宮下も身体はないながらもポストからのターン、パス、仕掛けと万能型のアタッカーで有望。そして2トップに納まる静産大は中盤は決して強力とは思わないが、全体にクオリティーが高く押し上げて押し込める。日体大⑦伊藤は左足の精度を買われてスタメンなのだと思うがスタートポジションが低く守備に追われ、違いを出せない。セットプレーも少ない。前半は静産大ペースのまま進み0-0で終了。走りっこを狙った日体大だが、意図を外された。
ハーフタイムで日体大⑦伊藤→㉓毛利。右に入れ⑥奥津を左ハーフに回し大きく布陣を変える。結果的にこの策が功を奏す。日体大はサイド攻撃を徹底し、例え中が薄くなってもFWもサイドに走らせ起点を作り、中の守備をずらせ始める。そして69分(45分ハーフ)、混戦から静産大右センターバック③彦坂が痛む。168cmあり、日体大がサイドから上げても跳ね返し続けた好選手であり、この負傷は極めて痛い。72分⑮鈴木に交代。しかしこれで一気に静産大の守備が混乱。サイドをどうケアするのか、中のマークは、と言うあたりが曖昧になり、一気に日体大ペースに傾く。そして80分、⑤茨木が敵陣深くから左足クロス、ファーで折り返し⑪目原が至近距離で蹴り込み0-1。ゴールするとしたらこの形だ、と予想していたパターンで日体大先制。静産大は交代を織り交ぜるが、日体大は徹底してサイドに運び、88分、右コーナーキックがファーに流れ⑥奥津が突き上げるようなシュートを左上に叩き込み0-2と勝負を決めた。結局0-2。チーム力としては互角というか、今シーズンの日体大は強くないと思ったが、負傷交代で一気に流れをものにした。
日体大の走力は見事だったが、押し込まれたのは堀江が凄すぎたのか、堀江に預けられる中盤の守備が甘かったのか。伝統校の意地と言うべきだろうが、準決勝以降も苦戦しそうだ。
2019年12月21日(土) |
なでしこアカデミーカップ準決勝 アカ福-日テレ・セリアス 浦和-C大阪 |
なでしこアカデミーカップについて。男子のJユースカップと同じくなでしこリーグの育成組織の公式戦で各地域別のグループリーグと決勝トーナメントからなる。ただしこちらは中学生年代。言うまでもなくエリートチーム揃いだ。その準決勝を観戦した。
なでしこアカデミーカップ準決勝 JFAアカデミーカップ-日テレ・メニーナ・セリアス 12月21日 11時 長居 ピッチ良 晴
アカ福 メニーナ・セリアス ---松窪--木村--- -----竹内----- ------------ -氏原--鈴木--白井- 濱野-佐々木-谷川-樋口 ---下吉--本城--- 金成--林--古賀-吉岡 新井-菅原--池上-本多 -----鹿島----- -----渡辺-----
JFAアカデミー福島 監督:見汐翔太 GK 41 鹿島彩莉 DF 27 吉岡心 29 古賀塔子 23 林愛花 (Cap.) 28 金成瑠那 MF 24 佐々木里緒 25 谷川萌々子 22 松窪真心 31 樋口梨花59▼ 20 濱野穂乃香40▼ FW 32 木村未来
GK 40 藤田智陽 DF 30 名木野桃嘉59▲ 33 長田莉奈 MF 34 筒井まつり40▲ FW 26 米田百佳
日テレ・メニーナ・セリアス 監督:坂口佳祐 GK 21 渡辺真優 DF 14 白井心葉26▼ 4 池上聖七 3 菅原眞名 (Cap.) 11 新井萌禾 MF 2 本城茉弥佳 8 下吉優衣 7 本多瑠己 17 鈴木温子 10 氏原里穂菜 FW 5 竹内あゆみHT▼
GK 1 中村菫 DF 6 三谷友夏26▲ MF 13 石川麗奈 FW 9 髙岡澪HT▲ 16 河野美優
JFAアカデミー福島は日本サッカー協会のエリート育成機関、中高1貫指導の中学生年代である。なでしこリーグは高校生チームだろうと加盟できるので、高校生年代をトップチーム扱いとして中学生年代をアカデミー扱いする。対する日テレ・メニーナ・セリアスは日テレ・ベレーザの育成組織で、その中高一貫チームの日テレ・メニーナは中学生だろうと力があれば入れるが、そこにはやや力が足りない選手で構成された、中学生チームにしてメニーナのBチーム的存在が日テレ・メニーナ・セリアスである。
さて日テレ・ベレーザやメニーナはここ数年WWシステムを採用しサイドバックが偽サイドバックとして中に絞り、ボランチが繋ぎつつサイドに展開し、大きく開いたウイングに入れて、偽サイドバックがインナーラップするポゼショナル・フットボールを採用していた。しかしセリアスはメジャーな4-2-3-1を採用している。大きな特徴として右ウイング⑭白井さんが大きくワイドに張っている。一方左の⑩氏原さんは中に絞り、⑪新井さんがその外側を駆け上がる。ただし長居の逆サイドで見えにくかったので、メンバー表通り右ハーフが⑦本多さんだったかもしれない。長居はピッチまで距離があって背番号判別困難なのだ。そしてバックラインはほぼロングフィードを蹴らず、丁寧に繋ぐ。特に④池上さんはフリーキックを担当するほどの正確な右足があり、③菅原さんも技術的に素晴らしく蹴れないわけはないのだが、育成への強いポリシーだろう。②本城さんを経由し、⑤竹内さんに当てていく。ただしアカ福が全体に屈強で当たり勝つので、中盤は潰され、ポストは徹底的に潰され何もできない。加えてセリアスのスローで優雅なパス回しは自らのミスでリズムを崩してしまう。そのため右に張った⑭白井さんのところまでボールが来ない。㉔佐々木さんはダイレクトの左足が素晴らしく、ターンも鋭い上に守備も強烈で中盤を制する。㉕谷川さんもなかなかいい。そしてこの二人の挟み込まれるとセリアスのインサイドは何もできない。前線が動き出しが素晴らしい。㉜木村さんは巧みに裏を取り、キープして起点になる。㉒松窪さんはその動きでできたギャップで受けてどんどん仕掛ける。両サイドの㉛樋口さん、⑳濱野さんは激しいアップダウンでサイドにボールの逃げ場は用意したいセリアスに何もさせない。ただアカ福はペナ付近で不用意なファウルが3回あり、ペナの角付近でフリーキックを与える。ただ高さではアカ福に分があり、大した脅威になっていない。逆に11分、アカ福、右コーナーキックをショートで繋ぎ、コーナーキックのキッカー㉕谷川さんがニアへ鋭いグラウンダークロス、これを㉙古賀さんが合わせアカ福先制。上手くいかないセリアスは26分に⑭白井→⑥三谷。彼女を右サイドバックに入れて⑦本多さんを右サイドハーフに上げる。確かに⑭白井さんはさえなかったがサイドに張るのはベンチの指示のはずで、パスが来なかったからだし、交代直前には決定的クロスを⑤竹内さんに入れた。もう少し我慢できなかったのか?あまり好みではない交代だ。28分、セリアス、ペナ右フリーキック、アカ福GK㊶鹿島さんは高いけどキャッチが不安定で右コーナーキックへ。このカウンターでアカ福は3対1を迎えるが決められず前半は1-0で終了。
ハーフタイムにセリアス⑤竹内さん→⑨髙岡さん。パワーでは勝てないので動き出しのいい点取り屋を入れたということなのだろう。34分(後半4分)、セリアス、またもペナ右カド付近フリーキックに④池上さんが直接狙いバー。セリアスはこの時間帯でロングフィードが2回しかない。こうなると中盤で潰されるのでアカ福ペースは変わらず、ダンプカーのような激しいチャージで何度も潰される。スピード差もあるのでドリブルでも抜けない。足元でボールを動かしてバランスを崩し、逆を取るだけのテクニックもない。更にアカ福は両サイドハーフを40分に⑳濱野さん→㉞筒井さんと代えてサイドを潰し、終了間際にも㉛樋口さん→㉚名木野さんと交代し、全くサイドでも自由を与えないまま完勝した。
セリアスはメニーナに上がれそうな選手も何人もいたが、如何せんミスの多さとパワー不足で完敗した。両センターバックはメニーナに上がるのではないか?
なでしこアカデミーカップ 浦和レッドダイヤモンズジュニアユースレディース-セレッソ大阪アカデミー 12月21日 13時 長居 ピッチ良 晴
浦和 C大阪 -----加賀美---- ---北原--栗本--- 佐藤-今野--清水-大森 ------------ -----角田----- 丸井-中谷--白垣-米田 塚崎-坂口--岡村-新井 中田--楠--吉田-山内 -----前田----- -----中田-----
浦和 監督:百武江梨 GK 31 前田真唯 DF 22 新井みゆきHT▼ 33 岡村來佳 27 坂口博美 40 塚崎萌美 MF 30 角田楓佳 (Cap.) 34 今野真帆53▼ 38 清水優風HT▼ FW 23 大森星奈 24 加賀美心音18▼ 36 佐藤美海
GK 32 山﨑琳 MF 35 佐々木千章18▲ 37 佐藤利音53▲ FW 39 竹内愛未HT▲ 48 前原嘉乃HT▲
セレッソ大阪 監督:長谷川 歩 GK 41 中田凪咲 DF 40 山内さくら 49 楠さやみ 48 吉田琉衣 46 中田昌那 MF 43 米田博美 (Cap.)46▼ 45 中谷莉奈 47 白垣うの 44 丸井優奈52▼ FW 42 北原朱夏 54 栗本悠加
GK 51 名和咲香 MF 52 井田聖来46▲ 56 木下日菜子 57 杉本瑛麗奈 FW 55 佐藤由奈52▲
男子サッカーにおいてはテクニックでは関西勢は関東勢に引けを取らない。むしろ上回っていると思う。少なくともドリブルなど一見派手なテクニックでは上回っている。繋ぐチームも多い。しかし女子においてははっきり言って劣勢だ。チーム数も少ないし層も薄いところを見ると単に競技人口の少なさ、女子がサッカーをする環境の乏しさなどがあるのかもしれないし、また個々の指導者の問題でテクニカル志向の指導者が少ないためかもしれない。関西の女子の高体連では極端なテクニカル志向は京都精華くらいで、クラブもC大阪もアイナックもテクニカル志向ではない。C大阪は激しい当たりを身上とする戦うチームである。これは男子にも言え、クラブカラーという印象すらある。 ゲームは立ち上がりから浦和が繋ぎ、C大阪がプレッシングからのカウンターを狙う形だ。浦和は㉚角田さんの正確なキックで組み立て、㉓大森さんのスピードや㊱佐藤さんのカットインなどポゼッションを高めての仕掛けが光る。一方バックラインは㉝岡村さんを軸に技術的には高いが、守備は甘く身体のぶつけ合いで苦戦。㊵山内さんも攻撃意識は高いがC大阪㊸米田さんの体格を活かしたキープ、パワードリブルに対し守備力が足りず奪えない。しかし米田さんも消耗するスタイルで、単純に米田さんが優勢とは言えない。11分、C大阪、ロングフィードに左裏を取った㊹丸井さんが必死に足を伸ばし、GK㉛前田さんの脇を抜く。0-1。17分、またもC大阪が裏に放り込み㊷北原さんが走るがシュートは浦和㉝岡村さんがブロック。17分、浦和㉔加賀美さん→㉟佐々木さん。右ハーフに入り㉓大森さんがトップに。加賀美さんが潰されていたし、前線をスピードでかき回せ、という意図か。しかしC大阪のプレッシングの圧は一向に収まらず、逆にロスタイム、左コーナーキックから㊽吉田が長身を生かしヘッド。0-2とする。
後半に入り31分(後半1分)、浦和の左クロスに交代出場の㊴竹内さんが胸でワントラップ左足シュートが決まり1-2。まるで練習のようだった。ハーフタイム以降浦和がC大阪のプレッシングに適応し、早いパスワークを見せる。一方的に押し込み、C大阪はなかなか当たりに行けない。カウンターにも行けず、粘り強く守る。そして48分、ついにC大阪、カウンターから至近距離シュートをバーに当てる。超決定機。浦和はサイドバックも上げて、右の㉒新井のクロスを左サイドバック㊵塚崎がシュートするシーンも。しかし猛攻実らずC大阪が逃げ切る。浦和は㉞今野さんなど名手が多かったが、ミドルがなく、それが回しながらも崩しにこだわり過ぎ、シュートに行けなかった要因だろう。C大阪は闘争心で上回った。
2019年12月16日(月) |
雑文・「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」ネタ |
注:以下の雑文はライトノベルの伏見つかささん『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を初めて読んだ10年以上前に会員制SNSにそっと上げた文章です。というか原作をほぼそのままパロディーにしています。ここで取り上げた近大附や野洲は個々での観戦数の多さからも分かるように決して嫌うだとか笑うようなチームではなく、むしろ好きだからこそ数多く見ています。キャラクターが立っている高校なので使わせてもらったままです。どうか皮肉というような受け取り方をされないでください……・
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『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を読んだ。普通の主人公と仲が悪い何でも出来る妹が実はオタクだった……というコメディで、ちゃんとしたクライマックスはあるが、出色の出来は3章のアニオタ同士の罵り合いだ。ヌルオタゆえ、十分理解はできないが、面白かった。この部分をサカオタ同士の罵り合いに変換した。一方がスイーツ(笑)妹桐乃、もう一方が邪気眼の黒猫。169pから引用・変換した。
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「やっぱさっきのパスなし。あたしからも質問させて。――そのレプリカユニって、何のコスプレ?久御山……じゃないよね?」 「ああこれ?久御山じゃないわよ、全然違う、どこに目をつけているの?……選手権に出てくる野洲……まさか、知らない?」 知らねえ。まさかと驚かれても知らないもんは知らねえ。桐乃も知らなかったようだ。 「ふぅん?名前は聞いたことあるような気がするけど……滋賀だっけ?」 「ええ。『野洲高校~we will rock you~』テクニック・アイディアともに今期最高峰のセクシーフットボールよ。来週1時から試合やっているから、ぜひとも観て頂戴」 「あ、それって、あの――近附の裏じゃない?確かオサレ系邪気眼厨二病サッカーとか言われてるやつ」 ぷちっ。いま、俺には、ドクロマークのスイッチが押される幻影が見えたね。 「――――聞き捨てならないことを言うのね、あなた。近附って、まさか近大附属高校のことかしら?――ハ、バトル系サッカーなんて、いまさら流行らないのよ。あんなのは超低能のお子様と、肉弾戦さえあれば満足する大きなお友達くらいしか観ない駄サッカー。だいたいね、人気的にはそっちが裏でしょう?くだらない妄言はやめなさい」 「人気?なにソレ?いい?あたしが観てるチームが『表』で、――それ以外が裏なの。コレ世界のしきたりだから覚えておいてね?だいたいアンタ、その言い草だと近附観てもいないでしょ。つーか前の試合の終盤戦観てたら、絶対そんなふざけた口きけるはずないからね!あーかわいそ!アレを観てないなんて!死ぬほど燃える展開に合わせてメチャクチャゴリゴリ攻めるってーの!体育会系サッカーなめんな!」 「あなたこそ口を慎みなさい。なにが厨二病サッカーよ。私はね、その漢字三文字で形成される単語が死ぬほど嫌いだわ。ちょっとそういう要素が入っているというだけで、チームの本質を見ようともせずにその単語を濫用しては批判する蒙昧どももね。あなたもそんな豚どもの一匹なのかしら?」 なにコレ?なんでいきなり喧嘩が始まっちゃってんの? 「待ーて待て待て待て待て!二人とも立ち上がんないで座れ!落ち着けって!たかがサッカーじゃねえか、な?」 「たかがサッカー?」 ぐりんと二人揃ってこっちを向く桐乃&黒猫 「……し、失言でした!」 いかん、マジになったサカオタはおっかねえ。
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といった調子です。 一番笑えるのは黒猫らしさが出ている以下のセリフ。そのまま引用。
「……っふ……よくもまあ、べらべらと好き放題さえずってくれたものね……人間風情が……。いいでしょう、外に出なさいなビッチ。真の恐怖というものを、じっくりとその身に刻んであげる。来世で後悔するがいいわ」 「うっさい!いい加減にしてよね、この邪気眼電波女っ!」 「……じゃっ、邪気眼……ででで電波女ですって……?ク、クククク……ついに言ってはならないことを言ってしまったわね……。あ~あ。かわいそうに、どうなってもしらないわよ……後悔してももう手遅れ。もはやこの負の想念は私自身にすら止められはしない……」 「バッカじゃないの!?アンタさー、生きてて恥ずかしくならないワケ?もう死ねば?」
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人間風情が、と言っているが黒猫は人間です。この小説の世界に超自然現象など何一つありません。こんなことを口走る黒猫がこの小説で一番人気というのは良く分かります(笑)。
2019年12月15日(日) |
プレミアプレーオフ マリノス-札幌 横浜FC-富山第一 |
プレミアプレーオフ 横浜F・マリノスユース-北海道コンサドーレ札幌ユース 12月15日 広域公園第一球技場 11時 ピッチ良 晴
マリノス 札幌 ---ブラ--石井--- ---深道--湯浅--- ------------ ------------ 津久井-植田-吉尾-松田 木戸-坂下--本間-大和 池田-小林--木村-日隈 成瀬-安田--東--田中 -----加藤----- -----山本-----
監督:筒井紀章 GK 21 加藤陽向 DF 2 日隈雄作 5 池田航 6 小林夏生 12 木村恵風 MF 8 石井宏育 11 松田詠太郎 13 植田啓太 14 吉尾虹樹 FW 17 ブラウンノア賢信 23 津久井匠海
GK 1 小澤俊介 DF 3 和田昂士 4 岩井龍翔司 24 成田翔紀 MF 7 井出真太郎 25 中村翼 FW 15 星野創輝
監督:財前恵一 GK 1 山本透衣 DF 2 田中光太 3 東潤太 4 安田弐士輝 20 成瀬護 MF 6 坂下桂悟 8 本間洋平 14 木戸柊摩 18 大和蓮 FW 7 深道也麻人 11 湯浅歓多
GK 16 逢坂文都 DF 5 菅野紘希 15 工藤亘平 19 鈴木雄万 FW 9 小山田凌 10 小笠原大将 13 中村颯汰
マリノスはポジショナルフットボールを強く意識したトップチームに準じたスタイル。⑬植田が下がって組み立てて正確なキックで展開する。両サイドバックは偽サイドバックで⑤池田は絞るだけでなく一気に前線まで上がりセンターフォワードの位置まで上がる。⑭吉尾が運べて組み立て⑬植田としばしば役割を交代させる。⑰ブラウンノアに良く収まり左足で正確に捌く。②日隈もいい位置に現れ、両サイドハーフを活かし、カウンターを潰す。一方でサイドからのカウンターを許す。 札幌では⑳成瀬が左足でクロスを上げ、2トップの⑦深道、⑪湯浅は屈強で高さもあり、動き出しが良く起点になれる。チームで一番上手いのが⑧本間で左足一本でコントロールし、運んで正確なパスを振り分ける。全体に上手さではマリノスだが当たり勝てる札幌が中盤で潰しにかかる。 2分マリノスGK㉑加藤、凡ミス。札幌ボレーは外れる。超決定機。マリノスのコーナーに対し体格で優る札幌はゾーンで守る。9分、マリノス⑧石井、思い切ってロングは正面。展開を読んだいい判断。14分、マリノス⑰ブラウンノア、ペナ内で左足シュートはブロック。シュートモーションが早い。直後にも⑧石井の鮮やかなスルーパスもオフサイド。札幌はサイドが空いているので⑳成瀬の左クロスなどが効き始める。しかしマリノスも中は堅くマークを外さず高さもある。マリノス⑪松田右カットインシュート、セーブ。25分、マリノスDFでのパスを札幌カット、⑦深道から⑪湯浅へ、シュートはナイスセーブ。37分札幌、④安田ロングフィード、⑦深道裏を取り抜けかけるが切り返してしまいカット。決定機。38分、マリノス、右コーナーキック、⑬植田の右足にファーヘッド、上に外れる。43分、マリノス⑪松田、鋭いグラウンダー右クロス、ファーでクリア。左コーナーキックへ。その左コーナーキック、⑬植田のボールにニアで⑫木村高いヘッドがさく裂し、1-0とマリノス先制。前半終了。 双方力を発揮したいいゲームではないでしょうか?個性にも違いがあり、全く分からない拮抗したいいゲーム。 だがハーフタイム以降様相が違った。つまり札幌がおかしくなった。いきなりミスから⑪松田にこぼれキーパーと1対1、セーブ。53分(後半8分)、中でタメてマリノス⑪松田またもキーパーと1対1、セーブ。56分、⑪松田、右手切り返しシュートは左に外れる。58分にはマリノス㉓津久井のシュート。これで札幌は⑪湯浅⑥坂下→⑤菅野⑬中村。肝は守備のいい⑤菅野をボランチに入れて⑧本間の守備の負担を軽くすることだ。だがチーム全体の歯車が狂いどうにもならない。68分にはキックのいいはずの札幌GK①山本が⑧本間に繋ごうとしてカットされるなどゲーム感覚がおかしいのでは?と思われる点が多々出てくる。更にマリノス左からスルーパス、動き出しの良い⑰ブラウンノアが倒されPK。これを自ら蹴るが左のバーに当てて失敗。札幌は69分、⑱⑭→⑩⑨をフォワードに入れてフォアチェックに行き、マリノスも78分、㉓津久井→⑦をいれて攻め合う。以降札幌は⑳→⑰.マリノスは85分⑧→㉕.札幌は3トップに変更するが最後まで空回り。ロスタイム、マリノスは選手交代と見せかけ、やっぱりないです、などと狡猾な時間稼ぎ。主審もすかさず「1分追加します」。そして⑪→⑮と交代し結局1-0でマリノスが勝利しプレミアリーグに昇格した。
まず富山第一の初の高校選手権全国制覇時について触れておきたい。あの時星稜は準決勝で京都橘と対戦した。京都橘は前年度全国準優勝(PK負け準優勝)であり、前回大会得点王の小屋松がいる。この小屋松はスピードと得点センスとテクニックに加え、中盤に下がって決定的パスを出せるという特徴がある。その前年度は仙頭とダブル得点王だったが、ともに引いて受けて決定的パスを出せて得点も出来るという持ち味を活かしあったコンビだった。仙頭が卒業し、小屋松はより自由度を増した。京都橘のフォーメーションは4-4-2で小屋松は下がるFWだ。それに対し星稜のフォーメーションも4-4-2。河崎監督は名ゼネラルマネージャー・タイプだが必ずしも名コーチというわけではない。若いころは石川県でも日本高校選抜を指揮した経験のある金沢桜丘の久下先生の後塵を拝していた。指導力で敵わないなら関西からのサッカー留学や環境整備など学校サイドのバックアップを取り付けゼネラルマネージャーとしての手腕を発揮して、またその頃に久下先生が県立校教師の宿命として転任されたこともあって立場は逆転した、という事情がある。星稜の4-4-2は普通小屋松みたいなタイプにはDFとMFがマークを受け渡して守る。しかしそこまで戦術的に熟成されたチームを作れる力のあるコーチではない。そこでマンマークのスペシャリスト・平田という中盤の選手を小屋松のマークにつけてどこまでも張り付かせた。この策が功を奏し星稜が勝利した。そして決勝である。富山第一には結果的にこの大会得点王になる渡辺(富山大に進学)がいる。フォーメーションは4-2-3-1の1トップ。河崎先生は準決勝で味をしめたのか、この渡辺に平田をまたしてもマンマークさせる策を採る。しかし渡辺は引いて受けるタイプではなく、徹底してバックラインの裏を狙うストライカーである。この選手に中盤の選手をマンマークさせるということは星稜のバックラインが5バック気味になり、1トップの富山第一を見るには余り気味になる。そして星稜の中盤は3枚になり、5-3-2のようで、中盤で数的不利になり、はね返しても次々にこぼれ球を拾われ、猛攻を受け続ける。つまりスタミナを消耗する。さすがにまずいと気づいたのか、ハーフタイムで普通の4-4-2に変更したが、スタミナの消耗は消せない。幸運にも星稜は2点先制したが、富山第一が運動量で優り、後半終盤の猛攻でPKを取り、そして2-2で迎えた延長では富山第一の前に星稜は手も足も出なかった。完全に戦術で富山第一が上回った勝負であり、星稜の采配ミスだったと思う。 が、その後富山第一が5バックを採用した。しかも3-5-2の両サイドが下がった、つまり単なる表記の問題ではなく、本当に5バックの5-3-2という。中盤が不利になるこのフォーメーションの欠点をヨーロッパの最高の指導者ライセンスを持つ大塚さんが理解できないわけはない。この富山第一もテレビでは見ているが、サッカーの戦術というものは生観戦でないとなかなか理解は難しいものがある。そういうわけでこのゲームに足を運んだというわけである。結果的には大当たりだった。
プレミアプレーオフ 横浜FC-富山第一高校 12月15日 広域公園第一球技場 13時30分 ピッチ良 晴
横浜FC 富一 ---奥村--佐々木翔- -------碓井--- ------------ ---吉倉------- 佐々木柊小倉-中川-宮原 -広瀬--高木--矢崎- 小林-増田--北田-田畑 真田-丸山牧野吉藤-中園 -----深宮----- -----中村-----
横浜FC 監督:小野信義 GK 1 深宮祐徳 DF 3 北田悠慎 6 小林佑煕 8 田畑麟 36 増田健昇 MF 4 小倉陽太 10 宮原輝 11 中川敦瑛 17 佐々木柊真 FW 7 奥村周太 9 佐々木翔
控え選手 GK 21 松野凌大 DF 2 花城怜志 5 蛯名亮太 MF 14 永田亮輔 28 山崎太新 30 前田柊 FW 20 堀越拓馬
富山第一 監督:大塚一朗 GK 1 中村純四郎 DF 2 中園享成 3 吉藤廉 4 丸山以祐 5 真田滉大 6 牧野奏太 MF 10 高木俊希 (Cap.) 14 広瀬翔一朗 19 矢崎謙介 FW 11 碓井聖生 25 吉倉昇空
GK 12 谷中春太朗 DF 7 清水聖己 16 浦崎廉 MF 8 小森登生 MF 22 伊石侑生 24 中川晟 FW 20 高橋駿斗
富一はスカウティングもあって、横浜FCのキーマンのキャプテン④小倉に対し、FW㉕吉倉が守備時は下がってみていて、中盤に余裕を与えず、まるで一人多い人数でゲームをしているかのようにスペースを与えない。5バックは3バックの両サイドが下がっているだけの形というよりもきっちり5バックで中央の⑥牧野もガンガン前に出て潰すし、5人ともボールが入れば前に上がり潰す。つまりアタック&カバーの関係が割と均等である。⑥牧野はスイーパーというわけではない。攻撃時は比較的両サイドが上がるが、基本的には早目に2トップに当ててダイレクトプレーを多用。中盤の判断も早い。つまりシンプルだが切り替えや判断が早く合理的で基本のベースが高い。そのあまりの機能美に驚いた。ナルホド、これが富一の5バックかと。全国高校総体で準優勝するのも納得だ。これに対し横浜FCは個々の技術が高く、特に右の⑩宮原の突破力と左足の精度が素晴らしい。そして④小倉は間違いなくいい選手なのだが、戦術上の肝ということもあって警戒されているのに自分のところで何とかしようという意識が高く、囮に徹すればいいのにリスクを冒してしまう。⑪中川は鋭いターンがありスペースが無くても何とかしてしまう。 さて、正直に書こう。第1試合終了後に空腹でメイン陸上競技場の食堂に行ったが、米が切れているということで「ラーメンならすぐできる」と言われて注文したが20分も待たされたので第2試合には5分遅刻した。となると細かいスタッツは記録していない。全体に富一の戦術の機能美VS横浜FCの個々の能力という印象でゲームが進む。10分には富一がファウルで警告をもらうが概ね互角の展開で前半終了。
ハーフタイムで大きな変化はない。しかし51分、横浜FC⑩宮原が右カットインから強烈な左足ミドル、伸びる弾道にGK①中村も届かず決まる。0-1。爆発的なキック力だった横浜FCとしては崩せない展開を個人能力の1発で変えた。富一は⑭広瀬→⑳高橋。横浜FC④小倉徹底警戒という戦術は変えない。メンタルを変える。依然として互角の展開である。 更に横浜FC⑩宮原右カットインから再び弾丸ミドル、正面だが伸びるのでGK①中村がパンチに行ったが正面に弾けず後方に逸らしてしまう。コーナーキックに。何というか、これはミスというより中村の能力、というか「目」の限界を超えたシュートなので仕方ない。宮原の左足が凄すぎるのだ。しかし富一の集中は高く④小倉が持ったと同時に3人が襲い掛かって奪うなど、戦術を忠実に実行している。70分、横浜FC⑰佐々木→⑭永田。中盤でただ一人触れなかったことからも分かるように活きていなかったが、これは不調というより富一が戦術的に消していた印象。あと富一の右の②中園が攻守に効いていて、攻撃参加もある一方で引くのも早くスペースを消され、しかも佐々木が守備に追われるという展開もあった。77分、富一、⑲矢崎→⑧小森。83分、富一㉕吉倉→㉔中川、②中園→⑯浦崎。パワープレー発動。この時間帯富一はセルフジャッジでハンドとられるなどやってはいけないミスもしたが、ロスタイム、GK①中村のロングフィードに競って裏に抜けた⑪碓井が倒されPK。これを決めて1-1に追いつき延長へ。 ここでまた正直に書くが、この日は鈍行で帰ると決めていた。延長を最後まで観ても数字上帰宅可能だが、何らかのトラブルを考えたらリスクが高い。そこで早めに切り上げる決断を下した。延長早々に横浜FCが⑨佐々木が決めて、これを確認して帰路につく。結局横浜FCが勝利してプレミアリーグ昇格を決めた。
ところで今年のプレミアプレーオフでは触れねばならないことがある。あくまで個人的な見解だが、プロのアカデミーは個人の育成のためにある。いや、アカデミーに限った話ではない。私はサッカーに超高校級はいらないと思っている。高校レベルを超えているなら高校レベルでプレーするな、と。チームにとっては大きな戦力でも低いレベルでプレーすることは選手個人のためにはならない。今大会出場クラブには3人の高校生Jリーガーがいる。山形のDF半田陸、横浜FCのFW斉藤光穀、鳥栖のMF松岡大起である。観戦記からも分かる通り横浜FCは斉藤をユースのゲームに起用しなかった。斎藤は今年のU-20ワールドカップで18歳の飛び級レギュラーだ。高校生のゲームに出るのは本人のためにはならない。問題は残り二人である。山形はトップチームの完全なレギュラーではないとはいえ半田陸を起用した。半田陸は今年のU17ワールドカップのキャプテンであり、出場3試合をすべて完封した守備の要である。高校レベルの攻撃など彼には通用するまい。勿論山形のプレミアリーグ昇格にためには大きな戦力である。しかし彼のためになるのだろうか?むしろ休んで来シーズンに備えるべきではないのか?甚だ疑問だ。初戦は完封勝ちで決定戦は彼のところではないところから破られて叩き込まれて1失点し、それで山形は負けたらしい。もっと疑問を感じるのは鳥栖の松岡である。彼はJ1の完全なレギュラーでチーム1の運動量と正確なキックが武器の選手だ。高校レベルでは到底封じられる選手ではない。逆にいうと高校生のゲームに使うべき選手ではないと思う。しかしプレミアプレーオフ2試合にフル出場させ、鳥栖はプレミアリーグに昇格した。これだけでもはっきり言って不快なのだが、さらに不快なことがあった。翌週に鳥栖のBチームがプリンスリーグ九州昇格をかけた大会があった。そのユースBチームのゲームにも松岡は出場して昇格させたのだ。J1レギュラーが高校生のBチームのゲームに出て本人のためになるとは到底思えない。鳥栖サポーターには悪いが、鳥栖の育成の姿勢に強い疑問を感じる。高校生年代のAチームとBチームの間にはAチームが残り消化試合でかつBチームが昇格または残留がかかっているときにAチームの選手をBチームと入れ替えないために何人だったか忘れたがプロテクト選手という制度がある。つまりAチームの主力はBチームのゲームには出られない。しかしトップチームレギュラーの松岡はプロテクト選手だったわけはない。だからルールの穴を突いたわけだが、繰り返すが、これは本人の育成のために極めて不快な話だ。身体を休めて、語学でも勉強するほうがよほど本人のためになっただろうに。
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