V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
私のリーダーシップセミナーのワークのひとつで、「自分がへこたれ、もう会社を辞めたいと」を思ったときのことと、なぜそこからV字回復できたのか、そのきっかけになったことの2つを書いていただき、これを一連のストーリーとしてグループ内で伝えあうセッションを設けている。昨日の受講者の一人は、数年前の派遣切りのことを語ってくれた。彼は切る側の立場にあり、全体の80%を切る仕事をしたという。この時、彼は誰を残して誰を切るのかの選択をし、それを伝えた。「なぜ私なんですか?」という問いにも答えた。そして、各派遣社員の最後の出勤日には花束を買いに行き、それを渡して労った。この仕事をしたときが一番辛かったという。自分に決定権も意見を言う機会もない仕事を、命令ひとつでしなければならない環境は、軍隊と違い今日それほどあるわけではない。それに耐えてやりきった彼は今、誰よりも雇用維持の大切さを胸に刻んだ人になっている。 |