キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2011年08月28日(日) 愚かなのは、この私。


王子とはもう無理なんだろうなぁと思っている。
なんとか努力して頑張ろうって思ったけど
心が「もうだめだよ」って言ったら、もうダメなんだと思う。
頭では、「王子はいい人だよ!」って言ってるのに。


王子はいつだって優しくしてくれた。
でも私の想っている「あたたかい人」とは
少し違っていた。
私は王子が「好き」だったけれど
「愛しい」と思うことが出来なかった。
そしていつも、その「愛しい」の基準を
Jとの恋と比べていた。


私は王子に会うたびに、笑顔がなくなった。
何故か分からないけど、会うのが苦しかった。
「愛してるよ」と言われると「私も」とは返せなかった。


苦しかったことも色々あったけど、
当然楽しいこともいっぱいあった。
Jよりも、一緒に居た時間はずっとずっと長かった。

一緒に色んなところに行った。
美味しいものをたくさん食べたし、
美味しいものを一緒に作ったし、
美味しいものを私のために何度も作ってくれた。
私の実家にも来てくれたし、両親にも会ってくれた。
海外に出張に行くと、いつでもお土産を買ってきてくれた。
私が淋しくならないように、毎日メールをくれた。


思い出すと、何かをしてもらってばかりだった。
感謝しきれないと思う。

けれど私も、王子に何かしてあげたかった。
私が必要だと思ってもらいたかった。
私も王子を喜ばせたかった。
けれど、王子はそれを望んでいなかった。


私は王子の話が聞きたかったけど、
王子はあまり自分のことを話さなかった。
王子は私の話しを聞きたがったけど、
私は話すのが得意ではなかった。

お互いの些細な「言い方」が引き金になって
何度も何度も喧嘩をした。
王子はいつだって冷静に大人の対応をしたけど
私はそれも苦しかった。



本当なら、王子と一緒にやっていきたかった。
結婚だってずっと考えていた。
けれど、それを想像したときに、心から笑っている自分を想像できなかった。


これ以上は、きっと一緒に居られない。


これから先、いい人に会えるかどうかなんて分からない。
王子よりしっかりした人に会えることはおそらくないだろう。
王子は一人の人間として、とても自立している人だったから。


王子と離れることはとても辛い。
家族をひとり失うようなことだから。
Jのときも、そうだった。


でもどんなに辛くても、どんなに泣いても
今はただ耐えるしかない。


幸せになる道は、辛い想いをしてでも
自分で見つけるしかない。

























はるか |MAIL

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