2004年04月01日(木) |
私に名前を授けてください |
私に名前を授けてください
夜の霧の街灯の脇から ほんとうに小さなものたちが湧いている きぃきぃと ほんとうに小さな声を上げている
いられなくなったのだねと 手を差し伸べると 爪の先から入り込んで なんだか悲しくなるのだけれど それはたぶん ほんとうではない よくわからないことがときどき起こって そのたびに何か欠けていくような気がするのだけれど それは欠けていくのではなく 埋められていくのだろう
頭の中でふいに呼ばれて どこを向いていいのかわからず 首を傾げてみる どのような名で呼ばれたのか いくら考えても思い出せないので きぃきぃと つぶやいてみる ほんとうに 小さな声で
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