今日はずっと、モーツァルトに没頭。
どんどんピアノを弾いていくうちに フッと、力が抜ける時間がやってくる。 音に、意識が集中していく。
そんな時の音は、自分で言うのもなんだが、ダイヤモンドのように、キラキラと輝く。 伸びがよく、抜けがよく、丸みを帯びた響きで包まれていながらも、輪郭がスッキリした、落ち着きのある音。 どんなにf(フォルテ)で弾こうとも、どんなにp(ピアノ)で弾こうとも、輝きは失われない。 柔軟に、色彩と重みを変化させることができる。
よく響く、天井の高い我が家のおかげかもしれない。
弾いていて、幸せだと思う瞬間。 いろんなアイディアが、次々と湧いてきて、止まらない。 こうしよう、ああしよう、この和音はこっちの音を出した方が安定する、この不安な感じをもっと強調しよう、もっと立体的な旋律と伴奏のバランス、ここはどんな音色を求めるのか?・・・。
ピアノで紡ぐ歌。 歌が、止まらない。 楽しい、とかそういうこと以上に、敬虔な気持ちになる。 こんなに美しい音楽が存在する事に、感謝したくなる。
こういう、マニアックな幸せを知っている、ということ。 これが、ピアノをこれまでさせてもらってきたことの一番の収穫なんだと思う。
しかし、モーツァルト、深いですわ。 やればやるほど、ドツボに嵌まることもあれば、浄化され洗練されていくこともある。好みの問題もあるしなぁ・・。 難しい。難しいけど、好きだ。
いや、でも、間に合うのか、7月の試験まで。 3月中頃までに、全曲一通り仕上げて、そのあと一回崩してからもう一度練り上げたいのだが。 コンツェルトもしなくちゃいけないし。 自分なりの完璧を求めれば求めるほど、時間は足りなくなっていくわ・・・。
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