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2004年07月09日(金)   禅定の弓 鬼籍通覧/椹野道流

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火災現場からO医科大学法医学教室に運び込まれた老人の遺体。単なる焼死と思われていたが、伊月とミチルが解剖したところ、遺体からは煤の吸引も、一酸化炭素中毒の症状も認められなかった……つまり、火災の前に死んでいた!同じ時期、同地域で連続動物殺害事件が発生。伊月、ミチル、新米刑事の筧の三人は真相に迫るが……。(裏表紙より)
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約2年ぶりの新刊、法医学教室奇談(オカルト)シリーズです。
今回こそ、オカルトに「?」をつけさせていただきたい…。さらに帯のコピィも微妙に的外れ。がんばれ、講○社!
このシリーズ、どこがお勧めポイントかと聞かれれば、①法医学に少し詳しくなれる、②後味苦し、③各章間の「飯食う人々」がおもしろい、でしょうか。
この「飯食う人々」を読むと、どんな状況心境でも人間って飯を食うものなんだ、とか、いかに飯の場面が悲喜交々であるのか、とか感じます。
あとがきによると、このシリーズこれからもひっそりと続いていくようで、小躍り小躍り。



「(略)人間は難儀なもんで、過ちを踏まえんと進歩できへん生き物やからな」


椹野道流:禅定の弓 鬼籍通覧,p.126,講談社.















ゆそか