おちょこの日記
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友人が死んだ。 ママと共通の友達。 土曜日にママからの電話で悲報を聞いた。
お通夜にもお葬式にも仕事で行けなかった。
友人はかつてママの店で働いていた。 大きな身体で割烹着がよく似合ってた。
もういないということがアタシもママもわからない。 余りにもその現実が遠くて。
あの割烹着姿はもう見られない。 あの大きな身体で抱きしめてはくれない。 何よりもあの声も大きな笑顔ももう何処にもない・・・・・・。
ママがお通夜とお葬式に出席した。 死因を聞いていないのでママに逢いに行った。
写真と花とすでに骨になった友人しかいなかったと言われた。
どういうこと? 知らない。着いたらもう骨だった。
自殺だった。 たった一人で 林の中で。
見つけたのは警察だったらしい。
遺体を見て、骨になる所を見ていれば納得できる。 でも、写真と骨だけじゃそんな実感わくか? お経を聞いてる間中、ママは文句を言い続けたらしかった。 焼香もせずに帰ってきた。 車の中で一人で泣いたらしかった。 文句しか言わないが、淡々と喋るその口調から、その悲しみがどれだけ深いかわかる。
窓の外を見ながらママが言った言葉が離れない。
失敗すりゃ(自殺が)良かったんだ……。
ねぇ、聞こえたかしら? こんなにも悲しい気持ちが。 こんなにも哀しい言葉が。 友人の死へまっしぐらに向かった気持ち。 きっと、誰の声も、姿も聞こえないし見えなかったんだろう。 1度死にかけたアタシは何となく知っている。
生きていたら死のうとした事を後悔する。
彼にもそうであって欲しかった。 生きていて欲しかった。 笑い話にして欲しかった。
何で黙ってそんな寂しいところで死んじゃうのよ? きっと今も一人でしょう? 帰ってきてよ、頼むから…。
お葬式にも行けなかったアタシは実感が薄くて 今日も働いて仕事が終わったその後に、
『 あぁ、もういないんだ…… 』
と思った。
ママの言葉が頭物の中に繰り返し響いて涙が出た。 狂いそうな程に悲しみがアタシの胸の中にあった。 ただ、ただ、哀しかった。切なかった。
それは、今日、友人の死を知ってから4日目の事。
でも、まだ 嘘に思える。
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