幸福と 科学   ...ごとうみちこ

 

 

Dのこと - 2002年12月15日(日)


20年も会っていない幼なじみの男の子が亡くなった。

生まれつき心臓が悪くて、
私の記憶の中で彼はいつも紫色の唇をしている。

私が最後に会ったのは、小学校に上がってからだ。
私が引っ越してしまっていたので、
そのとき会うのは久しぶりだった。

私、そのときちょっといやだった。

私の方がひとつ年下なのに、
明らかに私の方が大きくなっていたから。
自分のつやつやのほっぺがいやだった。

もっと健康だったら、ほんとはあなた、
こんなふうになっているんですよ。
自分の存在がそう言っているみたいな気がした。

そのあとの数回の引越しで
あまり行き来がなくなって、それ以来私は会っていない。
だから私が知っている彼は、ひょろっとした少年のままだ。

彼がそのあと何度も死にかけたこと、
もう何年も生きられないと言われながら、
何度も何度も持ち直したこと、
パソコンを手に入れて、家の手伝いをしながら過ごしていることなど、
風のたよりののようにきいていた。


29年生きた。

お参りに行ったら、私が子どもの頃、
いっしょにうつった写真も
きれいに整理されて壁に貼ってあったと母が言っていた。



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特別なことは何もない - 2002年12月14日(土)


途中仮眠しつつ結局朝9時頃まで会社。

土曜日の9時ってこんな感じなんだ、ふーん。

大通公園のドトールでコーヒーを飲む。
禁煙席と喫煙席のフロアが入れ替わっていた。
2階のカウンターから公園を眺めたかったので
煙を承知で2階へ上がる。

ウッ。

…降りる。

階段を昇り降りしたせいで
トレイの上のコーヒーがこぼれて
皿がグズグズになっている、ちっ。

そのままぷらぷらとハンズに寄ったら
スリッパが欲しくなり、トイレ用に買う。イイ感じ。

いつもよりひとつ向こうの電停から
市電に乗り込む。すいている。

14時くらいまで仮眠。
携帯が鳴って飛び起きる。
「もしもし」誰も出ない。

自分でセットした目覚ましであることに
30秒くらいしてから気づく。

まだ眠りたいが
このくらいにしておかないときっと逆転してしまう。
洗濯、掃除、なっとうごはん。

山下和美「摩天楼のバーディ」を思い出してイッキ読み。
でもどういうわけだか
当時感じてたほど面白いと思わなかった。

休む休む。


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即答する女 - 2002年12月13日(金)


金比羅山にKちんと行ったとき、
「Kちん、巫女さん似合いそうだねえ」といったら
「よく言われるー」というので、

「じゃああたしは何が似合う?」ときいたら
「アメリカの、地方だけ飛んでるちいさい航空会社のスッチー」
と即答された。


ときどきそのことについて想像してみる。

悪くない。






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忘れの記録 - 2002年12月12日(木)


月曜に予約していた歯医者に行くのを忘れていた。


と思ったらこんどは
たまたま入ったロッテリアに
すごく気に入っている手ぶくろを忘れてきた。

朝、寄ってきたらあった。
キチン、と重ねられて
可愛い店員さんが「これですか?」両手にのせて持ってきた。

にっこり。

自分の手にずっとはめられていた物が
そんな風に扱われるのってなんだかはずかしい。


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Rという本のこと - 2002年12月11日(水)


ここしばらく、たまたまなんだけど、
家や建物についての仕事に関わる機会が多かった。

会社の仲間とも必然的に(半分冗談だけど)
たとえばどういう家を建ててみたい?とか、
ゴトウさんだったらどういオーダーする?とか
そういう話になったりもして、でも
なんか違うんだよなあとずっと思っていた。

新築の家かあ。うーん。
一戸建てかあ。うーん。

大きな音で音楽が聴けるのは魅力的だけど、
それ以外はあまり興味ないなあ。

新しいものを自分のためにわざわざつくるというのが、
居住空間という意味においては、なんだか気持ち悪い気がした。

探して、合わせて、暮らす。
そういう方がしっくりくるなあと思っていた。

別にそこからなにか深く考えていたわけではないのだけど、
そしたらこんな本に出会った。

R  the transformer

私のようなどうということがない人間が感じていることは、
必ずほかの誰かがまた感じていたりするものなのだなあ、
と思った。

でもそういうことに、共生ということの可能性があるんだと思う。


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超… - 2002年12月10日(火)


超水族館鳥羽

今つぎに私が狙っている(?)テーマパークである。

超水族館鳥羽…
なんだかものすごい力技(しかも寝技系)で
押さえ込まれてるようなキャッチフレーズ。
私の中で超水族館鳥羽はまちがいなくマッチョな男だ。
しかも前髪はとんがっているイメージ。まさにスネオヘアーである。

しかしこれ、かなり応用がきくんじゃないだろうか。


超編集者後藤とか。

だめだ疲れてる上に焦っているのでおもしろいことがうかびませ
ん。





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ちょっとまあきいてくださいよ。 - 2002年12月09日(月)


久しぶりに心の底から腹の立つ相手との出会い。

最初に会ったときから、この人はなんか
相手が自分より上か下かで見ている目だな〜〜〜、という印象。
なんか、うー、無意識に私の心はこの人を拒否…。
でもそんなことで態度を変えるのはイヤなので、
あまり気にしないようにしていた。

しかし。第一印象というものの正しさときたらけっこうなものですね。
その後私が書いた原稿について、ファックスで送られてきた返事。
終始語気を荒げた文字でけんけんがくがくとしたためられ、
ラストは「この原稿は変です!!」とビックリマーク(しかもふたつ)付きで締められていた。

何がビックリってこっちがビックリだって。
原稿が変だと思ったなら、それはいい。それはいいとして、

怒りにまかせてしたためたファックスなんて
送らないでしょう、仕事でふつう。
仮にそう感じさせてしまった事実があったのなら、
そういうことを伝えるのは電話にしようよ〜。
だいたい自分がそこまで言われる(書かれる)ようなこと
をしたとは、今でも思えないのですよ。

で、ここですぐ電話しては私がキレる…と思ったので、
ひとばん寝かせて冷ましてから百歩譲って(お客さんのお客さんなので…)
「ご指摘いただいた点、考慮しますので…」とこちらから電話すると
「もっと考えを改めた方がいいですよ?」との返事。
考え。何の。もう何がなんだかわからない。

その言葉、あなたのファックスにそのまま返すぜ…と思ったが、
これを正面から受け止めているのはあまりにも無駄なので、
ざーっとやってしまうことにした。

でもきっとね、同じような内容でも、
違う人に違う言い方で言われたら腹も立たなかったと思う。
あーあ。まあ、これも出会い、巡り会い、そして別れ…(であって欲しい)。

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しかしそうやって午前中にぷんすかやっていたせいで、
なんだか頭がシャキっとしてます。

サンキュー、腹立たしい人!




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土曜日曜 - 2002年12月08日(日)


途中、会社抜けてバージンへ。CD2枚購入。
■COALTER OF THE DEEPERS/ROBOT EP
■SPANGLE CALL LILI LINE/SPANGLE CALL LILI LINE
どっちもよい。

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そういえばこの前写真版で私が紹介した
「アリス・ウォーター」は「アリス・ウォーターズ」ですね。
しかも、元コックではなくてれっきとした現役シェフです。
「シェ・パニーズ」という超有名自然食レストラン、
そこをつくったオーナーシェフの方です。
っていうかそう表紙に書いてるじゃねえか私!
もう、絵しか見てなかった…。失礼しました。
うろ覚えで書いてしまった。

ちなみに彼女の野菜の版画を知ったのは
「八木保の仕事と周辺」という本から。
八木さんのこの本はかなり興味深いです。



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ほんとかな - 2002年12月07日(土)


あるサイトで偶然見た
「完璧な漆塗り」のための古来からの必須道具(ホントかな…)


1.海女の髪の毛で作った刷毛
2.木の船に住み着いたねずみの脇毛で作った細筆
3.天然鯛の奥歯
4.水牛の角で作ったパレット
5.鶴の羽の軸で作った棒


ねずみのわき毛…

なんか、かぐや姫が出す無理難題みたい。


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メメントモリだった瞬間。 - 2002年12月06日(金)


ちなみに昨日の日記に書いていた
「死を感じた瞬間」について。

■父の運転する車に乗っていて
向こうから来た車が停まってくれなかったとき。
(つまりぶつかった)

■お酒を飲んだ状態でハンギング※をする羽目になったとき。
なんの加減か肩か首の血管がしまって失神しかけた

※鉄棒に何分ぶら下がっていられるかを競うゲーム。

■青信号で横断歩道を渡っていたのに、
左折してきたバスが止まるそぶりを見せなかったとき。
(ほんとに死ぬと思った)

■エゾロックの帰り、歩道をぞろぞろ歩いていたら
目の前の人の列に車が飛び込んできたとき。


…ああ。
だから私、車が怖いのか…。





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