くじら浜
 夢使い







その宇宙 ∞   2007年06月08日(金)

滴り落ちるぼくの血が
君の宇宙へと続く細胞に溶けた時
いつかそれは
遠いぼくの記憶と繋がるんだ

君の光がまようことなく年輪に刻まれる時
幾度も感情はおしよせる

そうやってぼくと君は
互いに無数の傷を与えあいながら
その宇宙に向かっていったんだ


 君がぼくの宇宙にきたとき
 ぼくはまだ傷が癒えず
 静寂の森はぼくの意識をも消し
 だから君はなにも残さずに
 また会いに来るよ
 と
 静かにささやき
 君の宇宙に戻った


 つづく。







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