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その宇宙 α 2007年06月19日(火)
森が真っ赤にそまったとき 君の宇宙には雨がふっていた
ぼくはその雨で全身の血をあらい その流れ落ちた大量の血は 君の記憶の道へ流れこみ ぼくは君のその歴史をひとつひとつ紐解きながら 君の意識の細胞へと組みこまれた
そして君の宇宙と繋がったんだ
君の雨はぼくの体から君の意識をつたり 記憶をつたり血と交わり 君の雨がぼくの痛みをつつんでくれた 君の雨はいつまでも止むことをしらず 君の雨は激しく清く
ぼくは血のひいた傷痕から 新たなイノチを入れるように 垂直にその雨にうたれ続けたんだ
つづく。
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