夢見る汗牛充棟
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2003年06月20日(金) 久々に晴れの日付けたりコバルト三昧

今週のマイブームはラジオ体操だった。
最近午前五時あたりで目を覚ますので、ついでに
調子にのってラジオ体操してみた訳だ。
朝、6:30~のNHK教育でやってるやつを
テレビに合わせてせっせとやるのだ。
無意味に朝から元気になり、しかも肩こりがとれて、
いい感じなり。


●【札屋一蓮!】          さくまゆうこ(コバルト)
●【札屋一蓮!~レイ子夕立に泣す~】さくまゆうこ(コバルト)
●【札屋一蓮!~コイは恋に通ず~】 さくまゆうこ(コバルト)



テンポ良く、マンガみたいにさらっと読めほんのり心が暖まる。
べたべた、こてこての人情もん。
ええ話じゃ。うむうむ。かーいいなぁ、レイ子は。とか言いながら
読み流して、気分がふんわり上昇気流。そんな感じだ。面白かった。
個人的には、絵師さんに恋のお悩み相談をしているレイ子さんの
場面が微笑ましくてお気に入り。



●【WHYDUNIT】ユール(コバルト)
●【HIDEAWAY】ユール(コバルト)


上記の一蓮さんのシリーズを買いに行った時に、タイトルが
気になって衝動買いしたお品です。
探偵物にしては、探偵が意表をつくほど達観していなくて、
瑞々しくて、青くて、ぐるぐるして、好感度高し、でした。
一作目より二作目の方がお話として面白く読めた。
主観では、主人公もより可愛らしかった。
ていうかすごく可愛らしかった。特にラストのあたり。
一作目は、冒頭の推理ごっこの場面はなんか余計な感じでした。
名付け親と名前は愉快でした。

次が出たら、多分買うかな、と思う。
三作目のタイトルがちょっと楽しみ。


とりあえず、現在は

●【妖奇切断譜】貫井徳郎 (講談社)
~究極のばらばらトリック九条・朱芳シリーズ第二弾~

…に取り掛かり中。相変わらず、学習能力のない公家
男が、無駄飯喰らいつつ、形ばかりで中身の伴わない猿みたいな反省を
繰り返して、あっちゃこっちゃに首突っ込んでます。はふー。
自分が、働かねば喰えぬ身分なので、余計に九条さんがむかつくのかも
しれません。おめーはいいから中庭で麿はとか言いながら鞠でも蹴って
いやがりやがれ!!と言いたいです。(失礼)
ですが、本来探偵というのはこれくらい下世話で感じの悪い生物なんだな、
そういえば…。警察は仕事だからという建前と公権力の後押しがあって初
めて当然のように他人様の事情に土足で立ち入れるわけで、それがない人
が探偵しようと思ったら、単に知的好奇心のままに他人様を暴き立てるの
ですから、感じ悪くて当たり前。ろくな死に方しなさそうです。
すると変にいい人ぶらないで、素直に嫌な奴を演じている九条さんって
実は、いい人なのか!?

とりあえず、帯にもあるとおりバラバラ死体です。うへー。
まだ三分の一ほどしか読んでいないので、悪態つきつつ頑張ろう、と
思います。


2003年06月08日(日) 本な備忘録(ライトジーンの遺産他…)

【修羅の終わり】貫井徳郎(講談社)
~『慟哭』でデビュー以来、私のターニングポイントに
なった作品  -貫井徳郎~


叙述トリックってやつは、曲者で叙述トリックだとわかった
瞬間に素直に話を楽しめなくなるなぁ…、と思った。
読み物じゃなくて、パズルのように扱ってしまうと申しましょうか。
『慟哭』の時もそうだったのですが。『慟哭』の方が好きかも。
こちらは、登場人物の一人「僕」の心理が冗談だろ!?って感じで
嘘くさくて追えなかった。趣味の問題だと思うけど。


【鳴弦の月】封殺鬼選集② 霜島ケイ(小学館)
~天才陰陽師 安倍晴明 が  を変えた!!
二人の  と 晴明 との運命の出会い~


まあまあ。封殺鬼シリーズ、というのを読んでいたらもっと楽しいのかも
しれない。永遠を生きるものを観察者にするのは、悲哀を描く上でとても
都合がいいな、とも思う。表紙の絵が好みで衝動買い。


【ライトジーンの遺産】神林長平(ソノラマ文庫)
~ 事故 か 事件 か!?臓器を巡る怪現象が続発。
大都会で自由に生きる 人造人間 と
市警「便利課」 新米刑事 の捜査を描く、
極上の ハードボイルドSF 。~


酒を手放さない人造人間の中年男、というのに惹かれて衝動買い。
短編連作って感じでおもしろかった。ああ、これも長生きさんな
異端者が出てくる。こういうの好きだな、私。
主人公は説教くさくて、愉快な人でした。石ころみたいな人は
けっして「僕は石ころになりたい」とは言わないでしょう。
特異な異端者が「石ころになりたい」というのはそれだけで悲哀で
ありますね。臓器の崩壊という持病を抱える人類。種として行き詰
った世界らしいけど。それでも、対策としてなんでもかんでも人工の
臓器に取り替える技術を開発して生き抜いていく辺り『人間』だな…
と感じ入りました。


【札屋一蓮!~この札、使うべからず~】さくまゆうこ(コバルト)
~一蓮、テレビ界進出―!?
冥界の貴公子・小野篁が家出!?夢の親子対面とは!!~


縦書き文に  を使用しているのが激しい違和感だったり。
幽幽白書のお友達みたいな話かね。読み始めて、あまりに文章が
軽薄でついていけないかもしれん、と思ったけど、慣れたらそれなり
に面白かったり、前作は読んでいないのでわからない。
なんとなく購入。


【新宇宙大作戦 ヴァルカン大使スポック】ジェリー・テイラー(ハヤカワ)

ブックオフにて購入。100円也。邦題『ミスタースポックを探せ』の
小説版。データさんが見られれば満足だったり。んでも
クリンゴンのク・ヴァダさんが可愛いなぁ…とかキャラ萌え読みに終始。


【鬼流殺生祭】貫井徳郎(講談社)

こっちは探偵もの。所は日本。東京。時は御一新の後。
九条さんを関口さんに、朱芳さんを京極堂さんにそこはかとなく
重ねてしまいました。あくまでそこはかとなく、だけど。
関口さんの方が好き。九条さんは探偵をする必要もないのに土足で
ひっかきまわす、暇を持て余した金持ちでなんか感じ悪かったw
なんちゅうか最後まで読んで微妙にそういう展開はいやだなぁと
思う方向に行ったので鬱でした。とくにネタで「おおっ」と思う
ことはなかったです。そりゃねえだろ、と。
続きも同時購入したのだけど、すぐに手を付けたい気分じゃない…。


恵 |MAIL