冒険記録日誌
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2002年06月30日(日) 少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(井上尚美/双葉文庫) その6

 サタンとの対決がやってきました。
 しかし、僕は最初に自分の魂を預けてしまっていたのだ。
 サタンは魂の砂時計を持って高笑い。大ピンチです。
 インディは必死に考え、大逆転の発想でサタンの裏をかく。
 なんとかサタンを倒したインディは、魔界の封印に成功しました。

 達成感とともに冒険は終了。
 パラパラと“魔術の書”を読み返してみると、冒険中では決して進むことのない章がいくつかあるのに気が付きました。
 どれも冒険に重大なヒントになる内容です。クリアできない人は読んでみるのも良いかもしれません。
 そして、最終章は謎めいた言葉で終わっていました。なんだろう・・・。
 そう思っていたら本書の最後に説明がありました。これは謎かけのようです。
 当時はこの謎の答えを編集部に送ると、抽選で50名にプレゼントがもらえたそうです。
 どんなプレゼントだったのか気になりますね。

 全体的にテンポと演出がいい作品。
 ファミコン化が実現していたら、どんな作品になったか想像するのも面白いです。
 ちなみに同じ双葉ゲームブック「ヘラクレスの栄光 若き勇者の伝説」も井上さんの作品で、これもシステムが似ています。
 インディシリーズが気に入った人はこちらもどうぞ。
 私もいずれ挑戦するつもりです。もちろんインディの続編もね。


2002年06月29日(土) 少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(井上尚美/双葉文庫) その5

(ネタバレにならないように、一部イベントを省略して書いています)

 中級マジシャンショップにやってきました。
 この世界のショップは、“体力回復薬”みたいなわかりやすい商品は存在しません。
 “毒蛇退治の効、覇邪の槍”などはともかく、“酒乱沈静の効、銀の杯”とか“恋愛成就の効、孔雀の羽”とかいつ使うんだ?と言う感じの意味不明な商品が並んでいます。
 結局“病魔退散の効、猿の頭蓋骨”と“混乱防止の効、青玉石”だけ買うことにしました。
 これでもう100ドルしか残っていません。冒険の最初にお金を使いすぎたようです。後悔してもしかたないので冒険を再開します。
 魔力の増えたインディは、精霊を呼び出せるようになりました。
「カトゥラタンブーラ、善き光の精霊ケレットよ、聞け。魔術師インディ・ルルクにその加護を。この深き闇を追いはらいたまえ!」
 かっこいい呪文と共に、魔物を打ち砕きます。今度は水魔ブローケルも惑わされる事なく退治できました。
 インディの使える精霊も増え、封印アイテムを順調に集めていきます。
 やがて5匹目のボスを倒しました。態度もすっかり勇者になったインディ。
 残る封印アイテムは魔界の大ボス、サタンの持っている“ブラックバイブル”のみです。

*攻略ヒント*
 マジシャンショップのアイテムは、本当に一部しか役にたちません。大半は無意味なアイテムです。
 おまけにお金も滅多に増えないので、上級マジシャンショップでは買い物すらできませんでした。
 みなさんが挑戦するときは役に立ちそうと思ったものだけ、必要最小限を買いましょう。

続く


2002年06月28日(金) 少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(井上尚美/双葉文庫) その4

 初めからスタートをして、再びインディはロッドからベリアルの目に魔力を注ぎ込む。
 今度こそベリアルは砕け散ります。魔界を封印するアイテムの一つ、大鎌を残して。
 ここでマジックポイントが10上昇。どうやらこの数値は経験値のような役目のようです。
 続いて別の場所に挑戦して、2人目のボスをブーメラン攻撃の連続で倒す。
 インディの成長と共に、だんだん冒険らしくなってきました。
 このあたりで街に戻ると魔界通貨、600ドルが落ちているのをミュアが発見。
 この世界では敵を倒してもお金が増えないので助かる。魔界で遠慮する必要もないでしょう。
 ありがたく頂いて中級マジシャンショップへ向います。

*雑感*
 それにしてもこのゲームブック。インディが持っている“魔術の書”の存在が素晴らしい。
 これはピンチの時に呪文を唱えると、敵の対処方法などを教えてくれる便利なアイテム。
 ゲームブックの巻末に、二十章にわたる内容が実際に書かれていて要所要所で読むようになっています。
 例えば不審な女の子が現れたとき、魔術の書の項目へ進むと
「第○○章 そはなんじをまどわす××の支配者◇◇なり」
みたいな事が書いてあって、ヒヤリとさせられました。
 これは演出の勝利です。しかもゲームブックならではの手法だと思います。

続く


2002年06月27日(木) 少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(井上尚美/双葉文庫) その3

 本書は魔法の概念についてあまりルール説明がないのですが、読んでいると少しずつ理解できてきます。
 インディの魔法は、精霊使いの技のようです。
 風・水・光・土・火の五種類の精霊に命じる事で奇跡を起こすのが基本で、状況に応じた精霊を選択する必要があるようです。
 しかし、魔界のどこに挑戦してもインディの魔法は失敗。先に進めません。
 スタート時のマジックポイントは10ポイントなのに、どの精霊もマジックポイントの目標値が30とか50ポイントとか表示されています。
 消耗しては逃げ帰り、体力の回復の為に何度も最初の街へ引き返します。なんだかまだ冒険の資格なしと言われている気分です。

 4度目の魔窟への挑戦で、アイテムの力に頼りながらも、やっと魔法が発動できました。
 襲っていた小鬼が崩れ落ちます。マジックポイントが5ポイントアップ。
 続いてボスのベリアルが登場。死神みたいな奴です。
 ここでもインディは健闘し、なんとか追い詰めました。
 トドメはベリアルのぽっかりした目に、ロッドが叩き込む必要があるそうです。
 左の目を狙うか、右の目を狙うか?どうもこの手の二択は苦手だけど・・・
「こっちだああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 失敗。
 即死パラグラフではないが、反撃をくらってここで体力がつきて死亡です。

続く


2002年06月26日(水) 少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(井上尚美/双葉文庫) その2

 魔界に旅立つと言うと格好良いようですが、実際は封印が解けた時のショックで魔界に迷いこんだだけという少年魔術師インディ。
 右往左往していると、悪魔達がお迎えにきました。得意のブーメランで攻撃したけど歯がたちません。そのまま強制連行されます。
住民登録所のような建物で、いわれるままにサインすると魔界通貨450ドルを支給してもらいます。
 なんでも魔術師くずれみたいな輩が魂を売って魔界の街に住みつくそうです。
 えっ!?
 サインしたのは“魂の預かり書”。慌てて抗議したけど街中に追い出されてしまいます。
 うーん。落ちこぼれ少年魔術師と言うだけあって情けない展開。
 途方にくれていると師匠の飼っていた猫ミュアに出会いました。インディと同じく魔界へ来たようで、人間の言葉を喋ってインディに事情を説明してくれます。
 なんでも再び魔界を封印するには、それぞれ魔界の一部を支配する強力な魔物が持っている6つのアイテムが必要。どうやらそいつらを倒さねばいけないらしいです。
 森や沼などを行き先は6つあります。ここは適当に選んで魔物退治に出発します。

 沼地にやってきました。
 雑魚の水魔が襲ってきますが、初級マジシャンショップで買っておいたアイテムで追い払う。
 しかし、これがいけませんでした。ここは今のインディには手強すぎる場所。一旦逃げ帰るべきだったのです。
 初めてのボスキャラ、水魔ブローケンに襲われます。
 魔法で対抗しようとしましたが、必要マジックポイントが足りない。かないません。
 インディは殺られてしまい、魂を贄にしたブローケンによりこの世は水害が絶えなくなりました。
 ぶくぶくぶくぶく。

再スタートで続く


2002年06月25日(火) 少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(井上尚美/双葉文庫) その1

 5月から続いた双葉特集。一時はぷりん部屋を双葉専門サイトに衣更えしようかと考えたほどですが、今月で一旦終了させます。まあ双葉ネタはまだまだつきないので、今後もちょくちょく書きますけど。
 それで特集の最後は何をプレイをしようかと考えましたが、ここは「少年魔術師インディ マジカルインフェルノ」に挑戦することにします。
 少年魔術師インディシリーズは、原作のない完全オリジナルゲームブック。3作目まで発売されていました。本書はその1作目です。
 私は今までやったことがないのですが、一般的な評価で双葉ゲームブックで面白い作品を一つと言われれば、必ず名前があがる名作。実際、ファミコンへの逆移植の話しまであったそうで、明らかに他の双葉ゲームブックとは一線をかくした人気だったようです。
(残念ながらファミコン版は宣伝パンフまで完成していたのに、ファミコンの衰退時期に重なり計画が立ち消えになったそうです)

 プロローグを読むと、主人公の少年魔術師インディは、大昔に師匠が封印した悪魔をうっかり開放してしまいます。インディは、自らの力で再び悪魔を封印するため、魔界に旅立つと言う話しで、ストーリー的にはそんなに変わった内容でもありません。
 本書は名作とはよく言われますが、その内容はネット上で調べても具体的なコメントは見つかりませんでした。
 いったいどんな作品なんでしょうか。

続く


2002年06月24日(月) オホーツクに消ゆ 北海道連鎖殺人(池田美佐/双葉文庫)

 原作は堀井雄二作のファミコン推理ゲームです。
 この作品の前にも、同じ堀井雄二作のファミコン推理ゲーム原作、著者も池田美佐さんで「ポートピア連続殺人事件」というゲームブックが発売されていましたが、読んでみるとやはりそれとよく似ています。
 主人公は37歳のベテラン刑事さん。北海道で発生した連続殺人事件を調査します。
 読んで見ると関係者への聞き込みとか地道な調査が中心で、ハデなアクションシーンはほとんどありません。「太陽に吠えろ」ではなく「はぐれ刑事純情派」の路線といったところでしょうか。
 また北海道を舞台にしているだけあって、いろんな湖を中心に北海道の名所がよく登場します。ここはやたら観光名所やお宿を強調(タイアップCM?)するTVドラマのごとく、北海道の風土の描写をもっと書き込んでくれたらよかったのに。旅行ガイドブックっぽく楽しむこともできて、もっと面白くなったと思います。少し残念。
 ゲームとしては、知力、タイム、捜査費の3つのポイントを管理します。選択ミスで即ゲームオーバーになることはあまりありません。ただ、間違った選択誌を選んでも、すぐに正しいルートに戻りますが、その前に署長からどやされて知力ポイントが減ったり、不要な買い物をしたり、同じ現場に戻ることになってタイムロスしたりと各ポイントを余計に消耗します。タイムや捜査費が底をつくと捜査からはずされてゲームオーバーというわけです。
 推理ものとしてはオーソドックスですが、ファミコンゲームのゲームブック化としては、まずまず成功している方ではないでしょうか。推理ものは元々小説の方が本家なので、ゲームブックとの相性がいいみたいです。


2002年06月23日(日) ドラゴンクエストII 悪霊の神々[上][下] (樋口 明雄/双葉文庫)

 いわずとしれた有名ファミコンRPGのゲームブック版です。一応ストーリー説明をしておきます。
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 ローラ姫と一緒にアレフガルドを旅立った勇者は、はるか遠い大陸に国を作り三人の子供をもうけました。やがてその国は3つの国(ローレシア・サマルトリア・ムーンブルク)に別れ、発展していきました。
 100年たったある日、ローレシアの国にムーンブルクから傷ついた兵士がたどり着きました。
 その報せは、大神官ハーゴンが破壊の神シドーを呼び覚まし、世界を破滅させようとしているというもの。
 その力にムーンブルクは壊滅させられたのです。
 ロトの血を引くローレシアの王子は、ハーゴンの野望を打ち砕くために冒険へと旅立ちます。
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 しかし、前作の主人公は名もしれぬ勇者でしたが今度はいやしくも王子様。
 単独で冒険に旅立ち、さらに世界を救えとは無茶苦茶な設定と思うが。
 また自分(ローレシア)の城なのに宿に泊まったりするのも理解不能。
 まあ原作がそうだから、ゲームブック版につっこみを入れても仕方がないですけどね。

 本書は「日本ゲームブック界初の上下2巻にわたる大作」が売りだったらしい。が、私がこれを見たときは、既に鈴木直人の「ドルアーガの塔」を読んだ後だったので、このキャッチコピーがほほえましく思えたものです。ま、双葉文庫のゲームブックで1冊で冒険が完結しないのはこの作品だけなのですが。
 ゲームブック版はローレシア王子が主人公。冒険は全て彼の視点で語られます。
 上巻の目的は、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女を仲間にすること。
 出会った2人はすぐキメラの翼で港町ルプガナに移動するので、上巻の冒険はずっと一人旅。まるで前作のゲームブック「ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説」のような雰囲気です。
 ただ上巻には、こちらが最高レベルだろうと、まず倒せない敵なんかもよく存在するので、調子にのっていたら簡単に死んでしまいます。ちなみにこんな敵に勝利したときの選択先を覗いて見ると、「ズルはいかんよ君」のような事を書かれていました。このフラストレーションは下巻ではらすしかないようです。
 港町ルプガナで再開した3人は、船を入手して船旅を始めるところで上巻終わり。

 下巻になっていよいよ3人パーティの冒険が始まります。
 バトルシーンも仲間が呪文を唱えたりしていますが、すべて文章上の演出だけでゲームシステムに大きな変化はありません。レベルアップに必要な武器、防具が3人分に増えたことくらいです。
 ドラゴンクエストII といえば、船を手に入れてからの行動の自由度がピカ1に高い事が魅力なのですが、ゲームブック版でもそれは継承しています。
マップを移動しながら、いろんな城や町やダンジョンや塔で情報やアイテムを集めてイベントをこなしていくシーンは、原作と同じ感覚でした。

 全体としてシステム的にも、前作「ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説」とほぼ同じ。
 軽いテンションやギャグも健在なので、前作が気に入った人なら問題なく楽しめると思います。


*おまけ*
 ドラゴンクエストのゲームブックといえば、もう一つエニックス文庫が出しているシリーズがあります。
 ネットで見る限りエニックス文庫版の評判はなかなかいいようです。
 特に
・ドラゴンクエストII[上]勇者の末裔たち
・ドラゴンクエストII[下]激闘!ハーゴンの神殿
の2冊は最も評価が高い。
 上巻の表紙イラストは、ロトの3人組みが竜に乗って空を飛んでいる姿。
これは竜王のひ孫がロトの子孫達をその背に乗せて大灯台へ飛んでいくという、原作にはなかったオリジナルシーンだそうでなんだかかっこよさげです。
 同じ竜王のひ孫でも、「竜王の城入場料/大人20ゴールド・子供10ゴールド」と自分の城に看板をたてて、観光で生計を立てている双葉文庫版とは大違いです。
 いずれこちらも挑戦してみようかと思っています。


2002年06月22日(土) ファイナルファイト 虚構の罠を見破れ(照夕来豆/双葉文庫)

原作がスーパーファミコンだけあって、双葉後期の作品です。
私にとってアーケード版のファイナルファイトは業務用の基盤を買ったほど好きなゲーム。
格闘アクションのゲームブック化とはかなり不安でしたが、やってみると結構まともでした。
主人公はコーディと言う若者で、アメリカのスラム街が舞台の冒険です。
悪の組織マッドギアにさらわれた、恋人ジェシカを助けるのが使命。元々はアクションゲームらしく単純明解なストーリーとなっています。
システムは体力ポイントとパワーポイント、そしてアルファベットのチェックのみ。
中身はサイコロを使った戦闘メイン。双方向に動けるマップを移動して、肉弾戦でマッチョな無法者達と戦いますが、考えなしに戦うと体力がもちません。
情報を収集したり食料庫で休憩したりしながら、ボス目指してマッドギアの陣営を突破するのです。門の雑魚敵を倒すと警備が増員されて逆に反対側が手薄になるとか、戦略を考える必要があり。
ボスを倒すと、ストーリーが進んで次のステージに進む面クリア型です。例えるなら、1対多人数のボードゲーム、もしくは詰め将棋に近いゲーム性かも。
これでは、まったく原作ゲームと違うじゃないかとも思ったのですが、そもそも格闘アクションをゲームブック化する事自体が強引な事なのでしょうがないです。
ただ体力ポイントを1ポイント消費すれば、必殺技のダブルキックをはなって相手を転倒させ、一旦逃亡できるシステムが無理やり原作の設定を生かしていて泣けます。
スーパーファミコン版でカットされた、ガイやロレントを含めた全キャラクターがちゃんと登場するのもうれしい。

なかなかの実験作でしたが、発売当時はゲームブックブームも既に下火。
結局、本書はコレクター商品くらいにしか扱われなかった不遇の作品でした。


最後に下も読んでね。↓















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気まぐれに嘘レビューを書いてみました。このゲームブックは、実在しないので注意して下さい。
あなたは最後まで信じていました?真面目に読んだ方、ゴメンナサイ。
もし著者名で気がついたなら、あなたはコアな鈴木ファンかも。


2002年06月21日(金) 卒業式はKISSでスタート(原 彩子/双葉文庫) その4

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

話しは進んで、バイト仲間でスキーに行くことになりました。
ここで、私は麻里さん達のイジメやら、涼君とのダンスやら、お約束のような遭難事件やらいろいろありましたが、いろんな思い出を胸に無事帰ってきます。
このあたりから私は、一平君の存在が気に懸かってきました。
いったい私は誰が好きなの──。
乙女心は乱れます。
一方、読者は大混乱です。なぜ急に心変わりしたのでしょうか。
今までそんなに一平君に印象はなかったのですが。乙女心はわかりません。
一平君には麗香さんと言う彼女がいますが、私の中で彼の存在は日に日に大きくなります。告白する勇気もないので、バレンタイン当日に手作りチョコを一平君に渡します。
すると彼は、「校門で初めて君を見た時から、君の事好きだったよ」と、まるで麗香さんの存在など、初めからなかったかのように言ってくれました。
うれしい。(はぁとマーク)
もう読者がどう思おうが二人の世界に突入です。
こうなると最後の問題は、本当の自分は12歳と言う秘密を隠している事です。
でも大丈夫。最後に「16歳の君だから愛したわけじゃない!」と彼は答えてくれました。そして、おでこにKISS。

こ・れ・で・HAPPY END よ。


*雑感*
疲れた・・・もう駄目。
今回は言わせてもらいます。文章がヘタすぎ。
お話しとしても、少女漫画ファンが想像だけで描いた恋愛小説の展開そのまんまです。
パラグラフの構成は、バットエンディングがなくてエンディングは一つ。つまりどう選択しても、最後は同じ結末が待っています。それは良いとしても唐突に一平君を好きになったりと、選択肢で作者が考えた本筋を外れると、辻褄が合わなくなる展開はゲームブックとして致命的。いいとこなしです。
ただ昔の少女小説ではこんな感じの作品を良く見かけたので、当時の少女達には受け入れられたのかもしれません。

ちなみに告白のきっかけになる手作りチョコ。
このクッキングシーンはやたらパラグラフ数をかけて描かれています。
スキー場での遭難事件がわずか3パラグラフしか消費していない事を考えると、相当な力の入れ様です。
作者自身が、お菓子作りが好きなのかも。ここだけ妙に現実味を感じました。
本当にお菓子が作れそうだ、と思ったら最後にレシピが載っていました。今度はクッキング本として利用しようかな。


2002年06月20日(木) 卒業式はKISSでスタート(原 彩子/双葉文庫) その3

弱気なひかるに美里と由紀は不安を感じたらしく、涼君に会う前にと、それぞれ恋の助言を申し出てくれました。
持つべきものは親友です。ここは大人っぽい美里に耳を傾けることにしました。
「とにかく過激なカッコでデートに誘えばいいのよ。男はそんなのに弱いんだから」
そう言って美里はポパイやらの男性誌をプレゼントしてくれます。どうやら美里も恋愛経験はないようです。
でも“うぶ”な私はあくまで素直。派手なカッコして高校の門で待ち構えます。
あ、涼君がきた。彼の友人の一平君もいます。勇気を出して声をかけましょう。
「ハーイ、私とディスコに行かない?」
「なに?君は」
「ろっ六本木のゴールドはいいわよね・・じゃなくてバイクとばして横浜行かない」
「いや、免許もってないけど」
「えっえ、(ここでデートスポットの記事を盗み見る)スキー行かないかって言ってるの!」
「・・・。」
涼君、なんで返事してくれないの。
どうしよう。スキーの話題を続ける?やめる?
もじもじしてると、とっても恥ずかしい気持ちになりました。読者が。
私は赤面しながらも、一生懸命話し続けると、
「面白い子だな。俺、これからハンバーガーショップでバイトがあるから。よかったらまた暇な時のぞいてよ」
と涼君は言ってくれます。
上々の出来に気を良くした私はその後、涼君と一平君がバイトするハンバーガーショップへ行きます。勢いにのって私も一緒にバイトを始めちゃいました。
ここで同じバイト員の麻里&早紀が登場。
彼女達は私に敵意まるだしです。涼君達に媚びないでよ!あなたってトロくさいわね!といやみや陰湿なイジメが続きます。
ふぇーん、ふぇーん泣きたいよ。
「ひかるちゃんがんばってるね」
「ひかるちゃん良く出来たよ」
あーん。涼君、一平君やさしい。(はぁとマーク)

なんだか読んでるだけで、ぐったりです・・・。
続く。


2002年06月19日(水) 卒業式はKISSでスタート(原 彩子/双葉文庫) その2

読み始めると、最初に登場人物紹介がありました。
ダイジェスト版で書いてみます。
栗田ひかる(主人公)・・・小学6年生の女の子。魔術で50歳の姿まで変身できる。
田村美里/西村由紀・・・ひかるの親友。美里は大人っぽい美人。由紀は真面目なクリスチャン。
早川涼・・・16歳の高校生。超美形で性格もマル。ひかるのあこがれの君。
神崎一平・・・16歳の高校生。気さくなお調子者。涼に負けずに超美形。
泉麗香・・・ひかるの学校(中等課)で麗香お姉さまと親しまれる美人。
織田麻里/有田早紀・・・涼と一平の同級生で彼らのとりまき。
以上。
「超美形」の文字を見て疲れが発生。これは手強そうです。
今までのペパーミントシリーズは結構読みやすかったので、油断していました。
とにかく挑戦します。

ある日、ひかる・美里・由紀の三人組は、昼食時間に屋上で双眼鏡を使って男子学生を物色中。
「67点。70点・・・」
涼君が視界に入りました。100点がつきます。真っ赤になった私。
「え~っ、ひかる。涼君が好きだったんだぁ」
親友達にからかわれたけど、だって好きなんだもん。でも私みたいな年下、彼が相手にするわけないし。
そう思っていたら、ジャーーンと美里が「白魔術の本」を取り出しました。
「ひかるを16歳にする白魔術よ」
そんな怪しい本をどこから持ってきたの、とかもっと健全な方法はないの、とか誰も突っ込んでくれないので、素直に計画にのってみます。
まず材料は、美しい女の人の髪の毛1本、月桂樹の葉半分、竜の尻尾のウロコ少々。・・・だそうです。
ここで誰が材料を集めるか最初の選択肢。
ひかるか、美里か、由紀か。
竜の尻尾って本気!?とはやはり誰も突っ込んでくれません。素直に由紀に頼んでみます。

「あのー。シスター、髪の毛を一本いただけないでしょうか」
「校庭のスミの月桂樹を揺すったらどうかしら、わさわさわさわさ、はらり」
「トカゲさん。あなたよく見ると竜に似ててよ。尻尾を下さいな」
こんな感じで由紀が集めてくれました。このパラグラフの文章、いきなり由紀の視点になって読みくいです。
とにかく魔術は大成功。16歳になった私は涼君にアタックします。

続く


2002年06月18日(火) 卒業式はKISSでスタート(原 彩子/双葉文庫) その1

捜査ものゲームブックを続けたので、私は少々お疲れモード。
こんなときはペパーミントシリーズでも遊ぼうと思って、今回は“卒業式はKISSでスタート”を選びました。
これは以前読んだ“アイ・愛・あいどる”と同じシステムのようです。
1パラグラフが1ページ分で、全部のパラグラフ数が217。指示通りにパラグラフを移動するだけなのでとっても簡単。少女漫画風の表紙イラストをブックカバーで隠しつつ、今回は通勤電車の中で読んでみます。きっとすぐにクリアできるでしょう。
そんな考えで始めたのですが、まさか“光神話パルテナの鏡”に匹敵する大苦戦を強いられるとは、最初は思いもしませんでした。

続く



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実は“ウィザードリィⅢ”の双葉ゲームブックも同時プレイ中。
これは
「フハハハハハハハ。これが欲しいか。欲しくば見事解いてゲーマニ亭に報告してみろぉろぉろぉろぉ(残響音含む)」
と言う謎の挑戦状と共にウィザードリィⅢのゲームブックが私宛てに届いた為です。(少し誇張有り)
そんなわけでこちらの冒険談はそのうち、ゲームブックメールマガジン“ゲーマニ”に投稿します。
それにしても21世紀の世に、これだけ双葉な生活を送る人間は私だけだろうと思うと、感慨深いものがありますな。

ゲーマニ
http://www.gamebook-maniacs.com/


2002年06月17日(月) ゾーヤブレイク1 マンフレットの館(テイチクレコード)

 本と言う形態をとらない、ゲームブック的な商品。
 そう言うと“かまいたちの夜”のようなサウンドノベルゲームを連想します。
 しかし、普通の音楽CDでゲームをしようと作られた商品もあるのです。
 マインドナビゲーターと題するゾーヤブレイクのシリーズがそう。
 パラグラフ数で言うと50くらいの分岐小説を、普通のCDラジカセを使って、音声で楽しみます。
 具体的にどうプレイするかと言うと、早送り・巻き戻し機能をつかって、パラグラフ移動をするわけです。
 「左の赤いドアを開けるなら3つ早送りボタンを。階段を上がるなら2つ巻き戻しボタンを押して下さい」
と、各トラックの最後に流れる案内の通り進みます。

 CDの解説書には記者の古い取材記事のような形で、ゾーヤブレイクのシリーズの設定が書いてあります。

───昔、マンフレットの館では瞬間移動、いわゆるテレポートの実験が行なわれていました。科学者は幼い娘のゾーヤを実験台にしたのですが、実験は失敗。哀れゾーヤは時空の狭間に消えてしまい、彼女の潜在意識もカケラとなって多次元の時空に散ってしまったのです。───

 「マンフレットの館」自体は、主人公がゾーヤの意識を集めるため屋敷を捜索するお話しですが、そのストーリーは曖昧です。必然性もなく屋内プールが現れたり、不気味な猫に食べられてゲームオーバーになったり、展開が不条理。バックに流れる神秘的なリラクゼーション系の音楽効果もあって、夢の中を冒険するような気分になります。
 最後のエンディングは分岐していて、それぞれに診断結果が発表されます。
 診断結果?それはあなたの深層心理の事。
 つまり、ゾーヤブレイクシリーズとは、ゲームブックと言うより心理テストゲームの発展から生まれたような作品と言うわけでした。

 シリーズは「夢を見る石」「ゾーヤの記憶」と続き、3作目で完結するようですが、私は「マンフレットの館」しか買っていないのでその結末を知りません。
 同シリーズは既に廃盤です。
 その後このタイプの作品は出ていません。もはやこの手法は幻の実験作で終わってしまったようです。



(追記)
 続編が入手できましたので、2009年11月21・22日の冒険記録日誌にそちらの感想を書きました。


2002年06月16日(日) ミシシッピー殺人事件 リバーボートの冒険(樋口明雄/双葉文庫) その2

ジムは夜中にこっそりラリーの家に訪ねた。
「にゃ~お」
窓から猫の鳴きまねで合図して、そっと脱出。
セントルイス墓地にある廃屋へ探検に出かけます。
そこで目撃した殺人事件。息を殺して身を潜める僕ら。
片側の梁がきしんで音をたてた。振り返る犯人達。
「にゃ~お」
猫の鳴き声でごまかす僕ら。
犯人がいなくなった後に警察に話したけど、現場には死体も殺人の形跡もない。
警察官は「オオカミと少年」の話しでトクトクと僕らを説教した。
オオカミは本当にいたのに。

のっけから緊張するプロローグです。
私の好きな「トムソーヤの冒険」で良く似たシーンがあります。なかなか楽しい。
実はこのシーンをよく観察しておけば、後で有利になることがあります。冒険はもう始まっているのです。
さて、スタートはジムが主人公。推理が得意。
そして次の日。ジムの尊敬するマーク・トウェインが、講演の為にニューオリンズにやってきます。僕らは友達の少女ヴィッキーと三人で、蒸気船の止まる船着場に向かった。
(マーク・トウェインは実在の人物。「トムソーヤの冒険」の作者で彼の講演が大変に好評だったことも史実です)
船から降りてくる乗客達。銃声。
女性客の一人が銃で撃たれたのです。警察は僕らの意見も聞かず、被害者の傍にいた無実の女性を逮捕します。
僕は推理を働かせます。至近距離で撃ったのか、ライフルで船から狙ったのか、傍に誰がいたのか───。
と、こんな感じで話しは進むのですが、捜査中に読者が実際に推理をするシーンは少ししかありません。
序盤はタイムポイントが10あり、判断ミスするとポイントが余分に減っていきます。0になったらゲームオーバー。
システムだけなら「ファミコン探偵倶楽部」に近いかもしれません。
(ただ「ファミコン探偵倶楽部」が地道な聞き込みから推理を弾く方法だったのに対し、「ミシシッピー殺人事件」は疑わしい者に山をはって直接相手を捜査するやり方のようですが)
でも、三人乗りの自転車で犯人を追いかけたり、逆に犯人達に監禁されたり、マーク・トウェインさんにかくまわれたり、なんだかドタバタ元気いっぱいの犯罪捜査です。
とにかく捜査の結果、犯人はまもなく出港する蒸気船の中にいるとわかった僕らは、船に飛び乗ります。
前半終わり。

蒸気船が出港してからの後半は、ラリーが主人公。こっちは行動派の少年です。
ここからタイムポイントは無くなって、体力ポイントをチェックすることになります。
もっとも後半は体力ポイントが減る事より、一つの選択ミスで、密航が見つかって川に落とされたり、犯人に殺されたりする方が厳しい。
しかし少年達だって、3人ぽっち(ヴィッキーもいる)じゃありません。
マーク・トウェインや同じ犯人を追っている私立探偵なども、船に乗っていて協力してくれるのです。
見事に犯人の正体を暴いた少年達は、犯人に追いかけれます。
この追いかけっこが、ハラハラドキドキ。
大人の救援が間に合って、最後は犯人と私立探偵の一騎打ち。最後はなかなか渋めのドラマで決めていました。
これでエンディングです。




*追伸*

それでなぜ私は昔、この本を手放さなかったのでしょう。
その理由がわかりました。それは・・・

まだクリアしてなかった

から。
終盤まで読んで気づきました。私の記憶違いです。
実はこの本、あと一歩のところでクリアできてなかったのです。
それで、またチャレンジしようと思っていたわけ。
いやもちろん、そう思ったのもお話し自体が面白かったからこそですよ。
「トムソーヤの冒険」が好きな人なら間違いなくオススメできます。
しかし、何とも間の抜けたオチでした。いやはや・・・。


2002年06月15日(土) ミシシッピー殺人事件 リバーボートの冒険(樋口明雄/双葉文庫) その1

ブームの時に買った双葉ゲームブックは、一冊を除いて古本屋に全部売ってしまった。
前に日記で私はそんな事を書きました。その一冊とはなにか。
それがこの「ミシシッピー殺人事件 リバーボートの冒険」なのです。
今思うと当時、「ネバーランドのリンゴ」だの「紅蓮の騎士」だの「ドラゴンの目」だの「七人の魔法使い」だの「バルサスの要塞」だの「サイボーグを倒せ」だの「恐怖の神殿」だの「甦る妖術使い」だの「魔城の迷宮」だの「グーニーズ」だのも一緒に売ってしまったのになぜこの本を手元に残したのか。
同じ双葉ゲームブックでも「終末の惑星」とか「未来神話ジャーヴァス」とかもっと夢中になった本があったのに。
ゲームブックとしてそれほど素晴らしいシステムと言う印象はないです。一度クリアしてそれっきり読んでいない作品です。それにもかかわらず本書は私のお気に入りでした。
なぜか。それは・・・忘れました。
覚えているのは舞台が19世紀初めのニューオリンズ。世界観がマーク・トウェインの冒険小説「トムソーヤの冒険」にそっくりだった事。
もう一つはジムとラリーの二人の少年が主人公で、前半はジム、後半はラリーの視点で物語が進む事くらいです。なぜ、そんなに好きだったのでしょう。
もう一度読んで思い出す事にします。

続く


********************************
しまった。(古畑任三郎の)レンタルビデオの返却日は昨日までだった。
追加料金取られるよ。がっくり。


2002年06月14日(金) ファミコン探偵クラブPARTⅡ うしろに立つ少女(池田美佐/双葉文庫)

───主人公は両親のいない少年。
 孤児院から抜け出した僕は、施設に連れ戻される所を私立探偵の空木俊介に身元を保護される。
 僕は探偵見習いとして一緒に暮らす事になった。
 ある日、探偵事務所に河川敷で女子高生の死体が発見されたと言う電話がかかった。───
 以上がプロローグです。主人公の生い立ちは意味深そうですが、この設定は前作の事件に関するもので本編とは関係ありません。

 ちょっと原作の説明もしておきましょう。
 これはファミコンディスクシステムで発売されたゲームです。
 ゲーム内容は昔のアドベンチャーゲームらしく、調べる・話す・移動などのコマンドを選択しながら進み、被害者の親友だった女子高生のあゆみちゃんと協力しながら殺人事件の解決を目指します。
 ゲームオーバーはなく、基本的に全てのコマンドを選んでいれば、自動的に事件は解決まで進むようになってます。
 つまり推理を楽しむのではなく、物語を楽しむゲームと割り切っていいです。
 そこで物語の面白さがこのゲームの肝となるわけですが、内容はネタバレになるので書きません。
 ただそのシナリオは多くの推理ゲームの中でも秀逸。今でもこのゲームの根強いファンが大勢いるくらいです。
 本作品は(ローソンのニンテンドーパワーで)スーパーファミコンにも移植されています。

 そしてこのゲームブック版の話しになるわけですが、読んでみるとこれがうまく原作の世界を移植していました。
 移植と書きましたが、アーケードのゲームを家庭用ゲーム機に移植するかのように、原作をそのままゲームブックにした感じ。読者が頭をひねって推理する必要はあまりなく、選択肢を一つ一つ選んで潰していく感覚も同じです。
 誤った選択肢を取り続けても、主人公が見落とした証拠を後で空木探偵などが発見したなどして、正解のルートに戻されるというパターンが多く、大まかな展開は一本道です。

 ではゲームブック版のオリジナル要素がないかと言えばそうでもありません。タイムポイントというルールが存在します。
 これはスタート時点で30点の時間ポイントがあり、聞き込みや捜査場所を移動するたびに消耗していく数値です。
 事件解決前に0点になると空木探偵の命令で捜査をおろされてしまいゲームオーバー。つまりクリアの為には無駄な行動を避けなければならないですし、かといって手がかりを見落としても捜査に行き詰まってこれも時間のロスになるので、効率の良い捜査が必要となります。
 他にも(怪しい人影に襲い掛かるとか)無謀な行動を取れば、即ゲームオーバーになる事もあり。ファミコン版よりゲーム性があると言えますが、それでも数回挑戦すれば必ずクリアできるでしょう。

 あと、ストーリー面では原作と比べて大きくは違わないのですが、ラストの展開が原作と少々異なっています。正直なところ、こちらの展開だと、原作で評判だったクライマックスのインパクトやエピローグの感慨深さという点では落ちる気がします。ただ、こちらの方が犯人側にいくらか救いが残る結末ですし、ifのファミコン探偵クラブのストーリーとして楽しむのはありかな。

 プレイした感想は、本書は“ゲームをする本”と言うより“変わった表現を使った小説”と言うもの。
 これも一つの完成されたゲームブックの形と私は思います。




*捜索願い*
「ファミコン探偵クラブ 消えた後継者」のゲームブックを探しています。こっちは原作もやってないのでぜひ読みたい。
持っている人は、私の所有ゲームブックと交換してもらえませんか。


2002年06月13日(木) ポートピア連続殺人事件 密室殺人の謎(池田美佐/双葉文庫)

 なぜか最近はまってしまいました。ビデオレンタルしまくって見てます。
「古畑 任三郎」
 推理ドラマとして見ると、事件やトリック自体はショボイ内容ですが、あの刑事さんのキャラはナイスです。
 もう大好き。
 にわか探偵ファンと化した私。推理物と言える双葉ゲームブックを連続レポートしちゃいます。

 まず一番最初に紹介するのは、「ポートピア連続殺人事件 密室殺人の謎」。
 主人公が刑事で殺人事件を捜査すると言う、典型的な設定の話しです。
 システムとしては、情報ポイントと知力ポイントの2つの管理だけ。ストーリー志向に作られたゲームブックです。
 さらには犯人のわかるエピローグのページを袋とじにする念のいれよう。この手のゲームブックでは、致命的なネタバレでしょうから気を使ったようです。
 しかし、私は読む前から事件の犯人を知っていました。
 原作のファミコン版では、捜査に行き詰まってしまってクリアできてません。
 さらにゲーム雑誌も読んでいません。なぜ私は犯人を知っていたのでしょうか。
 それは、前に紹介したドラゴンクエストのゲームブックのせいです。
 なんとラダトーム城下町の住民の一人が、「ポートピアの犯人は××だ!」
と、ドラクエとは全然関係ない事をしゃべっていたのです。
 ギャグのつもりでしょうが、とんでもない奴です。ベギラマを唱えてやりたい気持ちです。

 ただ、そのせいでつまらなかったかと言うと、そうでもありません。
 リアルタッチの挿し絵も加わった正統な刑事ドラマは、十分堪能できる内容です。
 考えてみれば当時のファミコンはショボイグラフィックですし、TV画面に表示する字数にも制限があったでしょうから、このタイプのゲームなら表現方法としてゲームブックの方が有利なのは当然です。
(逆に双葉で面白くない作品と言うのは、アクションゲームを無理矢理ゲームブックにしたパターンが多い)
 本書でしか見れない登場人物のセリフやエピソード、オリジナルキャラのライバル刑事達の登場など、原作より厚みのグッと増している作品でした。
そうかと言って原作と別物になっているわけではありません。原作の謎解き部分はキチンと踏んでおり、ファミコンの攻略本としても使えます。
 私は長年わからなかった「こめいちご」の謎が判明して、胸のつかえがとれました。
 本書はゲームブックとファミコンのタイアップが成功した好例と思っています。

 欠点は一度クリアすると再び挑戦する気はなくなってしまう事ですが、まあ推理物とはそんなものですね。


2002年06月12日(水) アイ・愛・あいどる(高野富士雄/双葉文庫)

本書は、女の子向けゲームブックであるペパーミントシリーズの中でも、一番簡単かもしれない。
特にルールはなくて、ただ選択肢の指示通りにパラグラフを進むだけだから。
始まる前に、主な登場人物を紹介してあったので、要点をちょっと書き出し。

水口葉月・・・主人公。好奇心旺盛な中学生の女の子。大ファンの望月に接近する為、芸能界入りを目指す。でも音痴。アイドル向けの特技ではないが怪力の持ち主。
水口葉子・・・葉月の双子の姉。やや大人しい性格だが、音痴の葉月の為に水口瞳として歌のシーンを担当する。要するに替え玉。イラストをみる限り、眼鏡を外すと美人になるタイプ。
水口瞳・・・キラ星のように現れた清純派アイドル。その実態は葉月と葉子の2人芝居。
望月貴也・・・17歳の売れっ子アイドル。女の子の憧れの的。
ジャクソン伊集院・・・芸能オーデションに向かう葉月を見て、一目ぼれした日系ブラジル人。軽い性格で、葉月を追っかけて芸能界入り。
加納夕子・・・芸能界では水口瞳のライバル。読んでみると印象薄かった。
多田令子・・・望月のマネージャー兼社長。望月に接近する水口瞳を嫌っている。
大倉一・・・人が良い性格の水口瞳のマネージャー。通称カメさん。

もー、これ読んだだけでストーリーがわかっちゃうね。
なんと言っても主人公がアイドルになっちゃうサクセスストーリー。
水口瞳の秘密がばれないようにとドキドキするけど、ファンの声援に囲まれながらの大活躍。望月君にも急接近。一方、熱烈ラブコールを繰り返してくるジャクソンも気になってくる。なんて、アイドル全盛時代の女の子の夢をかなえんばかりの展開に、ニヤリとしてしまった。
バットエンディングは無く、エピローグが3種類。
ちなみに私が挑戦したときは、望月君と恋人になって終了しました。

パラグラフ数は215。
少ないようですが、1パラグラフ毎に1ページ分ぎっしり書いているので、ボリューム不足と言う印象はなし。
ゲーム中の選択肢では行動の決定以外にも、あなたは緊張するタイプ?とか、気は短いタイプ?とか、読者に対する質問によって分岐する事が多い。
総じて、雑誌などで見かける性格診断チャートのノリをゲームブックにしたら、こうなりましたって感じ。
さくさくと気軽に読めて良い作品でした。


2002年06月11日(火) たまにはゲームブック文化について語る

私は元々、創元推理文庫のゲームブックファンです。
同社の作品はどれも出来がよく、最高レベルの完成度と思います。しかし、少々重過ぎると思う事があります。
ブーム初期は手軽にできる作品もあったのですが、後半になってからは、長編RPGのような規模、シミュレーション作品かと思うような難解なルールのゲームブックが多く発売するようになってきました。
ゲームブックブーム終盤の頃、“パンタクル2”を買ったときにいささかの躊躇いがあってすぐにプレイしなかった記憶があります。(読み始めてしまうと、その面白さに一気に最後まで進んでしまいましたけど)
つまり私は長編ゲームブックと言う、あまりに高タンパクのご馳走続きに食傷気味になってしまったのです。

もう一方の柱、社会思想社のFFシリーズはどうでしょう。相変わらずルールはシンプルです。
でも、これも後半の作品はやっていません。
それは異常に難しかったから。もうゲームブック一見さんでは太刀打ちできないレベルでした。

両出版社のシリーズは、今でも根強いファンがいます。
しかし後半の作品からファンになったと言う声はあまり聞きません。
これは、シリーズの方向性が従来のファン向けに特化してしまい、新規ユーザーを取り込めなかった結果ではないかと考えています。

では次は、双葉文庫のゲームブックです。
ここはブームに便乗した粗製濫造の代表的な出版社とよく酷評されます。まあそんな部分もまったくは否定できないのですが、これがゲームブックブームの衰退の原因とは思いません。
なぜならゲームブックは出版社別に各ゲームブックの系統がわかったので、双葉のゲームブックが嫌なら青い背表紙の文庫本を手に取らなければ、それですむからです。立ち読みもできるので、TVゲームのようにテレビのCMに期待して買ったらハズレと言う悲劇は回避できたはずです。それでも同社は大量のゲームブックを出版していました。それなりの購買層がなくては出来ない事です。
双葉のゲームブックはゲームブックファン向けと言うより、ファミコンファンに向けられたもので狙う購買層が違います。つまりこう考えられるわけです。双葉社はファミコン→ゲームブックと言う流れで、新たなゲームブックファンを作りだす事があっても、減らす要因とはならなかったと。
とは言え、ブーム衰退の折りには双葉社はゲームブック業界からすぐさま撤退したと私自身は思っていました。これも実はそうではありません。
それはゲームブック雑誌“ウォーロック”後期の記事にあった、「縮小傾向にあるゲームブック出版社達の中で、一人で気を吐いていたのが、双葉社」と言うコメントに象徴されます。意外にも他社の苦戦する中、双葉社は勢いを保っていたのです。
そう言えば最後まで生き残ったのは、エニックス出版とかTVゲームを原作にしたようなゲームブックを出す出版社だけでした。
これらのファンはライトユーザーゆえに、ゲームブック→スーパーファミコンなどのように興味の対象が次に移ってしまった。かれらはゲームブックの存在を忘れてしまい、インターネットのゲームブックサイトの掲示板などに姿を表す事はあまりありません。インターネット上で双葉ゲームブックの扱いが小さいのはその為ではないかと想像しています。

これはゲームブック復活の為には、単純にライトユーザー向けの作品を作った方が良いと言っているわけではないです。TVゲームは昔とは比べ物にならない程進化していますし、人々の好みも昔と同じではありません。
要はインターネットの情報のみで判断するなら、それは少数のハードユーザー向けのゲームブックを作る方向にいくしかないと言う事。それはそれで良しです。私だって“パンタクル3”やりたいですし。
ただ例え現在のファンには不評でも、まったく新たな層に向けたゲームブック。そんな作品が出版される機会も欲しいと思うわけです。
それがゲームブックの可能性を広げる事にならないでしょうか。


ふぅ。こんな事を書いていると疲れました。
次はすっごーーーーーーく、ノリの軽いペパーミントゲームブック“アイ・愛・あいどる”に挑戦しまっす。


2002年06月10日(月) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その10

 ラダトーム城に戻ると、アレフガルトの人々の感激と祝福を口にしながら出迎えてくれた。
 「勇者よ。わしに代わって、王になってくれ」
 王様の誘いを断って、僕は旅にでる。もちろんその傍らにはローラ姫がいた──。

 HAPPY END


*雑感*
 このゲームブック。ファミコンのドラゴンクエストが欲しいけど買えない、もしくはドラゴンクエストが大好きだからゲームブックもやってみたい。そんな人の為に書かれた作品と言う印象。
 それをはっきり感じたのは、ゲーム中に「魔法を使う。ラリホーを唱えるか、マホトーンを唱えるか選ぼう」と言うような選択肢があるにも関わらず、ラリホーやマホトーンと言う魔法がどんな効果なのか事前に全く説明がない事。
 本書を買う人なら呪文の効果を知っているのは当然、と言う前提で書かれているようだ。
 ルールの解説でも「ファミコン版には経験値がありますが、本書は省略しました」とか、原作を意識した書かれ方が目立った。
 基本的に内容は原作に忠実。ドラゴンクエストをやっている気分にはなれる。
 それに各町の宿屋に個性をつけるとか、ゲームブック独自の味付けは程よくついていて楽しい。ダジャレなどのナンセンスギャグが時々あるのは、好き嫌いが出そう。私は好きだけど。
 ゲームバランスは悪くない。ただ最後の竜王の城のところは、難しすぎて何度もやり直した為にだれてしまったが、これはオリジナルルールで遊んでいるからしょうがないかな。

総合評価:よくも悪くも原作のドラゴンクエストあってこその作品。単体では完成度が低いが、ドラゴンクエストのゲームブックと考えれば成功した作品と思う。
 大物原作つきゲームブックだけあって、レポートが長くなりました。

*オリジナルルールその4*
 道具屋でよく売っている、竜のウロコとキメラの翼。
 これらは呪文と同様、使用方法が全然説明されていなかった。特に竜のウロコはまったくのトマソン状態。
 そこで皆さんが挑戦するときは、さらに次のルールを追加したらどうだろうか。
キメラの翼───テレポートの魔力を持つ翼。戦闘中と洞窟の中にいる時以外ではいつでも使用できる。使うときはキメラの翼を一つ減らし、430へ向かう。(ラダトームへ移動する)
竜のウロコ───防御力のあがるお守り。戦闘中に使う事ができ、そのときは敵のバトルポイントを一点下げて判断してよい。使うたびに竜のウロコを一つ減らす事。(これで竜王の城での冒険が少し楽になるだろう)


2002年06月09日(日) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その9

いよいよ竜王の間に入る。
意外にも竜王は人間の姿をしていた。奴が話しかける。
「世界の半分をやるから手を組まないか?」
原作どおりの展開だな。
「実はおまえは俺の息子なんだ」
はぃ?驚きのあまり、落とし穴に気づかず落ちてしまった。
「と言うのは冗談だ」
がーーーーっ!でもなんとかピンチを潜りぬける。
仕切り直して戦闘開始だ。
まずベホイミを唱えて体力回復。
続いてバトルポイント勝負。
ロトの勇者(トランプをめくると6)そして竜王(8)。
負け、死亡。451へ。
おいおい、9以外は勝てないじゃないか。勝率低すぎるぞ。

また竜王の城に入りなおす。やれやれ、城内でもう30回くらい死んでいるよ。
まあレベル7なのでもう雑魚は怖くない。すぐに竜王の間に戻ってきた。
また負け、死亡。451へ。
でも3回目の挑戦で9がでた。剣で奴の顔を斬りつけると、竜王が悲鳴をあげる。
いや悲鳴じゃない。奴は真の姿、ドラゴンに変身したのだ。
攻撃魔法は効きそうにないと判断した僕は、再びベホイミを唱えて体力回復。
体力任せに捨て身の攻撃をかけ、奴の顎を刺し貫いた。
竜王は今度こそ断末魔の咆哮をあげ、そして力つきた。
やった。クリアだ。

最終回へと続く


2002年06月08日(土) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その8

竜王の城は今までより格段に強い魔物ばかりいた。
無理に近づかなくてもよい魔物や、逃げてやりすごす事のできる魔物もいるが、先に進むには避けられない戦いもある。
最初の難関はキースドラゴン。
キースドラゴンのバトルポイントは7。
単純に計算すると、レベル6以下の勇者にとって、勝率は2割強しかない強敵だ。
負けてしまうとGAME OVER。あっさり451へ行く。
オリジナルルールで戦っている為、一度負けた後にバトルポイント表を対キースドラゴン用に書き換える手段が使えない。リターンマッチでも負けつづけた。
じっと我慢の戦闘を繰り返してここは突破する。

この部屋のあとは進路が分岐している。
一方を開けると影の騎士が襲ってきた。この戦闘に負けて逃亡。
もう一つを選ぶと、死のサソリが登場。ここでも戦闘に負けて殺されてしまった。また451行きだ。
作戦を練る。
各戦闘では影の騎士の方が勝率が低いが、死のサソリに負けた場合は即GAME OVERとなっている。ここは影の騎士相手にねらいを絞ろう。
戦闘で勝つ事ができるまで、負けては逃亡、負けては逃亡を繰り返す。
ヒットポイントは減ったが、何とか突破できた。ランダム要素のあるオリジナルルールならではの作戦だ。
その後、ついに“ロトの剣”を発見する。これで最強のレベル7になった。
これで一気に形成逆転。
今まで苦戦した魔物達を、やすやすとやっつけて行く。うーん、気分爽快。
もう残る敵は竜王のみ。
いざ勝負だ!

続く


2002年06月07日(金) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その7

竜王の城に向かって一歩踏み出す。
いよいよここからは、過去にも読んだ事のないシーンになる。
城の門で待ち受けていたのは、なんとメタルスライム。
(注:原作では逃げ足の速さと、倒すと大量の経験値が得られる事で有名な奴)
およそ門番に向いてない魔物と思うが、ここではちゃんと逃げずに立ち向かってきた。
楽勝でやっつける。でも経験値システムがないのでそんなに嬉しくないかな。
今度は僧衣の人影が出現した。僕は叫ぶ。
「オビワンケノービか」
そんなわけないだろ。
(双葉独特のギャグだなぁ)
「私はガライの魂。ここから竜王が出ないよう、力を使っていたのだ。勇者よ、後は頼むぞ」
そう語ってから人影は消えた。
うん、最終決戦に向けて盛り上がってきたぞ。城内に進もう。

城内は3部屋×3部屋の非常にシンプルな迷路になっていた。
まだ竜王と戦う為には“ロトの剣”が足りない。おそらくどこかの部屋に隠されているのだろう。
突如スターキメラが出現。
戦闘、負け。僕は炎の息で黒こげになってしまった。
ヒントもないしこんなの運任せだよ、まったく。とか思いつつ451へ向かう。

続く


2002年06月06日(木) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その6

お姫様を救出した僕は“姫の愛”を得た。でも、なぜかアイテムとして。
“姫の愛”っていったい何?
その後はクリアに必要不可欠なアイテム“ロトのしるし”を探す。
これもどんな物体かよくわからないが、昔プレイしたときはこれが見つけられずに、クリア出来なかったと言う因縁のアイテム。
しかし、今回のプレイではあっさりラダトーム城近くで発見した。灯台もと暗しとはこの事だな~。
とにかくこれで必要なアイテムは揃った。
“太陽の石”と“雨雲の杖”を合わせて“虹のしずく”をこしらえる。
“虹のしずく”を使うと、竜王の島まで虹の橋が伸びていった。

橋を渡ってついに竜王の城に潜入だ。
続く

**************************
趣味でやってる市民講座の開講準備で少々へばり気味。
ゲームブックをする時間がとれないなぁ。


2002年06月05日(水) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その5

時間をかけゴールドを稼ぎ、レベル5にアップ。
やっとリムルダールの町で鍵を購入できた。
この町では、ドラクエ名物のあの娘が話し掛けてくる。
「100ゴールドでパフパフしてあげるわ」
これでこそドラクエのゲームブックと言えるね。金を払ったらどうなるのかはヒ・ミ・ツ。
その後は町の周辺で、ゴールド稼ぎに精を出す。
特にゴールドマンは600ゴールドも落とすので倒しがいのある魔物だ。
しかし調子にのっていると奴に首ねっこを捕まれる。
コキッ。(451へ進む)

ラダトーム城で目覚めた僕は、城内や周辺の町で鍵のかかった建物内の捜索を始めた。
重要アイテム、太陽の石とガライの竪琴を入手。やっと進展が見えてきた。
次に廃虚の町、ドムドーラ目指して南下。
キラーリカントに苦戦したが、何度か挑戦してドムドーラに進入。ロトの鎧を手に入れる。
さらに城塞都市メルキドで炎の剣と水鏡の盾を買い求めて、レベル6にアップ。
これでほぼ無敵状態。竜王の住む島に潜入する力はついた。
後の問題はどうやって海を渡るかだ。
ここで、さらわれたお姫さまの存在を忘れていた事に気がつき、急いでお姫さまの閉じ込められた洞窟に向かう。
ドラゴンが待ち受けていたが、レベル6になった僕の敵ではなくあっさり撃破。
救出に成功した僕は、姫を抱えて意気揚々とラダトーム城へと戻った。
(ラダトーム城へ戻る前に、宿屋へ泊まると宿の親父が「昨夜はお楽しみでしたね」と喋るイベントが、ゲームブックではカットされている。ちょっと残念)

続く


2002年06月04日(火) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その4

リムルダールの町に向かって南下する。
この地域の魔物は手強い。
道中、ついに鉄のサソリに殺されてしまった。
GAME OVER

困った。さすがに最初からやり直す程の気力はない。
そこで新しくルールを追加する事にした。
*オリジナルールその3*
ENDの表示が出たら(創作パラグラフ)451へ向かう。
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451
気がつくと、僕はラダトーム城のベットで寝かされていた。
王が憮然とした表情で僕を見下ろしている。
「おお、勇者よ。死んでしまうとはなんと情けない。そなたにもう一度チャンスをやろう。今度は失敗せぬようにな」
立ち上がって体をあらためる。ケガは治っているようだ。(ヒットポイントを最大値まで回復)
所持品も確認すると手持ちのゴルードが減っていた。(ゴールドを半分にする事)
「そなたを復活させるのに苦労したからな。救助費用にいただいたぞ」
と、王様。まったくせこいんだから。
僕は城をでた。138へ
---------------------------------------------------------------------------
この方が、本家のドラゴンクエストに忠実な展開だし、違和感はないだろう。
こんな感じでプレイヤーが勝手に設定をいじれるのもゲームブックならではかな。
それにしても、早いところ鋼の剣と鋼の鎧を購入してレベル5にならなくては、先に進むのは危険なようだ。
金稼ぎにラダトーム周辺でまた魔物と戦闘を繰り返す。

続く


****************************
ゲームブック情報。
最近になって、新たに創作系ゲームブックサイトを発見しました。
シンプルなルールと画面構成の為、読みやすくて面白いです。
私も負けずにプリン劇場に新作を追加しなくては。と言う気になります。
Kito Homepage
http://homepage1.nifty.com/satoruk/index.htm


2002年06月03日(月) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その3

しばらく湖や山を探索して魔物と戦い地道にゴールドを稼ぐ事にした。
魔法使いやメイジキメラは、100ゴールドも落とすのでなかなかおいしい敵だ。
途中、ロトの祠を発見。ガライの町で鉄の盾を購入。名も知れぬ洞窟で戦士の指輪を入手した。
続いて探索地域を広げ、南のドムドーラの町までたどり着く。
ここは既に魔物に滅ぼされた廃虚と化している。
レベル2では厳しそうなので、町に入らずラダトームへ引き返した。

ラダトーム城で鍵を買おうとしたが、鍵屋は鍵のかかった扉の向こう。
(この世界では鍵は使い捨ての消耗品。鍵がないと入れない所が多い)
しまった。冒険開始時点では買えたのに。あのとき石の剣や皮の服を後回しにして、鍵を1つ買っておけばよかった。
後悔してももう遅い。あきらめて冒険を再開する。

今度はゲームブックオリジナルの“ナマケ者の町”にたどり着いた。
町の人は寝ているばかりでなんの収穫もない。よく魔物に襲われないものだ。
その近くにあったマイラの村に移動して鉄の剣と鉄の鎧を購入。一気にレベル4にアップ。
これで少しは心強く冒険ができる。
この村では他に妖精の笛を入手。
さらに南のリムルダールで鍵を売っていると情報を得た。なかなか順調だ。

続く


2002年06月02日(日) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その2

ラダトーム城で王様と謁見をすませた僕は120ゴールドと、使い捨ての鍵一個、松明一本をもらって城をでる。
武器もなんにもない丸腰なので、まずラダトームの町に向かう。
まず武器屋を覗いてみる。商品は以下のとおり

竹の剣(10ゴールド)
石の剣(50ゴールド)
鋼鉄の剣(600ゴールド)
布の服(20ゴールド)
皮の服(50ゴールド)
皮の盾(90ゴールド)

レベル1の装備は、竹の剣と布の服だが、思い切って石の剣と皮の服を買って代用する。これで後は皮の盾が揃えば、レベル2になる。
道具屋で薬草を一つ買って所持金は0。
世界を救う勇者への支度金にしては、渋すぎる王様である。
さて装備を整えた僕は、町をでてスライムやメイジキメラと戦いゴールドを稼ぐ。
ラダトームの町に戻って、皮の盾を購入。レベル2になった。
城にも寄ったが、何を油を売っておる!と王様に大目玉を食らう。
原作のように復活の呪文があるわけではない。本当に役に立たない王様だ。

もう一度野外にでて今度は少し遠出。
出会うモンスターが意外と手強く、逃亡を続けていくうちに何処にいるか迷子になった。HPも残り少ない。
簡単なマッピングをするべきだったな。と思いつつ偶然たどり着いた洞窟に入る。
ここでドロルと戦闘になって負け。逃亡するが追撃を喰らってヒットポイント0。僕は力つきた。

あーあ、薬草を使えば良かったと思いつつルールを眺めていると、薬草があればヒットポイントが0になっても、10ポイント回復して生き返れると書いてあるのに気がつく。
世界樹の葉よりもすごい効能だ。
とりあえず命拾いした僕はラダトーム城まで帰る。

続く。


2002年06月01日(土) ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説(樋口 明雄/双葉文庫) その1

ジャアジャ、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャーー
ジャジャジャージャ、ジャジャジャジャンジャー
ジャアジャ、ジャン、ジャン、ジャン、ジャン、ジャーー
ジャジャジャジャーー、ジャジャジャジャン、ジャン、ジャン、ジャン
ジャーージャジャジャジャーーンジャン
ジャジャーージャジャジャジャーーンジャン
ジャンジャーーン、ジャジャジャジャーーン
ジャジャ、ズンジャジャジャジャジャジャジャ
ジャーーン、ジャーーン、ジャーーーーーーーーン

ドラゴンクスエストのテーマソングを書いてみました。わかりました?
今回は知名度No.1のゲーム「ドラゴンクエスト」の、ゲームブックに挑戦します。
発売当時はドラクエブーム絶頂期のはずですから、双葉ゲームブックの中でも最も多くの人が読んだ作品じゃないでしょうか。
私もかつて挑戦していましたが、重要アイテムが見つけられなかったのと、人に貸したら無くされた為、最後までクリアできていませんでした。

*ストーリー説明*
竜王に脅かされたアレフガルドの国。
この国を救えるのは、かつて魔王を倒したと言うロトの勇者の血をひく者のみ。
王が見つけ出した少年こそ主人公、つまり僕なのだ。
使命を受けた僕は竜王を退治する旅にでる。

*システム説明*
自由にマップを移動できる双方向システム。
町や村で聞き込みして情報を集め、草原や山ではモンスターを倒してゴールドを稼ぐのが基本。
ゲームブックでは経験値の概念がなく、レベルアップは装備品で決まる。
レベル1なら竹の剣と布の服。
レベル2なら石の剣と皮の服と皮の盾。
と言う具合。
ドラクエの設定を生かしつつ、管理の煩雑さを避ける良いアイデアと思った。
また、戦闘ではバトルポイント表と言うものがあり、あらかじめAからJの欄にそれぞれ0から9の数字を一つずつ割り振って決めておく。(冒険中に変更可能)
そして例えばロトの勇者(B)、スライム(3)と表示されたら、Bの欄が4以上なら勝利、3ならC欄をみる、2以下なら負けと言う形で決着がつく。
サイコロを使わなくても楽しめるようにとの配慮らしい。

*オリジナルルール*
今回の挑戦では、山口プリン独自のルールを加えた。

その1.バトルポイント表は使わない。
あらかじめ決着がついているようで、私はこのシステムが好きではない。
これを10面体サイコロで代用したいところだが持っていない。
そこでトランプを使う事にした。1から9+ジョーカーの10枚を抜き取っておき、戦闘ではこれをめくる。

その2.戦闘に勝ってもヒットポイント回復はしない。
本書では戦闘に勝つと、経験値の代りにヒットポイントが少し回復するようになっている。
これだと宿屋の存在が不用になるうえ、道中の緊張感がなくなるので無視する事にした。


それでは始めます。
“その10”ぐらい行くかもしれんな。と思いつつ続く。


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