冒険記録日誌
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2016年09月17日(土) オリジナルクエスト ミラクルとんちんかん 番外編(えんどコイチ/集英社)

 「怪盗とんちんかん」ってギャグ漫画を覚えていますか?
 ジャンプ漫画だったし、アニメにもなっていたから、ゲームブック世代なら知っている人は多いと思うのですが。当時はギャグじゃない「死神くん」も合わせて、コイチ先生のコミック全巻を持っていました。
 ぬけさく先生懐かしいですね。

 本書は、とんちんかんの番外編のコミックで、世界観はいつもと違い、ドラクエみたいな当時のファミコンRPGの中が舞台となっています。家宅侵入を繰り返す勇者とか、当時よくあった皮肉まじりのパロディギャグ仕立て。
 実はこの中の一部がゲームブック仕立てになっているのですよ。
 本編の怪盗とんちんかんの最終巻にも、ゲームブック仕立ての回があったのですが、それよりも凝っている内容です。総パラグラフ数は53。
 主人公は勇者(読者)で、冒険の仲間がいつものとんちんかんメンバーで、ここでは賢者のシロン、兵器使いのグリン、カンフーマスターのレッド、遊び人?のぬけさく先生。
 完全ギャグ漫画なので、まともな攻略は不可。どうせ魔王とかとってつけたように適当に書かれていますし。バグが発生するとか、セーブするか?とかメタな展開が多いです。もし手詰まりになったら、ぬけさく先生にギャグをお願いすれば、OK!ぬけさく先生のギャグを見て、「つまらない」を選択し続けるとゲームオーバーだぞ!
 ギャグはゲームブック仕立てでない前半の方が、面白いかな。今読み返すと、爆笑というよりは、当時の雰囲気を思い出してニヤニヤする感じか。
 ギャグ漫画というのは時事ネタも多いし、特に時代が出てしまうジャンルですねぇ。


2016年09月11日(日) 甦る妖術使い(I・リビングストン/社会思想社)をガチクリアしました

 本作の紹介はすでに2005年2月13日の冒険記録日誌で感想を書いていますが、今回は理不尽に難易度の高い本作をまともにクリアできたので、もう一度話題にします。
 もっとも技術点12、体力点24、運点12の無敵の万太郎君状態で挑戦したのですがね。
 しかし、ズルというなかれ。本作はラスボスとの戦闘が凶悪過ぎるので、このキャラでも、クリアできるか不安なくらいでしたから。
 真の道で進んでいても、サイコロ一振りで3分の1で即死になるような状況が、時々あるくらいですからね。最初は間違ったルートかと思って避けていたくらいです。
 序盤から必須アイテムや情報がゴロゴロしているので、取りこぼすと詰み確定。昔のプレイの記憶が程よく消えていたので、クリアできるルートを探すのに結構やり直しました。
 ヒント?そんなものありません。そもそも偶然にアイテムや情報を入手して、後でそれがたまたま必要になったという展開が多いので、ヒントなど出しようもないでしょう。(もっともルート選択のコツは基本的に少しでも寄り道が多いルートを選べばよい素直なもので、ジャクソン作品の「モンスター誕生」のような意地悪さに比べるとまだマシです。)
 ラスボス戦がゲームバランス崩壊している以外は、いつものリビングストン作品ともいえます。ストーリーも「妖術使いが復活した。世界を救う為退治してくれ」という王道ですし、道中で冒険に同行してくれる仲間が登場するのは「雪の魔女の洞窟」を連想させます。

 今回は、ラスボスに対抗すべく、無敵の万太郎君で挑戦したわけですが、今度は通常の戦闘は消化試合みたいになってしまいました。今更、コブリン相手に負ける事もなく、サイコロを振るのがだるいだけという感じです。といっても技術点7の主人公だと、こいつら相手でもあっさり死ねますがね。
 本当は道中で技術点を増やすボーナスがあったり、敵の弱体化アイテムを入手して、弱い主人公でも戦えるようにラスボス戦に向けて行く、もし必要アイテムを取りこぼしても強い主人公なら、ある程度は大丈夫というのが、正しいゲームバランスだと思うのですよ。でも実際はあの手この手でバリバリ技術点減らされる罠や呪いのアイテムがゴロゴロしています。真の道ですらサイコロ運が悪ければ、技術点が減る極悪非道設計です。
 というわけで今回はラスボス戦自体は幸運にも一回で倒せましたが、遊ぶには私のように最強状態で挑むとか、戦闘は全て勝ったことにして進むとか、オリジナルルール(例えば他のFFシリーズのように、魔法薬を持っていくとか。「技の薬」があると助かる。)を付け加えるとか、プレイヤー側のフォローが必要な作品です。
 案外、リビングストンの方も「演出でラスボスはこれくらいの強さにしてやろう。どうせゲームブックをルール通りまともに遊ぶ奴はいないだろうし」ってノリで書いたのではないかなぁ。私のような正直に遊ぶプレイヤーの事も考えてくださいよ、まったく。


2016年09月10日(土) 死神の首飾り(J・トムソン、M・スミス/社会思想社)

 ファイティングファンタジーシリーズ(以下FFシリーズ)の一作ですが、剣と魔法のファンタジー世界なのに舞台がタイタンじゃないという異色作。
 ストーリーを紹介しますが、主人公はどこか別の世界にいた住民で、オーブという世界の神に強制召喚されたところから始まります。ある意味双葉ゲームブックにたまにある、ファミコンで遊んでいたらゲームの世界に吸い込まれた主人公みたいなノリです。
 冒険開始直後に、タイトルにもなっている〝死神の首飾り”なる魔法のアイテムを受け取ります。この首飾りは、死神の手に渡ると世界が破滅するというとんでもないもので、壊すことは不可能。主人公は死神の手が届かない自分の世界に首飾りを持って帰るよう命じられ、死神の部下たちから逃げ回りながら自分の世界へ戻ろうとします。指輪物語みたいな話しですね。
 (余談ですが、私は死神を〝死の神”と脳内翻訳して遊んでいました。死神というと、ゲゲゲの鬼太郎や落語などに登場する、鎌をもった死神みたいな小物を連想してしまうのですよ。)

 冒険は前半のグレイギルドという大きな都市が舞台のシティアドベンチャーで、後半は荒野をさすらいながら自分の世界へつながる門を目指す野外パートです。ステージ構成は、同FFシリーズの「盗賊都市」に近い印象です。後半パートは短く、「盗賊都市」のザンバーボーンの居城パートのごとく、ほとんどおまけ扱いの存在という事まで一緒ですし。もっとも、強いだけのザンバーボーンと違って、ラストに登場するドラゴンの狡猾さが印象に残る分、こちらの方がマシですが。
 やはりメインはグレイギルドを舞台にした前半パートでしょう。ただし、街の雰囲気は「盗賊都市」とかなり違いますがね。
 ポートブラックサンドは危険だけど、コブリンやならず者どもが、にぎやかに暮らしていて、どこか憎めない陽気な雰囲気なんですが、グレイギルドは学術都市という設定です。組織された盗賊や、邪悪な宗教と無慈悲な女兵士が跋扈していて、危険なのには変わりないのですが、冷たく整然とした雰囲気なんですよ。
 リアルで言うと、ヨハネスブルグにあるようなスラム街と、ナチスの軍隊が支配する地域くらいの違いがあります。どちらも近寄りたくないのは一緒ですがね。

 本作はゲームブックブーム当時もプレイしていましたが、中盤の山場であるホーカナ戦にすらたどり着けずにゲームオーバーを繰り返して中断していました。
 途中で遭遇するテュチェフとカサンドラという、二人組の強敵がいるんですが、当時のプレイでは態度の悪いこいつらの挑発に背を向けて退散するのが嫌で、こいつらを凹ませてやろうと、不要な戦闘になる選択肢ばかり選んでいたからです。当時の私はアホでした。
 まあ、そんなことがなくてもこの冒険をクリアするのは厳しいです。
 死神の配下のアンデットモンスターどもは弱くても、レベルドレイン攻撃をしてくるので、戦闘で傷を負うと技術点が下がってしまいます。
 しかも、中ボス・ラスボスは技術点12の超強敵。当時はクリアできるゲームバランスじゃないと思ったものです。ただ、キチンと攻略してみると、実は魔法の指輪だの、武器だの、兜など、装備すると戦闘が有利になるアイテムが沢山登場するので、それらをかき集められるルート(真の道)では、FFシリーズでは珍しくかなりの低能力値でもクリアできるようになっていて驚きました。(装備による技術点への加点は原技術点を超えても良い、とルールを解釈した場合に限る)
 一方、間違った選択を選んでいると能力が高くても大苦戦、でもなんとかクリアは可能、という作りでゲームバランスはかなり良く、当時に比べてマイ評価が最も上がった作品の一つです。
 なお、本作では他の多くのFFシリーズ同様、最初に魔法薬を1つ持っていけるのですが、先ほど書いたレベルドレイン攻撃の関係で〝技の薬”の選択がお勧めです。これから挑戦する方は参考にどうぞ。

 最後に以前に他のサイトで知った情報ですが、このオーブという世界は、二見文庫から出ていたゲームブック「タイガー暗殺拳」(2002年7月の冒険記録日誌参照)と共通だそうです。
 昔プレイしていたときは、「タイガー暗殺拳」はまだ読んでいなかったから気づかなかったけど、そうだったのか。知ってから読み返すと、確かにタイガー暗殺拳に登場するドゥームオーバーの町が名前だけ登場しています。
 一箇所だけど、拳法で戦う僧侶が登場するので、タイガー暗殺拳を知っているとニヤニヤします。イラスト付きで登場した割に、こいつは本編とは全然関わりのない文字通りの通りすがりの奴ですが、もしかして作者がファンサービスで登場させたのかもしれませんね。


2016年09月04日(日) 天空要塞アーロック(マーティン・アレン/社会思想社)

 人気のファイティングファンタジーシリーズ(以下FFシリーズ)33巻目であり、日本語版最終巻です。国内のゲームブック市場では古本価格が最も高騰していることで有名な作品ですね。
 シリーズ前巻の「奈落の帝王」は発売当時本屋で立ち読みしたことはありますが、こちらは当時の記憶はまったくないな。
 本作はSF作品(ちなみに海外版も含めて、FFシリーズ最後のSF作品だそう)ですが、ネットの評判ではそのコレクター的な希少価値とは異なり、ゲーム自体の評価は非常に悪いことでも有名です。シリーズワースト作品だとか、前作の方が最終巻にふさわしかったとか散々に言われています。
 実際はどんなものかと、今週はずっと本書に挑戦していたのですが、自分的にはそんなに悪くはなかったです。でも、評判の悪い理由もよくわかります。
 ナンセンスなギャグが多いんですよね。
 例えるなら双葉ゲームブックのドラクエで、頻繁に登場する樋口明雄ギャグを受け入れられるかどうか?というような感じでしょうか。
 問題はFFシリーズでこれをやったという事です。
 今までのFFシリーズでも「サイボーグを倒せ!」では上司へのプレゼントに本屋で「火吹山の魔法使い」を購入するとか、「恐怖の幻影」で逆さづりになった主人公の周りをミュージカルのように踊る妖精どもとか、そんな笑えるシーンはありましたが、あくまでおまけ要素でした。
 FFシリーズの世界観の基本は、シリアス、ハードボイルド、冒険のロマン、男のハーレクインなのです。(いいすぎか?)
 当然、シリーズを購入する人もそういったものを求めて購入したところが、今回のように毛色の違う作品だったとなると、期待外れから酷評になるのも無理からぬことと思います。

 とりあえず、どんなところがギャグか抜き出してみますと……。
 まず、プロローグで今回の敵となる科学者ル・バスティンの数々の悪行が語られるのですが、自分を追放した王への復讐として、美容整形外科医に扮して王妃の頭にパイナップルを移植したと書かれている時点で、疑問と不安が生まれました。
 ゲームが始まり、宇宙船でル・バスティンの本拠地アーロックに向かって主人公は旅立ちます。序盤でトラブルにより見知らぬ惑星に不時着するというシーンでは、せっかく湖の畔に軟着陸できたのに、そばに生えていた大木が怒って宇宙船をポイッと湖の中に放り込んでしまう展開に衝撃。
 謎の宇宙船内で、倒せない映画のエイリアン的な宇宙人(オレンジ色の球状生命体)から逃げ惑う展開では、さっきまで恐怖まじりに逃げ惑っていたのに、遊戯室に到着した途端、「どの遊戯で遊ぼうか?」とのん気な選択肢が登場。そしてビリヤードをしようとキューでついた球は見覚えのあるオレンジ色というオチ。
 17次元の力を融合した鎧を装備した敵に勝った時は、「17次元では熱は固形になるのだ」という解説と共に、レーザービームを針金のように使って、敵を縛り上げる。
 ドリル付きヘルメットで穴をあけようとすると、反対に体の方が猛回転して彼方に放り出されてEND。
 中盤でも、57次元という意味が分からないけどなんだか凄そうな世界から燃料補給にやってきた巨大宇宙船が唐突に登場して、王からの通信で「やつらが太陽エネルギーを吸い尽くそうとしているから、破壊してくれ!」と命じられます。ル・バスティンのケチな犯罪より、どう考えてもこちらの方が遥かにスケールが大きな大事件ですが、こちらが寄り道任務扱いとはどうなの?
 このように突っ込みどころが多すぎて困るくらいです。

 一方、ゲーム的な面はどうかと言うと、戦闘バランスはまあまあ。技術点7じゃクリアは無理っぽいですが、技術点11・12クラスの無茶な強敵は基本的に登場しません。
 基本的に一本道ストーリーですが、それを感じさせないよう、寄り道ルートが多く仕掛けているのも良い感じです。
重要アイテムの岩塩の入手箇所がわからず苦戦しましたし、難しくはあるのですが、FFシリーズとしては標準の難易度といえます。
 ただ大きな問題点があり。ゲーム中に頻繁にミニゲームが登場するのですが、その多くはルールが意味不明だったことです。自分が考えるのを面倒くさがっているだけという理由も多いにあるのですが、もうちょっと感覚的にわかりやすいゲームにしてほしかった。
 しょうがないので真っ当なゲームクリアは諦め、ミニゲームになると指ばさみセーブによる選択肢総当たりで強引に進めました。
 ちなみにミニゲームのうち2つは、ゲームに必要なマップが本書カバーの折り返しについているので、カバーなしだと遊べません。これから購入を考えている人は注意してください。

 まとめると、古き良き時代のアメリカ製スペオペに、アメリカン人センスのコメディやギャグを盛り込んだ作品と言えばいいでしょうか。ちなみにプレイ中はそんなに気にならなかったのですが、主人公は標準的な人間種族という扱いにもかかわらず四本腕で、その設定からすでに日本人向け感覚じゃないですね。
 遊んでいる間は、ちょっとぎこちない動きをしたアメリカ製アニメのイメージでゲームシーンが脳内再生されていました。
 アーロックの最大の間違いはFFシリーズの一つとして発売されたことだと思います。しかし、FFシリーズは共通舞台となるタイタンの世界観が定まってきた終盤からが面白いという方もいますが、定まったタイタンの世界で描かれた終盤のFFシリーズを、逆に私は苦手に感じていました。そんな中、アーロックを遊んでいると、そんな他のFF作品に尻をまくったかのような自由過ぎる展開に、段々爽快感すら感じてしまい、笑って楽しく遊べたくらいです。
 誤解のないようにいうと読者視点ではギャグに感じても、登場人物達自身はギャグをやっているつもりはなく真剣に行動しています。特にル・バスティン登場からの終盤は、小説やアニメ等で例がないわけではありませんが、ゲームブックでは珍しい展開で結構好きです。プロローグのル・バスティンが妙に小物臭かったのはこの伏線だったのだろうか。あと、展開次第ですが、主人公のクローン集団登場には笑えました。

 最後に私よりずっと詳しく、的確に書いてくれているレビューがありましたので紹介しておきます。
 近年のお値段がお値段ですし、持っていない方は無理に入手せずに、こちらを読んで満足されるのがよろしいかと思いますよ。

オセンタルカの太陽帝国 『天空要塞アーロック』。
http://blog.goo.ne.jp/ryuzojiryuzoji/e/5df0dddf841fc021eb0dc1b48c6128a5


2016年09月03日(土) オリンピックが始まりました

 リオデジャネイロオリンピック始まりましたね!(日付がメチャクチャですが、この日記は2016年8月6日に書いてます)
 日常ではそんなにスポーツ観戦に興味はないのですが、ダラダラとオリンピック競技の中継をBGM代わりに見るのは割と好きなんですよね。
 さらに好きなのは開会式の選手入場の行進です。日本では聞くことが普段まずないような小国の選手団を見ては、その未知の国の紹介をアナウンサーが喋っているのを聞くのがかなり楽しい。山口プリンのマイナー好き趣味はゲームブックだけじゃないよ!

 さて、冒険記録日誌は、無理矢理でもゲームブックネタで書く日記というスタンスです。
 ここは一つ、オリンピックに絡めてゲームブックネタを書きたいと思ったのですが、何も該当するようなゲームブックが思いつきませんでした。スポーツとゲームブックは相性が悪いというか、スポーツを題材にしたゲームブックなんてあまりないですからね。
 そこで無理矢理オリンピック記念企画!
 リオのオリンピック競技の中から、ゲームブック向きなスポーツがないか考えようコーナーです。
 まず、陸上競技みたいなシンプルアクションのスポーツは厳しいですね。では、柔道とかサッカーとか?プロレスやワールドカップを題材にしたゲームブックはないこともないのですが、無理がある感じでした。
 逆にゲームブックに向いているスポーツといえば、シュミレーションゲームに向いている野球や、起伏のあるコースを走る冒険色が強い長距離ラリー競技でしょうか。
 実際この2つのスポーツのゲームブックは、そこそこの作品数があって良作もありますが、残念ながらリオのオリンピックには野球もラリーもないですね。
 ゴルフ?カヌー?トライアスロンは?と考えた末、ロードレースならあり!と結論がでました。
 チームメイトとの協力関係が不可欠で、勝利にはチーム戦として高い戦略が必要なレースですが、あくまで個人競技なので主人公の存在がはっきりしている。ゴールに向かってレース場面が次々に移動するので展開が引き締まる、アクシデントも作りやすい、とゲームブックに向いた要素が沢山あります。
 考えていると、本当にロードレースに詳しい人が書いてくれないかなと思い始めてしまいました。〝弱虫ペダル”のゲームブック化企画とか生まれないかな。

 今度は逆に、ファイティングファンタジーのタイタン世界でオリンピックを始めたらどうなる?と妄想。過去の関連本から登場したスポーツらしきものを拾い上げてみましょう。
 まずはなんといってもファング発祥の超人気スポーツ、迷宮探検競技が最大の目玉。不動の人気でしょう。ただし、観客がどうやって競技を観戦するのかは不明です。
 現実世界と同じく、闘技場による格闘はこちらでも人気がありそう。予選通過は〝骨くだき”に勝った選手のみ!
 都会でも人気の〝ベイズ・ボール”も確定。バットを空振りすると気まずいぞ。
 〝腕相撲”はやっている人はいるのでありかも。力の腕輪やPEPの使用はドーピング判定です、ご注意を!
 バレー競技にいくらか似ている、”オーク・ニー”。オークで流行っているスポーツですが、球は豚やトロールの膀胱。球が割れたら中身が飛び散るから気をつけて!
 〝奴隷転がし”もオークに人気のスポーツで、広い野外フィールド内を走り回るもの。縛りあげたドワーフを相手ゴールまで生きた状態で放り込みさえすればいいという、シンプルで豪快なチーム競技。妨害自由で相手選手が襲ってくるが、戦って相手が死んだらおやつに食べてしまっても問題なし。でもドワーフを食べたらロストボールで相手の得点!しかもレッドカードだよ!
 こんな感じでしょうか。なんだか書いていて、〝天空要塞アーロック”みたいなアホなノリになってきた気がする。
 でも、アメリカ人なら〝ウィザードリィ4”内のパロディネタとか〝スポンジ・ボブ”とかみる限り、アーロック系のギャグが大好きだしね。案外アメリカなら、過去にこんなオリンピックネタの同人誌を書いている人がいるかもよ。


(追記)
 オリンピックを扱ったゲームブックは思い浮かびませんでしたが、リオデジャネイロを舞台にしたゲームブックは存在します。
 その名も「スパイ指令 陰謀団Xをつぶせ!」(2015年3月25日の冒険記録日誌参照)。
 数々の独創的なゲームブックを生み出したスーパー頭脳集団アイデアファクトリーの作品です。
 この作品はクライマックスがリオのカーニバルに乱入するシーンで、最終決戦となる敵の組織のアジトはコルコバードの巨大キリスト像の麓近くにあるんですね。
 この作品を読み返して、是非オリンピックに行った気分を味わいましょう。と、いうのは無理があるか。


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