かなしいうわさ
| home |日記の表紙| 前↓ | 次↑
尼崎の脱線事故についていろいろと考える日々。とりあえずはっきりと言えるのは、テレビ局の馬鹿どもには運転手を非難する資格なんて無いということだ。 被害者がひとりでも多く助かることを静かに祈る。
このところアルバムを通して聴くのが楽しくてしょうがない。iPodでシャッフルして音楽を聴くことはとても楽しいけれど、とても優れたアルバムが一枚ぶんスルリと腹におさまる快感にはかなわない。最近買ったアルバムは一枚通して聴けるものが多くてとても楽しい。
これはディスコなのに通して聴けるめずらしい一枚。
The Panache Experience /This Is Panache

パナーシェというのかな? 80年代の生音ディスコ。ジャケットはかなり困ったことになってはいるが、内容は極上。トリッキーなシンセがうなる、まるでアーサー・ラッセルの「Go Bang!」のようなBPMめちゃ早いディスコと、ソウルマナーでよく出来た甘茶スロウバラードが併録されている。それら全てが良い曲というのがすごい。ディスコでアルバム通して良いものなんて初めて出会ったよ。ディスコなんだけど演奏はあくまでジャジー、ファンキーそしてタイト。歌や雰囲気にうわっついた軽さがないのがオレ好みなんだろうな。BPM早い曲はDFAみたいなディスコパンクとかコントーションズあたりを好きな人なら気に入るはず。
輸入盤のみ。なんかブートっぽいな。→ディスクユニオン
朝に親知らずを抜いて麻酔で口がへろへろなのに、うっかり電話に出てしまい「ありがほうごはいあす○○いひいでふ」とホゲホゲ対応、上司に叱り笑われる。 今日は一日中仕事だった。休日出勤はかまわないのだけどGWも仕事があるのはへこむなあ(;´Д`) 帰省は無理だとしても、せめて春一番に一日くらいは行きたい。
CDいろいろ買っているけれど、リトルテンポが飛びぬけて良い。 Little Tempo /Super Tempo

肩の力が抜けててすげえ気持ちいい。今までのリトテンに感じていた頭でっかちさが無くなった。ファットな演奏、楽しくせつないメロディ、そして天然ですこやかなヘンさ。ハレの日以外だってハメ外して生きちゃうよ俺は!という気分になる。ライブが観たくてたまらない。
アフリカン・ヘッド・チャージのBonjo Iがやってたユニットが再発されたので買ってみたんだけど、これがリトテンと同じベクトルの抜けた気持ちよさ。 Noah House Of Dread /Heart
 African Head Chargeのようなサイケ度は低め。ジャック・ジョンソンとかミシカとか好きな人にも良いかも。
Professor Longhair /Rock'n Roll Gumbo Keith Tippet Group /Dedicated To You, But You Weren't Listening Candi Staton /Candi Staton Sam Cooke /Night Beat Bob Marley & The Wailers /127 king street Milton Nascimento /Travessia V.A. /Funky Funky New Orleans Vol.2 Manual /azur vista Josh Martinez /buckup princess ピンク・フラミンゴ特別編 (DVD)
ピンクフラミンゴは何度見ても最高。
帰宅後、運動不足解消のために部屋で音楽をかけながらストレッチしたりゆらゆら踊ったりしている。昨日、酒を飲んだ後にgoma the digeridooをかけながら気持ちよくゆらゆらしていたところ気持ちよすぎてゆらゆらが過ぎ、めまいがして江頭のようにビターンと倒れて額を切った。はじめて比喩でなく音楽にヤラレタ。まぁ酒と運動不足にやられたとも言える。 でかいばんそうこうを貼って得意先周りとかすると笑いが取れてお得だから、いいんだよ別に(;´Д`)
goma the digeridoo /Million Breath Orchestra
 ディジェリドゥーだけで作られた一枚。心斎橋のヴィレッジヴァンガードの奥のほうで常に鳴っているアレだ。ぶんびょこびょこびょこぶんびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこびょこしていて、とてもとても気持ちが良い。 けど、聴くときの気分や環境をものすごく選ぶ。朝起きたときにも疲れて帰宅するときにも本読みながらにも風呂入りながらにも落ち込んでいるときにも女子口説くときにも誕生日パーティにも適してない。そんなつぶしのきかない濃ゆい音楽、大好きだ。 そうそう寝る時に聴こえるか聴こえないかくらいの小さな音でかけると、すごーーく良いですよ
Symarip /Skinhead Moonstomp これが900円で買えるハービスエントのJEUJIYAはえらい。
 スキンヘッド・レゲエ代表格。不良ぶってる可愛い奴ら。いかにもスキンズな曲もチャキチャキしてて格好良いんだけど、それ以外もメロディが良くてギミックが聴いてて楽しくてグッと来る。グッと来る音楽はたくさんあるけど、センスの良いキュートな笑いを混ぜられる奴らはそれほどいないんだな。洒落ているというのはこういうことだ。 しかし、この人達って黒人じゃないの? ジャケ写だけ見るとどう見ても白人の若造どもなんだけど。
夜遅くにゆらゆらと部屋へ帰ってきてドアを閉め靴を脱ぎカギをかけ冷蔵庫の上に置いてある缶チューハイをプシリとあけて飲むとぬるい。
春ヽ(´ー`)ノだ
川崎 長太郎 /抹香町 路傍
 短編集。飄々とした文体で、うじうじした男と普通の女の話とか。笑える。デビュー作の「無題」なんて風呂のなかでゲラゲラ笑った。でもやがて悲しき、な笑いだなあ。これ仕事のある平日に読んだからまだいいけど、ヒマな休みの日に読んだりしていたら悲しくて苦しくて死にそうになっていたかもしれない。 講談社文芸文庫は面白いものが沢山あるのでどんどん読んでいきたい。ちょっと高いのが難だけど。
ここのTシャツいかしてるね。
しあわせな2冊
安達哲 /バカ姉弟 4巻

小田扉 /団地ともお 4巻

どちらも絶好調。 どちらも凄いけど、ふわふわと気持ちよく浮世離れして、神々しさすら漂わせるバカ姉弟よりも、とことん普通の子供なのにほのぼので終わらせないともおの方が好みだな。ともおの「オチをつけないという絶妙なオチ」はますます磨きがかかっている。
川崎 長太郎 /抹香町 路傍
 これはおもしれえな。
井口 昇 /恋の腹痛、見ちゃイヤ! イヤ!
 うーわー(;´Д`)
日本の常任理事国入りとか教科書問題をきっかけに、中国で反日感情が高まっている。デモのニュースを見ていると、とても嫌な気分になる。それはデモをしている人達に対してむかつくからではなくて、人って状況が揃えば簡単にこうなってしまうんだろうなぁ、ということを再認識させられるからだ。 前に、サッカーの世界戦かなんかで日本が勝ったあとにたまたまなんばの繁華街を歩いたとき、高揚したファンが大勢で騒いでいたのを見たことがある。かなりひどい迷惑行為もしていた。それを見て、あぁ日本人だってきっかけさえあれば簡単に暴動なんて起こしちゃうな、と思ったものだ。(別にサッカー及びサッカーファンを悪く言うつもりでは全くないので誤解なきよう。) みんなは脊髄反射で簡単に人を差別したり迫害しちゃったりするアホじゃないよね? ねぇ? 歴史を勉強することもそうだけど、オシャレな服着たりおもろい音楽聴いたりするようなセンスって、最終的にこういうところに繋がっているんだよな? なぁ?
あと、やっぱり「差別」されるのって怖いね。日本に居ながらマイノリティの側に立つことができた良い機会と考えたい。
恒例レコ裁判。かなり厳し目で判決を下し、300枚くらい死刑(売却)することになった。それでもぜんぜん減った気がしない。いまの半分くらいにして、そこからは1枚買ったら1枚売るスタイルでいきたい。 昔良く聴いていたものでも、 ・いま日常的に聴かないもの ・手放してもまた手元に置きたいと思ったらすぐ入手できそうなもの ・頭ん中でいつでも再生できるもの はばっさり手放してしまいたい。ダムドとかストラングラーズみたいなパンク勢は殆どアウトだな。でも長渕剛の「STAY DREAM」*1は売れませんヽ(´ー`)ノ ASA-CHANG&巡礼の「タブラマグマボンゴ」は毎回売ろうとするんだけど、箱詰めの段になって裏ジャケを見て「ああ....いいなぁ....」と思って残してしまう。
*1...86年リリース。弾き語り中心の音数少ない演奏をバックに、自己を卑下しまくった泣き言の歌ばかり。最後の2曲(「Super Star」、「Stay Dream」)で無理やり自分を奮い立たせているのが、なんともいとおしいアルバム。 その後、自己卑下からの脱出はチンピラ化によってなされる。「泣いて泣いて泣いてチンピラになりてえええ」→チンピラ化を経て、現在はアニキ化。今はしあわせそうです。
地球のでかい画像 なんだか怖い
 仲能健児 /猿王 ずっと前のコミックビームに載っていた不思議な感触のインド旅行記を読んでいらい、ずーっと気になっていた作家。90年代発表された作品が青林工藝舎から再発。ヤフオクで5000円とかしてたので、本当にありがたい再発だ。 インドを旅する日本人がなぜか猿に追いかけられる。どこまでもどこまでも。猿は神になるためにサドゥー(修行者)の脳を喰う。虎や巨大な川イルカを操り追っ手を殺す。オマエが死ねば奴は閉ざされるいやだ死にたくない殺してやる殺してやる助けてくれ助けてくれ。 そんなぐんにゃりと歪んだ世界がはじめから終わりまで全く途切れずに続く。ありえない事が起こりまくる。そんな状況にあってうろたえる主人公と同じように、読み手の俺もうろたえ、困惑し、狼狽する。なのに、なぜか全体の空気が醒めているのだ。ありえない話なのにファンタジーで終わっていない。インドを描いたマンガにはねこじるの「じるじる旅行記」というとっても優れたものがあったけど、ねこじるの異常なまでに冷めた目で切り取られたインドですら、やっぱり一種のファンタジーになっていて、どこか浮かれていて、浮世離れしていた。というか、身近な日本を舞台に描いたって、よくできた物語というものはたいていファンタジー的になるものだ。そうなっていないのが凄い。 よくありがちな、ただ混乱や恐怖を連発して煽りまくるような恐怖や高揚感ではなく、心の奥からぞわぞわっとせりあがってくるような感覚。これは他ではなかなか味わえないよ。オビにある 「まさしく奇書としか言いようがない。1990年代半ばのマンガ表現の一つの極」 という呉智英のことば、まさにそのとおり。
ほいで、
 小池桂一 /ウルトラヘヴン 2巻 こちらは思いっきり浮世離れ。グイグイアゲまくる。圧倒的な画力とぶっとんだストーリー。初期の大友克洋のような、白っぽい、日常を描いてもなんだか異世界にいるような絵がいいんだな。

|