なにはなくともテレビジョン。
まあち



 別離

先日の
『僕と彼女と彼女の生きる道』の
新聞に載っていたサブタイトルがコレだったけど、
私は何についての『別離』だったのかわからなかった。
今でもわからない。

この番組、人気のあるドラマなので
あっちこっちのサイトや掲示板で
感想を目にする事が多いです。
ここ何年かの「あるわけないじゃんそんな事」
って思ってしまうドラマとは異なり
(勿論そういうドラマがダメと言ってるわけではない)、
日常を生きる人たちの気持ちを丁寧に描いている、
といったところが共感を得ているのかも知れません
(『渡鬼』も日常という意味では似たような
  ドラマだけど、あれはちょっと違うよね)。

で、やっぱり「可奈子が許せない」という
感想が多いわけですが・・・
私はね、可奈子がなんとも報われない女性だなぁ・・・
と思ってドラマを見ているわけです
あっ、それから「可奈子ダメ!」な意見が意外と
子持ちの主婦に多いのが気になりました。
(それがちょっと意外だったなぁ。理由は
 ちょっと下に書いてある文章で
 おわかりいただけるかと思います)。

勿論、いくら自分が我慢の限界に達したといっても、
娘を置いて出て行くというのは、
やはり母親としてはマズイ行為であります。
当然それはドラマの中でも充分糾弾されていますが。

でも、私も夫と子供を持つ身。
もし彼女のような立場に自分が立っていたら?
と思うと、一刀両断に彼女を「酷い」とは
言い切れなくなってしまうのです。

だって、彼女は8年(妊娠期間含む)も
冷たい徹郎の下で努力してきたんだよ?
子供が愛しい以外、何も報われない生活。
納得して結婚したはずなのに、
お互いを尊重できない生活。
自分に全く関心のない夫。
コレは拷問に近い。さぞかし苦しかったでしょう。

徹郎側から見れば自分の人生の中で、
家族のあり方、家庭のあり方ってものを
学習していなかったからというせいもありますが
(これは義郎が弁護士に手紙で綴ってましたね)。

まぁそんな男を選んでしまった彼女自身にも
責任があるのですが。

徹郎は可奈子に
「俺、本当に変わったんだ」と
何度も何度も主張していますが、
徹郎が自身を変えることが出来たのは、
彼女が家出するという強硬手段のおかげでもあるわけです。

だから、彼女には「自分は変った」などどいう
最早彼女には何の意味ももたない言葉で
説得するよりも、
「自分を目覚めさせてくれてありがとう」とか
そんな言葉を向けたほうがいいのではないかなどと
ここ2回分くらいのこのドラマを見て思いました。

最後には、皆が納得いく結末になればいいですね。

2004年03月10日(水)
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